あなたは、災害の時に停電していても使えるラジオやテレビを持っていますか?
台風や地震などの自然災害で、送電インフラが故障して数日停電することもあります。そんなときに持っていると便利な
防災テレビ・ラジオ「キュリオム YTM-RTV200」買ったのでレポート
します。
防災ラジオについてのまとめは、こちらを参照してください。
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防災ラジオのおすすめ を紹介。台風、地震、長い停電でも使える携帯ラジオの紹介。
ラジオ 持っていますか? 今は、スマホでラジオをきくこともできるので、ラジオを持っていない人が多くなりました。 日本全国各地で、台風や地震による災害が起きています。災害や事故が原因で、何日も続く大規模 ...
- 購入品:QRIOM キュリオム ワンセグ対応ラジオ YTM-RTV200 B
- 購入時期:2019年4月
- 購入価格:11076円
- 購入店:ヨドバシ ドットコム
キュリオム YTM-RTV200 って何が違うの?
山善 YTM-RTV200ができることを、ざっくりと個条書きにします。
キュリオム(Qriom)は、山善(YAMAZEN)の家電ブランド名です。
- ワンセグテレビ、ラジオ(AM、FMワイド)が視聴できる
- 電源は、単3電池3本、内蔵充電池、外部電源
- 内蔵充電池をコンデンサー(キャパシタ)にして劣化しにくくした
- 発電用の手回しハンドル付き
- LEDライト付き
- 居場所を音で知らせるブザー付き
- スマホや携帯電話に充電できるケーブルとアダプター付き
- IP54の簡易防水
SONYのICF-B09にワンセグテレビを付けて、内蔵充電池をキャパシタにしたというものです。
キュリオム YTM-RTV200の第一印象
箱から開けて、YTM-RTV200を触ったときのファーストインプレッションです。
- お試しの単3電池はいっていないのか
- 電池をいれていないのに重いな
- 電源がスライドスイッチだけど、サイレンとラジオ/テレビの幅が小さくてシビアすぎw
- いきなり、テレビのスキャンがはじまるのな
- ラジオもスキャンから始まるのな
- テレビの音量でっか!、ラジオの音量ちっさ!、差がありすぎだろ
- DSPラジオならではの、音量ゼロでもブーンというノイズが耳障り
- 発電機のハンドルがチャチィのは、中華ならではのアレ
- 指が痛くなるまでハンドルを回してもテレビが見られるまで充電できん Orz…
というかんじです。
全体的な印象としては、まぁまぁの及第点だなと。開発担当責任者は、若い子なのかな?
YAMAZEN YTM-RTV200 B を写真で紹介
同梱物は、
- YTM-RTV200本体
- USBケーブル 0.3m
- 携帯電話機接続プラグ(au、docomo FOMA、SoftBank)
- ACアダプター USB
- 取扱説明書/保証書
です。
イヤホン、お試し電池、巾着などはついていません。
YTM-RTV200の主な仕様
- 品名:手回し充電ワンセグテレビ
- 型名:YTM-RTV200
- 受信周波数
- 中波 522〜1710KHz
- FM 76.0 〜 108MHz
- ワンセグTV UHF 13 〜 62ch
- アンテナ
- AM:内蔵フェライトバー
- FM:ロッドアンテナ(5段 30cm)
- スピーカー:45mm径
- 音声出力端子:ステレオミニジャック、音声はモノラル
- 出力充電端子:USB A
- 入力充電端子:microB
- YTM-RTV200 本体の重さ:298g
- YTM-RTV200 本体のサイズ:143 × 40 × 85 mm
重さについては、ニッケル水素充電池を3本いれると、385gとずっしりと重くなります。
YTM-RTV200 正面観
- 音量ボタン +ー
- 選曲ボタン 左右
- スピーカー
- サブ画面
- メイン画面
- 充電の状態表示LED
があります。
選曲ボタンは、メイン画面でのメニューの選択で左右に動かすのにも使います。
サブ画面は、テレビのセグ、ラジオは、周波数を表示します。
充電状態のLEDは、
- 充電ハンドルを回して発電して充電できている
- microBケーブルをつないで外部USB電源から充電している
時に赤く点灯します。
上面観
- モード切替ボタン
- 決定ボタン
- テレビ設定ボタン
- 電池切り替えスイッチ
- LEDライトスイッチ
モード切替ボタン
ワンセグテレビ → ワンセグ音声 → FMラジオ → AMラジオ のループになっています。
決定ボタン、テレビ設定ボタン
メイン画面にメニューを表示して、選局の左右ボタンを使って選んで、決定するためのボタンです。
電池切り替えスイッチ
内蔵のコンデンサー(充電池)と単3電池の切り替えができます。
LEDライトスイッチ
右側面にあるLEDライトの点灯のオンオフをするスイッチです。
右側面観(端子)
保護カバー(シリコン)の中に
- USB-A、スマホ充電用
- イヤホン端子
- microB端子、5V給電(ACアダプター、モバイルバッテリー)
があります。
使わない時は、シリコンの保護カバーをはめ込んでおきます。
左側面観と背面観
左側側面には、
- 電源スイッチ
- サイレンスイッチ
がスライドスイッチになっています。
これが、くせ者でラジオのオフにしたつもりが、行き過ぎて、サイレンスイッチに入ってサイレンが鳴ってビックリするという…。→ 現行機種はブザーは分けられて改良されています。
しかも、このスイッチの動きが硬いんです。指先の力がない老人とか子供は動かせません。
SONYのラジオのスイッチがなぜレバー式なのか? 「ユニバーサルデザイン」は、二十年以上前からの常識です。中国メーカーのOEMだとしても日本市場で売ろうとするなら、電源スイッチの仕様は変更しなくてはなりません。
ストラップの穴もあるので、ハンドルを回して充電するのならストラップはつけなければなりません。
背面には、
- 電池ケースのふた
- 充電ハンドル
- ロッドアンテナ
がついています。
電池ボックスのふたには、ロックがついています。不用意にふたが開かないようになっています。
電池ボックスは、単3電池が3本入ります。
ロッドアンテナは、5段、30cmです。
YTM-RTV200の電源
動作時間
それぞれの機能の作動時間の目安が説明書に書かれています。
手回し 150rpmで10分 | アルカリ電池 | ||||
状態 | スピーカ | イヤホン | スピーカ | イヤホン | |
FM | ボリューム1/3 | 48分 | 50分 | 45時間 | 70時間 |
AM | 60分 | 50分 | 48時間 | 72時間 | |
ワンセグTV | 5分 | 5分 | 12時間 | 15時間 | |
LEDライト | - | 80分 | 150時間 | ||
サイレン | - | 90分 | 41時間 |
実際にそうなるのか? やってみましたが、早々に断念しました。
「手回し 150rpm 10分」も回せない件
毎秒2.5回転を10分も回せません。3分で指が痺れて痛くなります。翌日は、親指が痛くて仕事になりません。
左右の回転、どちらでも発電しますから、左手、右手で持ち替えてハンドルを回すことができます。
ICF-B99なら、1分も回せばラジオが5分程度は聞けます。
ところが、このYTM-RTV200は、空欠からの充電ハンドルを回しての充電は、3分程度をひと汗かくくらい回しても、ラジオの電源がはいるものの、テレビは見られません。
LEDライトと、弱々しく鳴るブザーは、1分ほど回せば使えるようになります。
外部からの充電
充電しながら、ラジオを聞いたりワンセグテレビを見ることができます。ただし、USBのDC/DCのコンバーターのノイズで聞けないことがあります。
ACアダプターによるUSBケーブルでの充電
付属のACアダプター(USB電源)で本体の充電ができるのを確認しました。当たり前ですが。
モバイルバッテリーからの充電
モバイルバッテリー(モバブ)の中には、DC/DCコンバータからのノイズがひどいものがあるため、ラジオやテレビがみられないことがあります。事前に試しておきましょう。
5V / 2.0A、容量 5000mAh以上を推奨
データロガーにて、電流電圧のテスト結果を順次追加予定
乾電池
単3アルカリ乾電池、単3マンガン乾電池を推奨しています。
説明書によると、「充電式の電池は使用しないでください」と記載があります。
ワンセグテレビを見たり、ラジオを聴いたりするのであれば、ニッケル水素充電池3本の合計3.6Vでも十分に使えます。ただし、持続時間は乾電池よりは減ります。
緊急用としては、リチウム乾電池があります。1.8Vという高い電圧で十年保存していても劣化しません。通常の乾電池よりも軽く、長く電流を出し続けることができます。
このリチウム乾電池は、電圧が高いので、スマホへの充電も確実にできます。電圧が高いので、異常な発熱になっていないか?チェックして使いましょう。
電源の切り替え
電池切り替えスイッチを「電池」か「手回し」に合わせて使います。
内蔵電池への充電は、
- モバイルバッテリーやUSBアダプターからの充電
- ハンドルを回して発電機で充電する
2通りの方法が選べます。
操作
取扱説明書に丁寧に記載されているので、特に気になった点だけをまとめておきます。
ラジオ
ラジオは、オートスキャンです。地元の局を自動でスキャンして登録してくれます。
ローカル局なので、電波も強いですから、普通に聞けます。感度は悪い方ではないですが、特に良いというかんじもないです。
安物の中華のDSPラジオを使ったことのある人なら、音量をゼロにしても、ブブブブブブというノイズがスピーカーから出ることに慣れているので、違和感を感じないです。
DSPラジオ
ラジオのアナログ信号の同調、選択、増幅、検波をデジタル処理で行うICチップを使ったラジオのこと。
感度、安定度、選択度という3Sに優れているが、消費電力が大きいのが欠点。
音量が、テレビと比べて極端に小さいので、テレビから切り替える時は、ボリュームを上げなければなりません。
テレビ
テレビの設定は、自動でチャンネル設定をしてくれます。
チャンネル設定の取りこぼしもあるので、その場合は、もう一度再スキャンをします。
電波の状態の良い、テレビ塔が見える窓側に持っていって、スキャンしましょう。
画面が縦長のアスペクト比になるのを直す
最初にテレビ画面がでると、縦長になっているのが気になります。これは、画面設定が
- フル
- zoom out
- ノーマル
の3つのうち、「フル」になっているからです。そこで、上の「TV設定」ボタンを押して、画面のメニューアイコンの「一般設定」を選んで、スクリーンを「ノーマル」に変更します。
その他、字幕や音声、など、細かい、詳しい設定については、取扱説明書を読んでください。
LEDライト
LEDライトがついています。オマケですが、案外使えます。
内蔵のコンデンサー充電池にハンドルを回して充電すると点灯できます。
ラジオを鳴らすだけの充電ができなくても、LEDライトだけは点灯します。
サイレン(緊急ブザー)
電池が切れそうだと、弱々しい音で鳴ります。
サイレンとテレビの電源が同じで、なおかつ、スライドスイッチの動きがシビアなので、ラジオを切ろうとして、サイレンをうっかり鳴らして周りがビックリするという…。
ラジオにはサイレン(ブザー機能)をつけるのであれば、別のボタンにするか、笛を付けるべきです。→
スマホや携帯電話の充電
単3乾電池を3本か、内蔵の充電池から、スマホや携帯電話へ充電することができます。
ガラ携(ガラケー)のための充電ソケットも付いています。付属のmicroB-USBケーブルをつないで使います。
Lightningケーブルは付いていませんから、自分で用意しましょう。
ニッケル水素充電池の低い電圧では、iPhone XRの充電ができず、iPod touch 6もやっとです。0.4A/4.6Vという低い電圧になってしまいます。
昇圧回路も、元々ない電流は出せないわけで、パナソニックのリチウム乾電池やエボルタなどの1.8Vの単3乾電池を非常袋に同梱しておきましょう。
データロガーを後日測定したヤツを付けます。
ストラップ、巾着は付属しない
販売価格を1万円に抑えるために、
- お試し電池
- 巾着
- イヤホン
- ストラップ
などを付けなかったのでしょう。
- 携帯電話のアダプター
- USBケーブル、Lightningケーブル
- 長期保存できるエボルタやリチウム乾電池3本
も一緒にいれる巾着は必要です。100円ショップで適当な巾着を買ってくるか、自分で作りましょう。
緊急袋に入れずに、普段使いしても良いテレビ・ラジオです。
まとめ
このYTM-RTV200というラジオは、災害時に使えるグッズの一つです。
ブザー機能とラジオのオンオフが同じスライドスイッチなのが致命的な設計ミス- テレビの音とラジオの音の差が大きい
- DSPラジオ特有のブーンというノイズが常にスピーカーから出る
- 手回しではまともに充電できない内蔵キャパシタ充電池の意味はあるのか?
- 1台1万円と高い
- 電池の持ちが悪い
といった問題があります。ラジオやテレビの感度は、思ったほど悪くなく音も良いほうです。
見舞い品?
病室のテレビのチケットは1分1円なので、16時間分が1000円なんですよ。
こういったテレビラジオを持っていって、病室でテレビやラジオが視聴できることを確認できたら置き土産にするというのが良いです。イヤホンと一緒に。