マイクロソリューションのUSBUSB-C Power Delivery & USB-A Smart switch 600510を買って使っているのでレビューします。
結論から言うと、
PDP600510Wは
USB-A側が、思ったより電流と電圧が出ないことがある
です。
PDP600510Wのスペックや特長
- AC (交流)90〜260V
- ポートは5つ。USB-A × 4、USB-C × 1
- PowerDeliveryに対応したUSB-Cのポートは、15V/2Aの30Wの充電まで対応
- USB-Aのポートは、5V / 2.4Aの充電まで対応し、合計6Aの30Wまで
- 保護回路あり
- Nintendo Switchを15V/0.7Aで充電できる。
- iPhone やiPadやAndroidスマホやタブレットを急速充電することができる
ということになっています。
PDP600510W を写真で紹介

Amazonの簡易包装版(フラストレーション・フリー・パッケージ)です。1mのACケーブルは、日本の100V用になっています。プラグにはキャップ、ケーブルをまとめるベルクロ付きです。

従来のUSB-A型のポートが4つ、USB-Cのポートが一つです。数あるUSB充電器と同じです。

ACケーブルは、メガネ型コネクタでつなぎます。だから、ネガネ型コネクタのACケーブルで好きな長さなのを別に買ってつなぐことができます。

サイズを測ってみました。台形なので、前と後が少し大きさが違います。6.7×8.6×2.6cm、重さは168gです。
机の上に転がすのにちょうど良い大きさです。下に粘着マットを貼り付けると動かないので取り扱いが良くなります。
PDP600510Wをテストする
Retina iPad (iPad 4)を充電してみる

歴代のiPadでも、バッテリーが大きく重いRetina iPad (iPad 4)を急速充電してみました。電圧と電流は直接DMMで測ります。
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ACアダプターにつきものの残留交流成分(リップル電流)は、特に多いわけではないようです。
電圧が、解放時に5.0Vあるのに、ライトニングケーブルをつないで充電を始めると4.8Vに低下します。肝心の電流も、1.4Aちょいしかでていません。1.5Aを超えることがないのです。
PhoneやiPadの充電時の電流は、満充電になるまでの間に複雑に変化するので、瞬間的な電流の値では判断できません。
今時の急速充電器なら、iPadの充電時で1.8Aはでてくれないと急速充電ができているとは言えないんですよ。結局、PDP600510Wは、1.5Aを超えるような電流が流れませんでした。
比較として、AnkerのPowerPort 10につないだ時の充電電流は、

Ankerの急速充電器は、5Vのままで電圧降下が起きません。しかも、電流は、1.75Aとそこそこ流れています。これなら、急速充電をしていると言えるでしょう。
ちなみに、iPadの急速充電は、iPadのバッテリーが空の状態で最初に5V / 2.1Aくらいの電流が流れます。
念のためにiPad Air 2でも試しましたが、PDP600510Wからの充電は5V / 1.5A弱とRetina iPad (iPad 4)と同じです。
iPod touch 6を充電してみる

バッテリーが空になってバッテリーのアイコンが赤くなったiPod touch 6を充電してみます。iOSデバイスの充電時の電流の変化をグラフで示します。LightningケーブルはApple純正です。

iPod touch 6は、5V / 0.8Aがピークで、実質は、0.7Aから徐々にさがっていきます。Wi-Fiで通信をする間だけ、突如電流が増えるのは、iPhoneやiPadでも同じです。
アップル認証「MFi」のモノであれば、どれも同じです。充電電流は、充電器の性能で変わってきます。中華の怪しいUSB電流チェッカーだけで、Lightningケーブルの善し悪しを語るトンデモな「ゆとり」ブロガーが多いので注意しましょう。
Nintendo Switchとつなぐ
PDP600510Wには、PowerDeliveryに対応したUSB-Cポートがあるので、それにAnkerのUSB-CケーブルをつないでNintendo Switchを充電してみました。

USB-Cのポートに関しては、15VでNintendo Switchにつながるので、問題なく使えています。ゼル伝をプレイしながらだと、15V / 0.7Aと任天堂純正のACアダプターと同じように電流を供給できているので、プレイ中も充電ができます。
PDP600510Wの問題点
PDP600510Wには電流や電圧を表示する機能はない
Amazonのページには、電流と電圧が表示されるというレビューが載っているようです。しかし、このモデルには、電流も電圧も表示されないし、説明書にも記載がありません。どうやら、前のモデルには電流電圧の表示があったようです。
ラジオへのノイズは大きい
ACアダプター、USB充電器が発生するノイズを評価する人がいないので、私は言及するようにしています。

PDP600510Wは、AMラジオへのノイズは大きいです。FM(70〜110MHz)も多少のノイズが乗りますが、AMや短波(500KHz〜30MHz)ほどは影響を受けません。
SDRラジオなどを受信機を扱うユーザは、このACアダプターを手許や同じ電源につながない方が良いです。
Wi-Fi(5GHz、2.4GHz)やBluetooth(2.4GHz)への影響は少ないように思います。
まとめ
マイクロソリューションは、スマホなどのフィルムやパソコンの小物を扱う輸入商社として知られています。昔からあるので、マカーにはなじみ深いブランドです。昔からいた提灯記事を書くマカー系ブロガーがよくネタにしていたブランドです。
今の若い人には、Ankerみたいな会社だと説明すれば分かってもらえるでしょう。
「マイクロソリューション」ブランドの急速充電器を買ってみたけど、まぁ、こんなものかというのが正直な感想です。
発売されてから1年以上経つので、タイムセールの2千円で買えば損した気分にならないと思います。
もし、このPDP600510Wをベタ褒めし、買いを推奨するような記事を書いているヤツがいたとしたら、「ネガティブなことは書かないで買い煽る」という、アフィリカス・ブロガーに認定です。ガジェット系ブロガーの資質をはかるベンチマークとして使ってください。