USB カメラ

USBの拡大鏡(デジタル顕微鏡)を買って使っているので紹介

2017年5月15日

パソコンにつないで使うUSBカメラには、

  • Webカメラと呼ばれる一般的なカメラ
  • 拡大鏡をつけたデジタルマイクロスコープ(デジタル顕微鏡)

の2つがあります。

そのうち…今回は、

USBのデジタル顕微鏡(中国製パチモン)について紹介

安価なUSBのデジタル顕微鏡は、LEDライトと同じで中国メーカーの独擅場どくせんじょうです。

同じ製品が名前を変えられて売られています。

すでに完成の域にあるようで、8年以上前から販売されているのにもかかわらず、より高性能な次世代バージョンが出てきません。

Amazonで売られている物で

  • PlumRiver
  • Crenova
  • Koolertron
  • 他 無名のブランド多数

パッケージの外箱が違うだけで、どれも同じものです。製造元は同じで、無数の中国商社が自社のブランドで売っています。

販売価格は、7千円前後です。

デジタル顕微鏡(PulmRiver版)の同梱物

同梱物は、

本体、台、ドライバーCDと説明書…
  • デジタル顕微鏡本体
  • アーム
  • ドライバーのCD
  • 英語の説明書
  • 校正用のスケール
  • 日本語のマニュアルのURLの紙

が入っています。

台とLEDライト付き

どこのショップ名のUSBデジタル顕微鏡を買っても、おそらく製品と内容物は同じでしょう。

USBデジタル顕微鏡のスペック

  • カメラの解像度が、500万画素(2592x1944) 、300万画素(2048x1536) 、200万画素1600x1200)、 1.3万画素(1280x960) で、動画と静止画が撮れる
  • レンズでの倍率(光学倍率)は、約20〜200倍
  • 白色LEDライト付き(調光可)
  • USB2.0の接続で、ケーブルにLEDライトの明るさを変えるボリュームと撮影のシャッターボタンが付いている
  • 計測用のキャリブレーション用のスケールが付いている

です。

カメラ自体は外せるので、台はオマケ

カメラ単体で使えます。拡大鏡なので、手持ちではブレすぎて使えません。スタンドや三脚に固定しないと、まともにつかえないでしょう。ピントの合わせるツマミは本体についています。

MicroCaptrure Proというアプリ

パソコン用のアプリ、MicorCapture Proが同梱のCDにはいっています。パソコンにインストールすると使えます。

Webカメラと同じ扱いなので、キャプチャソフトがあれば、付属のアプリケーションなしでも、そのまま使えます。

Macの場合は、QuickTime Playerか Photo Booth を使います。

Windows 版をインストールします。

Windows 10で使える

一般的なキャプチャー(画面録り込み)ソフトと基本操作は同じです。写真と動画と撮れるようになっています。

動画は、高解像度では、かなりカクツクので使えないです。

ミジンコ(淡水プランクトンで1〜2mm)などの観察なら、20〜50倍の低倍率で、カメラ側も低解像度に設定することで、観察できるレベルの動画が撮れます

MicroCaptrure Proの解像度の変更

高い解像度にするとカクツク

録り込みの解像度が指定できます。おそらく、2048×1536ピクセルの300万画素が有効画素だと思います。2592×1944ピクセルの500万画素とは、ほとんど差がありません。

(小学生の)子供の夏休みの課題研究で、肉眼で見えるサイズのプランクトンや虫などの観察に使うのであれば、1280×960ピクセルの最低解像度で動画を撮る方が良いでしょう。

実用レベルの倍率は、20〜100倍程度です。二千円で買える携帯顕微鏡にUSBカメラがついたものですから、過大な期待をしてはいけません。

実体顕微鏡との使い分け

30万円クラスの(双眼)実体光学顕微鏡には、カメラ撮影用のマウント「三眼鏡筒」が付いています。

私が、3万円で買って使っている中古の実体顕微鏡には付いていません。

仕事で使う実用倍率は、10〜20倍

実体顕微鏡は、仕事で使う切削道具の先の消耗をチェックするのに日頃使っています。

自分で顕微鏡をのぞいてやる作業では、とくに不便はありません。

しかし、この作業を若いコらにやってもらうのに、いちいち顕微鏡をのぞかせて、あれこれ教えるのが面倒なんですよ。

切削器具の先を観察する

ラウンドとはいえ、完全な球体ではない

これは、スチール ラウンドバーという切削器具の一つです。工具で一般に「ビット」と呼ばれるものは、我々の業界では、「バー」と呼びます。

新品(マニー ステンレスラウンドバー)は一番左です。他は、既に使っているので先がすり減って尖ってきています。サイズは、「#3」で、径は、1.2mmです。黒いのはスチールの錆びてすり減ったヤツで、#8(2mmちょいの径)です。

こんなかんじで、ディスプレイの画面をペン先で指しながら、あれこれ説明できる…。一目瞭然でしょ。

草刈り機のチップソー(刃)の先を拡大して観察

田舎の一軒家住まいの必須アイテムである草刈り機のチップソーです。

草刈り機の刃の先は、炭素鋼のチップがついている

一枚500円以下で買える中国製のチップソーです。

石垣や岩や小石に当てないように気を付けて、3時間ほど使って、その欠け具合をチェックします。

一枚3千円の日本製のチップソーと比べて、チップ(炭素鋼部分)が小さく鑞着も薄いので、チップがちぎれて無くなることも多いです。

チップの大きさが小さいので、研ぎ直して使う回数が限られるんですよね。まぁ、そういう話の一つや二つするのに、このUSB顕微鏡が役に立っているわけです。

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電子工作でSMDのハンダ付けのチェックにも使える…

弱電系のプリント基板は、電子部品の小型化が進んでいて、パターンの幅が細く狭くなっています。

ICチップの足のピッチも、どんどん小さく細くなっていて、肉眼とハンダこての先を使ってハンダ付けができないくらいになってしまいました。熱風で溶かしてハンダ付けとかしなきゃいけないんです。

うまくハンダが融けて、それぞれの足に行き渡っているのか?をチェックするのにも、実体顕微鏡や、こういうUSB顕微鏡があると便利です。USB顕微鏡はそのまま撮影できるので、資料作成時には有用です。

ハンダ付けやフィギュアの目を描くとき等の実際の作業は、実体顕微鏡の方がいいかも?

USBのカメラと同じなんで、映像に若干の遅延(ラグタイム)があります。この微妙な遅れに慣れさえすれば、なんとか操作できます。

カメラ(ディスプレイ)ごしで見て作業するより、双眼顕微鏡をのぞきながらやった方が自然に手を動かせて微細な作業ができます。

1/12スケールのフィギュアの顔の中でも目を描く作業では、5〜20倍の双眼顕微鏡を使いましょう。

ケースバイケースで、使い分けることになります。

玄関の生臭いニオイの原因が、小バエだった件

雨の日の翌日に、玄関や台所の勝手口が臭う原因が、こんな小さなハエが原因だったなんて…。

1mm以下なのにちゃんとハエ

一つ一つ原因を排除していって、この小バエが大量発生するときに臭うことがわかりました。

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原因が分かれば、対処の方法が決められます。なまくさく(タンパクくさく)なったら、次亜塩素酸で溶かし洗いをします。

ミジンコやコケの観察

USBカメラの先にLEDのライトが付いてます。

カメラ部分を外して、適当なカメラやアーム付スタンドに取り付けて任意の場所を拡大して観察できます。

ミジンコなどのプランクトンの観察は、凹みのついたプレパラートに水滴に入れて使います。台の上におきましょう。

コケや多肉植物などの鉢植えものを観察する時は、カメラを外して、スマホスタンドなどの取り付け部を自分で工夫して取り付けます。

まとめ

物づくりや研究の現場には、拡大鏡、顕微鏡があります。

自分の作る物、作るための道具の先を実際に拡大して観察することが不可欠だからです。

どんな業界でも、新人の技術と知識がどのレベルなのか?を調べる「お決まりの儀式」があります。

新人君が、その場にある道具をどう使って、どう作業するのか?を試します。

たとえば、工作機械を扱う現場に新人が赴いた最初に、先輩からドリルビットの先をグラインダーでチュンと削られて「ドリルの刃先を研いでみて」って言われますよね。

ドリルの刃先を研いだ経験が無くても、ドリルの刃先の構造と切削工学の基礎知識があれば、ドリルのなめられた刃先を観察して、何をどうすれば良いのか?が分かります。

削られた刃先をグラインダで削って修正するだけです。

扱うものが小さいサイズなら、拡大して観察、計測しないと分からないことが多々あります。一見、面倒くさいことなんだけど、実は一番大切なことなんですよ。

新人の「拡大して観察する」手間をかけることができる人なのか?、できない(手を抜く)人なのか?を見ます。

その人の生き方、考え方、これからずっと一緒に仕事をしていく上で信頼できる人なのか?を推し量るためのベンチマークになります。

だから、私も、学生や新人の力量を見る時に「拡大鏡を持っているのか?もっていないか?」を見ています。

早く「うまくなるヤツ」ほど、自分のやった仕事をチェックする道具をそろえているし、常日頃から、影で練習しています。

パソコンにつなぐUSB顕微鏡は、安価な中華のパチモノでも、それなりに使えます。小さいものを観察する必要にある人は、一つくらいは持っていても損はしないと思います。

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  • この記事を書いた人

SG(S爺)

週末にゲームに興じるジジイです。 提灯(ステマ)記事ではない”本物の”口コミ レビュー記事を書いています。

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