このページでは、
すぐ壊れる Nintendo SwitchのJoy-Conのスティック交換修理の方法についてまとめ
ました。
動画ではなく、写真とテキストで解説します。
私の作業メモをタブレットで見ながら作業できるブログ記事に仕上げました。
Joy-Conのスティックコントローラは、互換品を単純に交換するだけなので、Pro コントローラのスティック交換より簡単です。
- 自分で分解したらメーカーのサポートは受けられない
- 任天堂の修理窓口なら、1本あたり3500円(送料込)&2週間の期間で直る
- 1年の保証期間が過ぎたJoy-Conを自分で整備、修理するための記事なので、
- ここに書かれていることを勝手に実行して何らかの損害が起きたとしても、私には一切の責任はない
ジョイコン / プロコン の修理の前に、確かめておくこと
Joy-Conの動作確認をします。スティックコントローラーの動きを確認してください。
ジョイコンの再登録
携帯モードで、【設定 → コントローラー とセンサー→ コントローラーの通信を切る】を選択して、Xボタンを長押しして、すべてのコントローラーの登録情報をなくします。
ジョイコンをNintendo Switch本体に差し込んで再登録します。
ジョイコンのコントローラーの動きを調べる
【設定 → コントローラーとセンサー → スティックの補正】を開きます。
おかしな動きをするスティックを押して、調べます。
うまく動かないことが分かったら、Xボタンを押して補正してみましょう。
- スティックから親指をはなしても、もどりが悪くてゆっくりもどる
- スティックに触れていなくても、真中にもどらずに 中央からずれたまま
- スティックをたおしても、円の外側まで点が動かない、もどってしまう
など、おかしな動きがなおらなければ、壊れています。
スティックコントローラーを交換する前にやること
スティックは、ホコリと汗の湿り気で調子が悪くなっていきます。
コンプレッサーとエアガンがある家庭では、圧搾空気をスティックの付け根に向けて吹きこんでみましょう。3〜4割の確率で改善します。
スティックコントローラは、Proコンと違って、ジョイコン専用部品でモジュール化されています。
しかも、密閉されていて、ホコリが入らないように作られています。
空気を吹き込んでも入るようなすき間(穴)はあいていませんが、エアガンからの強力な空気を吹き付けることで、このわずかなすき間からの風で改善することが分かっています。
スティックの半球部分を覆うゴムカバーがめくれて空気が入ります。
コンプレッサーとエアガンがない家庭では、パソコンやキーボードのホコリを飛ばすためのOAスプレー(エアダスター)で試してみましょう。
ジョイコンのアナログスティックは クリーナ洗浄がやりにくい
ジョイコンのスティックを指で倒して、ゴムカバーのすき間からエレクトロニッククリーナーを吹き込んでクリナー液でジャブジャブにしたあと、エアブロー(エアダスター)で乾かすと治ることがあります。
Proコンなら、5割程度の確率で改善します。Joy-Conのスティックコントローラーは可変抵抗部が密閉された容器に入っているため、うまく洗浄できません。
治らなかったら、手っとり早く交換しましょう。
ジョイコンの修理に必要なもの
- 交換パーツ「Joy-Con スティックコントローラー モジュール」
- Y字ドライバー:1.8mm径
- プラスドライバー #000番
- こじ開けるヘラ
- ピンセット
などの部品と工具が必要です。Joy-Conは故障しやすいので、交換パーツと工具がセットになったものがAmazonで大量に売られています。
昔は2〜3千円していましたが、今は、1500円以下で買えます。
☆の評価が多いものを適当に選んで買っても、ハズレは少ないでしょう。
Amazon側に言えば、取り扱い停止を恐れて新品をもう一つ送ってくれます。
基本工具セット・交換パーツ付き
ジョイコンのスティックコントローラーとロック部品の交換品がついたキットの例です。
スイッチを分解するための工具キット
スイッチを分解するのに必要な工具キットです。道具を収めるケース付きです。
Nintendo Switch自体が、スマホと同じ構造なので、スマホの分解工具キットと似ています。
Y字ドライバー
Y字ドライバーは、誰もが簡単にまわしてはずせない機器のネジに使われます。ネジとドライバーも特殊ですから、田舎のホームセンターで売っていません。
Nintendo Switchの販売当初(2017年)は、Y字ドライバーが手に入らず値段が高くなっていました。
1.8mm、2.2mmとか軸の太さが違います。ジョイコンには、小さい方を使います。
+ドライバー
おなじみのプラスドライバーです。精密ドライバーキットに入っている、000番、00番などがあればOKです。
軸の長いものがついています。軸の長いプラスドライバーは、Pro コントローラーのケースを外す時に必要になります。
ピンセット
先がぴったりと合うものが一つあると便利です。
フラットケーブルの被覆を傷つけないように丸く研磨されているものがおすすめです。
ヘラ(スクレイパー、スパチュラ)
スキマに差し込んで、こじ開けるプラスチック(樹脂製)のヘラです。先がすり減って使えなくなる消耗品です。
スマホやゲーム機を日頃から分解して修理する人なら、何本も持っているはずです。
ジョイコンの分解方法
- ジョイコンのカバー
- バッテリー
- アナログスティック
の順です。
ジョイコンのカバーを外す
ジョイコンの裏ぶたを外します。ネジ4本でとめてあります。
ネジは、Y字ネジです。小さく、十字穴(ネジ山)を潰してしまうので、注意して外します。
ネジはキツくしめてあります。
- ドライバーをネジ溝(十字穴)にしっかりと合わせて
- 押しつけるように力をいれて
- 反時計回りに回して
ゆるめます。
ネジが4本はずせたら、無くさないようにおいといて…
裏ぶたを外します。
爪を間にいれてはがします。両面テープでくっつけられていないので、そのままパカッとはずれます。
コネクターの反対がわは、しっかりとはまっていて外れないことも多いです。その場合は、樹脂のヘラを差し込んでペキペキと開けていきます。
ケースは、複雑な爪でかみ合っています。壊さないように、そっと開きましょう。フラットケーブル(リボンケーブル)がついているので乱暴にひっぱらないように!。
ジョイコンの裏ぶたには、コネクターがついています。基板との通信用のフラットケーブルが2本ついています。引きちぎらないようにそっと開きましょう。
バッテリーを外す
内蔵バッテリーを外します。両面テープではり付けてあるだけなので、樹脂のヘラで簡単にはがせます。
バッテリーは基本的に外して作業します。ショートして基板のチップ部品を壊す危険性がなくなるからです。
ジョイコン(2017年初期型)の内蔵バッテリーは、HAC-006、3.7V/525mAh 1.9Whと表記があります。
バッテリーボックスを外す
ジョイコンの内蔵バッテリーを収めるケース部分を外します。ネジは、000番のプラスねじ5本。長いものが3本、短いのが2本です。
バッテリーボックス部には、ZLボタンがついているので、ケーブル、ボタンの機構に注意してください。
この辺の造りは、すばらしいですね。限られたスペースにいろいろと詰め込んで、なおかつ、衝撃に耐えられるように、すき間が空けてあるとか。
1番小さいサイズのプラスドライバーで、十字穴(ネジ溝、ネジ山)をつぶさないように慎重にはずします。
中華の作業用シリコン下敷きには、ネジをいれる皿がいくつもついていますから、そこに並べておきます。
ネジが外れたら、そっとケースをひきあげます。
バッテリーケースには、ZLボタンがついています。フラットケーブルが基板にコネクタでつながっているので、ゆっくりと開きます。
まず、バッテリーケース部をはずすために、ZLボタンのフラットケーブルをはずしましょう。
ZLボタンのフラットケーブルを基板のフリップロックタイプコネクタから外します。
黒いカバー(ロックレバー)があるので、カバー(ロックレバー)を起こすとフラットケーブルを噛みこんでいる機構が解除されてケーブルがはずれます。
これで、バッテリーケース部分がはずぜました。
同じ要領で、
- Lボタンのフラットケーブル
- スティックコントローラーのフラットケーブル
をはずします。
フリップロックコネクタの灰色のカバー(ロックレバー)を引き起こして、ゆるんだフラットケーブルを引き抜きます。
Lボタンのフラットケーブルの下に、スティックコントローラーのネジがあります。
スティックコントローラーのフラットケーブルは、青いですね。フリップロックコネクタの黒いカバーを引き起こして、フラットケーブルを抜きます。
スティックコントローラー(アナログスティック)を外す
ジョイコンのスティックコントローラー(アナログスティック)は、2本のネジで固定してあります。この2本のネジをゆるめて外します。
Lボタンのマイクロスイッチを基板につなぐフラットケーブルの真下にネジがあるので、ケーブルを傷めないようにネジをゆるめましょう。
きのこスティックを左手の指で、浮き上がらせるように押してやれば、スティックコントローラーごと はずれてきます。
任天堂純正のアナログスティックコントローラと中華の互換部品の見た目の違いがあります。
- きのこスティック部の材質が滑る
- キノコスティック部の形が違う
- コントローラ部の金属部品が、つや消しで番号がついているのが純正
です。
ジョイコンの故障は、接点が削れたクズが付くことで電気抵抗がおかしくなることが主な原因です。
ポテンショメータ(可変抵抗器)と同じで、エレクトロニッククリーナーで洗浄してエアブローで乾かすと治ることがあります。交換して取り出したジョイコンスティックコントローラは捨てずにエレクトロニッククリーナーでジャブジャブにして、エアブローで乾かすと再製することがあります。
ジョイコンの組み立て
互換パーツを付けかえます。
アナログスティックを取り付ける
アナログスティックは、右、左の区別はありません。左右それぞれのジョイコンに、収まるようになっています。
中華の互換スティックコントローラーをはめこんでいきます。
Lボタンはバネがついていて、はまりこんでいるだけです。スティックコントローラーの取り付けで、Lボタンが外れることがあります。あわてずに、忘れないうちに元に戻しておきましょう。
2本のネジで、スティックコントローラを取り付けます。フラットケーブルをフリップロックコネクタに差しこんで、カバーを倒して固定します。
Lボタンが外れたので、元に戻して組み直していきます。
Lボタンのフラットケーブルをフリップロックコネクタにさしてカバーを倒して固定します。Lボタン部が、きちんと はまっていません。元通りにはめ込んでおきます。
ZLボタンがついたバッテリーケースを取り付ける準備です。
バッテリーを元に戻す
バッテリーケースには、ZLボタンがついているので、先ほど外したZLボタンのフラットケーブルをフリップロックコネクタに差し込みます。
カバーを倒して、ケーブルを固定したら、バッテリーケースをもとの位置に戻します。
この時、Lボタンが正しくはまっていないと、うまく戻りません。
さらにZLボタンが外れてしまうこともあるので、注意しながらもとに戻します。
ネジ穴がそろう位置まではめこんだら、ネジをしめます。
ネジは、長短の2種類があります。基板を固定する2本は、短い方。ケースを固定するネジは、長い方3本です。
仮止めでネジをとめて、LボタンとZLボタンを押せるかどうかを確かめましょう。正しくはまりこんでいれば、ボタンとして押せるはずです。
バッテリーを元に戻します。
バッテリーのケーブルを基板のコネクタから外していた場合は、わすれないようにバッテリーのコネクタに差しておきます。ピンセットが必要な作業です。
バッテリーは両面テープで張り付いているだけなので、押しつければくっつくはずです。くっつかない場合は、クラフト用の両面テープを適当に切ってはり付けておきましょう。
ケースをはめる
ケースをはめます。カチッとはまって、ネジをしめるだけになりますが… ここで、Y字ネジをしめるまえに、動作テストをします。
Joy-Conのテスト
仮止ぐみした状態で、スティックの状態を確認します。Nintendo Switch本体に取り付けて、
「設定」→「コントローラーとセンサー」→「スティックの補正」で、スティックが正しく動くか確かめます。
スティックが正常に動作することが確認できたら、
「コントローラーとセンサー」→「入力デバイスの動作チェック」の「ボタンの動作チェック」で、それぞれのボタンが正しく反応するかを確かめます。
L、ZLボタンを押しても表示にでてこなければ、
- フラットケーブルがコネクタにきちんと差し込まれていない
- カバーが戻されていない
ので、もう一度確認します。
正常に動作するのが確認できたら、Y字ネジでしめて完成です。
右のジョイコンのスティック交換は?
右ジョイコンも、中の部品の配置が若干違いますが、交換手順は同じです。
任天堂の修理窓口
スティックは消耗品です。左側のスティックは500時間も使えば壊れます。1年の保証期間内であれば、無償で修理してもらえます。
1年を過ぎても、任天堂サポートセンターの手順にしたがって修理に出せば、こちらから送る送料込みの3500円ほどで直ります。
https://www.nintendo.co.jp/support/repair/online1.html
修理の費用
https://www.nintendo.co.jp/support/repair/price_switch.html
Joy-Conの修理は、2200円(修理返品の送料、税込み)です。
1年の保証期間を過ぎてからの修理センターへの送料が、千円かかるので、合計 1本当たり 3500円前後かかります。
まとめ
スイッチのジョイコンは、消耗品です。
あつ森で、妻など家族がJoy-Conの左スティックを次々と壊しているので、交換で忙しいです。
あつ森でスティックが壊れるほど操作するもんなのか?と私も最初は疑っていました。スプラ2よりも、植物の植え替え、レイアウトなど、マス目単位で作業する作業ゲーなので、左スティックは酷使するんですよ。
Joy-Conは、新品で予備をワンペア買っておいて、故障したスティックを交換しつつ、部品どりとして、ジャンクを買ってもっておくといいでしょう。