イギリスの掃除機メーカーブランド Dyson(ダイソン)の掃除機について、買いたい、欲しいと思っている人が、現時点でのダイソンの掃除機のラインナップをサクッと理解できるように、テキストだけでシンプルにまとめました。
ダイソンとは?
イギリスのダイソンという人が集塵機に使われていた遠心分離機構を家庭用掃除機に応用した掃除機を開発し、会社を興しました。家庭用掃除機の開発製造販売に特化して成長した会社です。
掃除機以外にも、プロペラを見せない扇風機などを作っています。
掃除機の主要部品であるモーターは、当初は日本製を採用していました。その後、超高回転のインバーター式DCモーターの独自開発に成功し進化を続けています。
家庭用掃除機専業だけあって、掃除機の重要なパーツである吸い口(クリーナーヘッド)の研究開発が進んでいるのが特長です。
ダイソンの掃除機の種類
- コードレス掃除機
- ハンディークリーナー/布団掃除機
- キャニスター型
- ロボット型
- アップライト型
コードレス掃除機 ( コードレス スティック型) 4〜8万円
掃除機の分類からいうと、ハンディー型になります。
しかし、ダイソンは、
- コードレスクリーナー(掃除機)
- ハンディ(掃除機)
と2つに分けています。
コードレスクリーナーは、長いパイプ(延長管)、手元にバッテリーとモーター、サイクロンの本体がついているタイプです。
ダイソンの主力商品です。
モーターの世代で、V○という名前になっています。9や13は避けて、V6、7、8、10、11、12、15と続きます。
ダイソンのコードレスクリーナーの動作時間は、最大吸引モードで使うと4〜5分しかバッテリーが持ちません。実際には、こまめにオンオフするので、7〜8分持ちます。
dyson omni-glide(SV19 )… 7万円
日本のファブレスメーカー バルミューダが、クリーナーヘッドのブラシを2本 反対方向に回す「ホバー式ヘッド」を発売しました。
ダイソンは、節操もなくモロパクリの製品を出しました。
dyson V15 detect(SV22) … 11万円前後
V10やV11の後継モデル。
- モーターは、V10、V11と同じ
- ゴミセンサーでモーターの回転を変える
- ゴミの量を液晶標示
- クリーナーヘッドの改良
クリーナーヘッドの回転ブラシを円筒形から円錐形にして毛が絡まなくしたのは、パナソニックのパクリです。
そろそろ、V10のバッテリーがへたってきたので、V15を買う予定にしておきます。型番落ちになるまで待とうかなw
dyson Micro (SV21)… 5.4〜7万円
1.5Kgの軽いタイプ。日本市場で受ける軽さ重視のモデルです。
これが、3万円台で買えたら大ヒット間違い無しなんですが…。
dyson v12 detect Slim (SV20)… 8.7〜10.3万円
digital slim の後継です。
刷新されたクリーナーヘッドがつきます。
値段を維持するために、微妙なマイナーチェンジを続けています。
dyson digital slim(SV18)… 8.4万円
V10やV11のパイプが長く、本体が重かったため、小柄な日本の女性が使えない問題がありました。
- 液晶ディスプレイ
- V11より、25%軽量
- バッテリーパックを簡単に交換できるようにした(安いモデルは別売)
- 吸引力は軽くしてパワーを落としてもV11と同じくらいに
- バッテリー駆動時間:エコモードで最大40分
- バッテリー充電時間:3.5時間
吸引力をあげて、持続時間を長くすればモータとバッテリーが大きくなって重くなる… このジレンマから限界に達しています。
他のメーカーの追い上げにより、ダイソンの優位性はなくなりました。
Dyson v11(イレブン):2019年モデル
- 液晶ディスプレイ
- モーターV11:12.5万rpm
- 吸引効率をアップ、消音機構も改良
- 三段階の吸引力パワー切替は同じ
- バッテリー駆動時間:最大出力(フル稼働)で 5分、節約で最大60分
- バッテリー充電時間:3.5時間
- 重さ(本体のみ):
2018年のV10 のマイナーチェンジ版です。
バッテリーの改良、モーター周りの改良などが施されています。
専用の充電スタンドが付くので、その分価格が高いモデルがあります。
バッテリーの改良があったようですが、画期的に稼働時間が延びたわけではありません。
シャークの追い上げに、どう対抗するのか?ですね。→ シャークは、日本市場に最適化した製品が出せず、さらにネットでのステマが控え目なので勢いがありません。
Dyson Cyclone V10(ブイテン):2018年モデル
- モーターV10:12.5万rpm
- Radial Root サイクロン:同心円状に配置した14個の遠心分離器
- 三段階の吸引力パワー切替
- バッテリー駆動時間:最大出力(フル稼働)で 5分、節約で最大60分
- バッテリー充電時間:3.5時間
- 重さ(本体のみ):2.58Kg(1.53Kg)
モーターが12万rpmと超高回転型になりました。量産型のインバーター式のDCモーターで、ここまで高回転にすることは非常に難しいんですよ。
V6で完成の域に達したか?と思われた2層15個の遠心分離器から、一層14個の遠心分離器になりました。
- ファンがさらに高回転
- サイクロンが直線的な位置関係に設計変更されたために通気抵抗の軽減
- 吸引力がキャニスター並の余裕
- 吸引力を三段階に
できるようになりました。
ゴミの破棄方法が、
- パイプ(延長管)を外して
- 透明な筒(クリアビン)をスライドさせて
- ふたを開き捨てる
- 戻す時は、ふたをしめつつ、クリアビンを押し戻すというワンアクション
という、ムダのない動作に改良されました。
- V10
- V10 Fluffy
- AbsolutePro
- Fluffy+
- Animal+
たくさんある種類は、付属品の違いで名前をつけて区別しているだけです。本体自体は、どれも同じです。
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ダイソン コードレスクリーナー V10 Absolutepro SV12 ABL 長期使用レビュー。4万円以下で買えるハイパワー コードレス掃除機
ダイソンのコードレススティック型掃除機 V10 Absolutepro SV12 ABL(ブイテン アブソリュートプロ)を買ったのでレビューしつつ、毎日使っての感想やトラブルを長期的な使用レポートです ...
V8:2016年
- モーターV8:最大11万rpm
- 2Tier Radial (ティアーラジアル)サイクロン:2層15個の遠心分離器
- 2段階の吸引力パワー切替
- バッテリー駆動時間:フル稼働で7分、節約で最大40分
- バッテリー充電時間:5時間
- 本体だけの重さ:2.61Kg
V8は、吸引力弱のモードでも、そこそこ使えるので、音も小さくて、使い勝手が良くなりました。DCシリーズを使っていた人は、このV8が安売りされていれば買いです。
V8 Fluffy(ブイエイト フラフィ)
- ソフトローラークリーナーヘッド
- 収納ブラケット
- ミニモーターヘッド
- コンビネーションノズル
- すき間ノズル
- ミニソフトブラシ
延長ホース、布団ツール、アップトップアダプターなし
v7 Slim:2019年
最軽量にしたモデルで、重さ 2.2Kgまで軽量化。
価格も4.5万円と、今さら、v7で、4万円超は高いけど… というかんじ。
V7:2017年
- モーターV7:最大11万rpm
- 2Tier Radial (ティアーラジアル)サイクロン::2層15個の遠心分離器
- 2段階の吸引力パワー切替
- バッテリー駆動時間:フル稼働で6分、節約で最大30分
- バッテリー充電時間:3.5時間
- 重さ:2.47Kg
V7 Fluffy(ブイセブン フラフィ)
- ソフトローラークリーナーヘッド
- 収納ブラケット
- ミニモーターヘッド
- コンビネーションノズル
- すき間ノズル
- ミニソフトブラシ
延長ホース、布団ツール、アップトップアダプターなし
V7 Motorhead(ブイセブン モーターヘッド)
- ダイレクトドライブクリーナーヘッド
- 収納ブラケット
- コンビネーションノズル
- すき間ノズル
ミニモーターヘッド、ミニソフトブラシ、延長ホース、布団ツール、アップトップアダプター、なし。
V7で、髪の毛や糸ゴミが絡んで掃除が面倒だった クリアビン(シリンダー)内のサイクロンの筒が改善されました。
- サイクロンの芯を引き上げるために
- たこ足(脳みそみたいなの)の手前の赤いレバーで引き上げて
- 下のふたからゴミを排出
- サイクロンの芯を押し込んでもどしてから
- 下のふたをしめる
という動きのなかで、露出させたサイクロンの芯の部分のゴミが取りにくい問題を改善しています。
ゴミを捨てる時の透明な外筒がスライドするのに合わせて移動することで、巻き付いた糸や髪の毛の大半を下に排出できるようになりました。
価格的に安ければ、このV7以降を買う方がいいでしょう。
V6:2015年
ダイソン全盛期を象徴する、Animal pro、Fluffypro、Fluffy+、Fluffy、Motorhead+、Motorhead など、付属品違いで7種類があります。V6で完成の域に達したかと思われたモデルです。
しかし、サイクロンのシリンダー部の掃除がしにくい、臭いが付きやすいなど致命的な欠点を隠して、ネットでの強引なステマ戦略が裏目にでてしまいました。結果、ダイソンの評判は化けの皮がはがれたように悪くなっていきました。
- モーターV6:最大11万rpm
- 2Tier Radial (ティアーラジアル)サイクロン:2層15個の遠心分離器
- 2段階の吸引力パワー切替
- バッテリー駆動時間:フル稼働で6分、節約で最大30分
- バッテリー充電時間:3.5時間
- 重さ:2.10Kg
型番落ちで、現在、在庫処分中。3〜5万円のお手頃価格で買えます。しかも、互換バッテリーや豊富なオプションも格安で手に入るのが人気の秘密です。
V6までは、サイクロンの芯の部分が、樹脂製で凹凸が大きく、静電気を帯びるので、ホコリがこびりついて綺麗にとれません。
もっと古い型番
DC62、DC74、DC45、DC35 等があります。
当時、私も購入検討しましたが、これらの型番の頃は、
- 吸わない
- 重い
- そのわりに値段が異様に高い
など欠点だらけで使い物になりませんでした。
ハンディクリーナー 3〜4万円
延長管を使わず、本体に直接ノズルをつけたタイプです。韓国の布団掃除機(レイコップ)や中華の安いハンディクリーナーに対抗するためのモデル設定です。
- V7 Trigger
- V7 Triggerpro
- V7 Mattress
- V7 Car+Boat(直販モデル)
があります。
- コードレス掃除機のV7シリーズの延長管を省いた
- 布団のホコリやダニを吸い取る
- 車内を掃除するのに便利な曲がるホース付き
- TriggerproとCar+Boatには、12Vから充電できるチャージャー付き
用途を限定する形で販売しています。
布団掃除機としては、ダイソンや、それをまねて作った日本家電メーカーの掃除機に布団用のノズルを付けて使いましょう。
キャニスター型 5〜7万円
昔からある 掃除機本体をホースで引っ張って使う掃除機です。バッテリーではなく、電源コードをコンセントにさしてつかいます。動作時間を気にせず、フルパワーで長時間使えます。
- V4 Digital Absolute
- V4 Digital Fluffy+
- Ball Fluffypro(直販モデル)
- Ball Animal+Fluffy
- Ball Fluffy
- Ball Motorhead+
- DC48 タービンヘッド
初期のモデルに比べれば音が控えめになったというものの、そこそこ音もします。
それに、湿ったゴミが吸えない、大きなゴミが吸えない、たくさんのゴミ吸うとすぐに一杯になってしまうため、家庭用としての割り切りが必要です。
サビサビの塗装にしてスチームパンクっぽくすれば、そのまま部屋の隅に置いてオブジェにしてもいいくらいのかっこよさがあります。
ロボット掃除機 9万円
自立型ロボットの掃除機です。アメリカ iRobot社のルンバが世界的に人気になります。自動掃除ロボットに懐疑的だった日本でも大ヒットしました。日本の家電メーカーもあわてて対抗商品を投入し、イギリスのダイソンも参入したモデルです。
- Dyson 360 Eye
ダイソンならではのサイクロン型フィルターを搭載したものです。
ロボットのサイズが大きく、高さがあるので、ベッドの下を潜り込んで掃除することができません。
本体が高価なので、ステマのために無償供与されたブロガーのネタにしかなりませんでした。
アップライト型
ノズルと掃除機本体が一体化したものに、ハンドルが付いたタイプを言います。ハンディー型と比べてモーターなどの掃除機本体が大きめになっています。
1990年代に日本でデビューしたダイソンのDC01という初期モデルは、この形です。土足で生活する習慣のある欧米諸国では、このアップライト型掃除機が人気です。
2018年から、アメリカでダイソンを脅かしている シャークニンジャ というメーカーの主力商品も、このアップライト型です。
- Dyson Small Ball 掃除機
つぎは、シャークを買ってみようと思っていますw
まとめ
開業してから、朝の掃除機かけは私の担当です。「創業者は、仕事場の掃除は自分でやれ」ということが経営本に書かれていたので、それをずっと守り続けています。おかげで、掃除機はこの二十年で十数台を使いつぶしてきました。
まぁ、我々業界人は、掃除機の話題になると、一晩中熱く語れる連中が多いので、ネタには困りません。ってか、まだレビュー記事にすらできていない掃除機があるので、順次書き上げて公開していきます。
2016年ころから、ダイソンのステマ記事と購入自慢記事から、ダイソンを批判しつつ、マキタのハンディー掃除機の紹介というのが、アフィカスブロガーのトレンドのようです。
私も、その辺のトレンドを後追いする形で、記事群を増やしていきたいと思っています。
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