最近、Wi-Fi(無線LAN)やBluetoothでつながるガジェット(IoT機器)が増えすぎて、無線がつながりにくくなりました。
Bluetooth機器はUSBの有線ケーブルタイプに変更し、インターネットへの接続は安定した有線LANケーブルにするよう見直しています。
売られているLANケーブルは、自分の環境に合わせたピッタリの長さじゃないので綺麗になりません。自分で作りましょう。
モジュラーRJ-45のEthernetケーブル(有線LANケーブル)の自作 やり方
を記事にしました。
簡単な作業なので、カシメる道具さえあれば誰でも作れます。
有線LAN ケーブルをつくるための材料と道具
有線LANケーブルの材料
- カテゴリ6のLANケーブル
- RJ-45モジュラー
LANケーブルは箱で買います。100mでも送料込みで6千円、Amazonで買いました。
RJ-45コネクタも、エレコム ブランドなら、100個で、1700円弱、Amazonで買えます。
有線LANケーブルを作る道具
- ニッパー
- カシメるプライヤー(RJ-45 かしめ工具)
- 被覆むきカッター
- 有線LAN配線テスター
です。
LANケーブル自作用の道具セットがAmazonでも売られています。
なにやら、いろいろと工具が入っていて、お試しのRJ-45コネクタ10個いりで、1500円。Amazonのタイムセールで買えます。
RJ 45 かしめ工具(RJ 45 圧着工具)
RJ-45のコネクタとケーブルをかしめて作ります。
かしめる
ランドセルで皮と皮を重ねて固定している金具が「リベット」。リベットをとりつける作業を「かしめる」。
電気関連では、ケーブルを端子にとりつける作業を「かしめる」。
専用の「RJ 45 かしめ工具」「RJ 45 圧着工具」と呼ばれるペンチです。
握り手(ハンドル部)の手前「あご」に、カッターの刃がついていて、LANケーブルを切ることもできます。
さすが、中国製パチモン! 指を切ってしまう位置にカッターの刃が取り付けてあります。危ないので、ネジを外してカッターの刃を取り除きましょう!
切れ味の良いニッパーを別に買って使うことをおすすめします。
LANケーブル結線テスター
LANケーブルの配線(8本)が、正しく配線されているのか?を確認するためのテスターです。
電池は、積層9V(006P型)です。
2つに分かれているのは、たとえば、二階から一階に引いたLANケーブルの結線をテストするのに使います。
通信品質を測るベクトルアナライザ(何百万円)ではありません。
単純に、ケーブルがつながっているかどうかを確かめる3ドルのテスターです。
LANケーブル結線について
LANケーブルは、2本のヨリ線が4組束ねて1つの線になっています。
それぞれの線をRJ-45コネクタにつなぐ順番は、2通りあって、どちらかに統一して使います。
- 標準 T568A:白緑、緑、白橙、青、白青、橙、白茶、茶
- オプションT568B:白橙、橙、白緑、青、白青、緑、白茶、茶
のつなぎ方です。
私は、昔から、オプションのT568Bのつなぎ方をしています。順番を覚えられたのが、たまたまBだったからです。
爪のない側(裏側)からみて、左側がオレンジ、右が茶色の線になっていたら、タイプBの結線
LANケーブルのRJ 45 コネクタの作る手順
LANケーブルの皮(被覆)をむく
LANケーブルの外側の被覆をむきます。ニッパーやカッターナイフで器用にむける人は、むいてください。
中の8本の線を15〜20mmむいて出します。
被覆をむく専用の工具があります。ケーブルをはさんで、くるりと回すと被覆が切れます。加減が難しいです。
中の線の被覆まで切ってしまったら、やり直しです。ニッパーで切り落として、最初からやり直しです。
カテゴリー6以上の高速信号を通すLANケーブルは、芯がはいっているものもあります。
芯がはいっているものは、信号線が分離されていて、長い配線になっても劣化しにくいメリットがあります。
そのかわりに、固く曲がりにくいので扱いにくく、RJ-45プラグの取り付けが難しくなります。
信号線を順番に並べてそろえる
中の信号線まで被覆を切らないで、うまくむけたら、信号線をほぐして、並べます。
ほぐしすぎないように、うまくやってください。
最終的にこんなかんじに、信号線を順番通りに並べて平らにします。
両指で順番がいれかわらないように注意しながら、指で押さえて そろえていきます。
信号線は、ヨリ線なので微妙に曲がっています。それらを指で押さえて 伸ばしてまっすぐにします。
信号線の先を ニッパーで切りそろえます。同じ長さにそろえることで、RJ-45コネクタに差し込んだ時に、信号線がそれぞれの溝に綺麗に入ります。
不揃いだと、結線できない信号線ができてしまって、接続不良のLANケーブルになってしまいます。
信号線は、13〜15mmの長さで、そろえておきましょう。
RJ 45コネクタに差し込んで、かしめる
切りそろえた信号線をバラバラにしないように、指で持ち続けて、RJ 45コネクタを差し込みます。
それぞれの信号線が溝に滑り込むのを見ながら、ゆっくりと差し込みます。
すこし力をいれて押し込みます。ある程度、線がはいったら、
透明なので中が見えます。
線が順番に入っているのか?を確認します。↑の状態では、白い被覆がカシメに位置に入っていないですね。
間違えていないのを確認できたら、
少し揺さぶるようにグニグニと力を入れて押し込んでいきます。白い被覆がRJ-45のコネクタの中に入り込んで、かしめる位置を超えて入っていくのを確認します。
先を見てみましょう。信号線が先まで届いていますか?。届いていたらOKです。
RJ-45をかしめて完成させる
モジュラープラグをかしめる工具で、最後の仕上げをします。8Pの穴にいれて、
力を入れて、ギュッと圧着します。
値段の高い圧着工具はラチェット式です。
キリキリとギアが噛む音がして、少ない力で何度か握り直せば、しっかりと かしめてくれるメカ(ラチェット)がついています。
硬い白い被覆部分をカシメの爪がしっかりと押さえて固定されているのを確認してください。
ゆさぶってもケーブルとコネクタプラグは、しっかりとくっついています。グサグサしません。
グサついていたら、もう一度カシメなおしましょう。
結線ができたか? LANケーブル結線テスターで調べる
作ったLANケーブルが、正常につながっているのか?をテスターで確かめておきます。
結線が正しければ、それぞれのランプが順番に点灯します。
- 100mの巻き線ダンボール箱のLANケーブルの両端にRJ-45コネクタをつける
- テスターで、100m巻きLAN線の両端のRJ-45のコネクタが正しく結線されていることを確認
- 必要なLANケーブル分伸ばして、LANケーブルを切断し、
- その切断端に、RJ-45を取り付けて、
- 切り出したLANケーブルのRJ-45同士をテスターで確認
- 100m巻側のRJ-45コネクタ同士をテスターで確認
することで、欲しい長さのLANケーブルを確実に効率よく作ることができます。
一発勝負なので丁寧に作るようにしましょう。10個も練習すれば、うまくなります。
通線ワイヤー
あらかじめ、家の中に配管(CD管、PF管)が通してあれば、そこにLANケーブルを通して有線LANを引きます。
そのための道具「通線ワイヤー」を使います。50mで5千円ほどで売られているので活用しましょう。
業者に頼めば、LAN配線を通して壁にRJ-45のジャックをつけてもらうのに、1本あたり8千円の工賃が必要になります。
注文住宅なら、壁に有線LAN用のジャック(LANポート)をつけるための配管を忘れないように つけてもらいましょう。
最近の家は複合ケーブル(テレビ地上波、衛星、有線LAN、電話線)で配線されて、壁にポートまでついています。
通線ワイヤーを押し込んでいって、通したい部屋側の壁から突き出るようにして、
通線ワイヤーの先にLANケーブルをテグスでがっちりしばって、ひっぱっていきます。滑りがよくなるように、潤滑剤をケーブルに塗りながら、CD管にいれていきます。2人がかりでやると作業が早く済みます。
壁用のRJ-45のコネクタを先につけて壁につけます。
まとめ
2016年の旧ブログで書きかけたまま放置していた「下書き」を公開しました。
ガジェット系ブロガーとして、「有線LANケーブルは、好みの長さなのを自分で作っている」ことをアピールしなくてはいけないので、やっと書けました。