電気代が高くなっている。世界情勢をかんがみて、今後 電気代が2倍3倍と高くなることはあっても 安くなることはない。
節電するには、自分が使っている家電製品の消費電力を知らなければならない。
電化製品の消費電力をはかる機械が必要だ。
ワットチェッカー、ワットモニター、エコワットなどの商品名で呼ばれる測定器である。
一家に一台。レビュー記事を書くブロガーなら、何個か持っているだろう。
今回は、
Wi-Fiでスマホに消費電力のデータを送る ラトックシステムの RS-WFWATTCH1を買って使っているので紹介
したい。
- 購入品:Wi-Fi ワットチェッカー RS-WFWATTCH1A ラトックシステム
- 購入時期:2022年1月
- 購入価格:7064円
- 購入店:Amazon Japan G.K.
Wi-Fi ワットチェッカー RS-WFWATTCH1 って何?
RS-WFWATTCH1は、家電製品の消費電力測定器であり、測定データをスマホに送ってグラフ表示できる IoTデバイス化したものである。
家電製品の消費電力を 単純に液晶で表示するものなら安いものが いろいろある。
消費電力の増減をグラフにしたいときは、データの数値を保存する「データロガー」を使う。
今までは、ラインセパレータと電流プローブを使って、DMM(デジタルマルチメータ)の測定値をパソコンにとりこんでいた。
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ノートパソコンとDMM機材一式を測定するコンセントや家電の近くに持っていく手間がかかっていた。
グラフにできるので、ブログネタにするのにも都合が良い。
RS-WFWATTCH1でできること
PS5の消費電力を調べる時にも使った。
- 測定するのは、電圧と電流だけ。スマホ側で時刻と一緒にデータとして保存
- スマホアプリで、電圧と電流から計算して、消費電力、炭酸ガス排出量、電気料金の概算表示
- Wi-Fiを使って アプリをいれたスマホに測定データを1500ポイント保存できる
- 1時間グラフ:1分間隔 1500分(25時間)
- 1日グラフ:1時間感覚、1500時間(62日、2ヶ月分)
- 1ヶ月グラフ:1日間隔、1500日(約4.1年分)
- 測定データは、CVSファイルとして書き出し可能
- 測定電力は、最大1500W(100V/15A)を測定可能
- 雷サージカット機能
- スマホアプリから、遠隔でオンオフができる
- 同じ製品で、Bluetoothでスマホに直接データを送る「RS-BTWATTCH2A」がある
RS-WFWATTCH1本体には測定データをメモリーできない。スマホのアプリで、1500ポイント(時間、電流、電圧を1500個)を保存できる。
ラトックシステムって何?
大阪のファブレスメーカーで、エレコムみたいな会社の1つ。
HDMI機器やマニアックなIoT機器 スマートリモコンなどを扱っている。
RS-WFWATTCH1 を写真で紹介
Wi-Fi ワットチェッカー RS-WFWATTCH1Aの同梱物は…
- RS-WFWATTCH1 本体
- セットアップガイド / 保証書
の2つだけ。
詳しい情報は、公式サイトを参考に。
https://www.ratocsystems.com/products/subpage/wfwattch1.html
オンラインマニュアルは、
https://manual.ratocsystems.com/wfwattch1/
分かりやすくできている。
RS-WFWATTCH1の主なスペック
- 製品名:Wi-Fi ワットチェッカー
- 型番:RS-WFWATTCH1、RS-WFWATTCH1A(Amazon専売型番)
- 定格電流 15A
- 定格電圧 100V 50/60Hz
- プラグ仕様/差込口 2P/ 1口
- 消費電力 1.2W / 待機時 0.6W
- 雷ガード機能:最大瞬時電流 3500A バリスタ電圧 470V 制限電圧 775V(25A) 最大サージ電圧 6000V(UL1449)
- Wi-Fi:IEEE 802.11 b/g/n 周波数帯域 2.4GHz帯 セキュリティー WPA、WPA2
- 5GHzも設定後は使えるらしいが確認できず
- 大きさ:約95 ×55 ×37 mm(ACプラグ含まず)、ABS樹脂
- 中国製造
RS-WFWATTCH1 の正面観
表側には、
- 雷サージ ランプ
- 通電ON/OFF、Wi-Fi の状態ランプ
- ACコンセント(出力側)
がついている。
雷サージ機能ランプは、緑で点灯していれば正常に動作中。
Wi-Fi LED(動作インティケータ ランプ)、電源 ON/OFF ボタンスイッチ兼用
ランプだけでなく、押してON/OFFができる電源ボタンになっている。
Wi-Fi LEDの意味を 簡単にまとめると…
- 赤点滅:ACコンセントに接続し起動中
- 赤点滅:Wi-Fi つながっていない、ACコンセントOFF
- 2秒点灯、0.5秒消灯の点滅5回:ネットワーク設定済み
- 0.5秒消灯、2秒点灯の点滅5回:ネットワーク未設定
- 緑点滅:Wi-Fiがつながっていない ACコンセントON
- 赤点灯:Wi-Fiに接続していて ACコンセント通電OFF
- 緑点灯:Wi-Fiに接続していて ACコンセント通電ON
ACコンセントの通電のON/OFFは、アプリ側からでもできるので、遠隔(リモート)でつないだ家電の電源をON/OFFできる。
Wi-Fi設定のリセット、工場出荷状態に戻すリセット
RS-WFWATTCH1Aのリセットの方法をまとめておく。リセットボタンがあれば 良かったのに…。
- Wi-Fiの設定を初期化する
- コンセントにさした電源が入っている状態で 電源ON/OFFボタンを7秒長押し
- 緑赤 0.5秒で交互に点滅して消灯
- 電源ON/OFFボタンを1秒押す
- 赤の速い点滅でリセット、ゆっくり点滅で完了
- 工場出荷状態 に戻す
- コンセントにさした電源が入っている状態で 電源ON/OFFボタンを7秒長押し
- 緑赤 0.5秒で交互に点滅して消灯
- 電源ON/OFFボタンを3秒長押し
- 電源ON/OFFボタンを1秒押す
RS-WFWATTCH1の背面観
ACプラグ側は、設定用のQRコードがある。
スマホのカメラでQRコードを見ることで、Wi-Fiに接続の設定ができる仕組みになっている。
RS-WFWATTCH1を設定する
設定は、慣れていない人には難しい。
RS-WFWATTCH1の動作は、家庭内のWi-FiルータにつながってLAN経由でデータをスマホに送る「インフラ ストラクチャー接続」である。
RS-WFWATTCH1自体は、ボタンとランプが1つしかないので設定はできない。
Wi-Fiにつなぐ作業や、測定の細かい設定や記録は全てスマホのアプリで行う。
作業は…
- アプリ「WFワットチェッカー」をダウンロードしてインストールする
- RS-WFWATTCH1をつなぎたい Wi-Fiルーターの2.4GHz帯のSSIDとパスワードをメモる
- つなぎたい2.4GHz帯のSSIDに スマホのWi-Fiをつなぐ
- アプリの「ワットチェッカー接続」で、「QRコードで検索」をタップして、
- 「ご確認のお願い」を下までスクロールして「接続していない」をタップ
- 「QRコード読み取り」をタップ
- スマホのカメラ画面がでるので、RS-WFWATTCH1の裏のQRコード(MACアドレス)を撮す
- 本体をコンセントにさして電源をいれてWi-Fi接続をさせる
- スマホアプリで、「WFワットチェッカーがWi-Fiネットワーク”○○”に接続しようとしています。よろしいですか?」で、「接続」
- つなぎたい 2.4GHz帯のSSIDのパスワードを入れる、「接続する」をタップ
- WFワットチェッカーの名前の入力とアイコンの設定をする
リアルタイムの更新は、WFワットチェッカーアプリのスマホとワットチェッカーの接続するWi-Fi 先が同じ(2.4GHzのSSID)につながっていなければならない。
ラトックシステム Wi-Fi ワットチェッカー RS-WFWATTCH1を実際に使ってわかる感想
RS-WFWATTCH1の起動の挙動は、
コンセントにさすと…
- ランプが赤く速く点滅
- ゆっくりと赤く点滅
- 赤く点灯
通電状態の緑にしていても、起動する時は赤く点灯し、OFFの状態になる。
スマホで家電の消費電力をリアルタイムでグラフにしつつ観察できるのはおもしろい。
電子レンジで、650W以上の出力のものがない理由が消費電力を見ていると分かる。
電子レンジのコンセントの消費電力を測ると、650Wの”あたため”加熱で 14A前後になる。
壁のコンセントは、100V / 15Aが上限なので、電子レンジ1台で使い切っているのだ。
たこ足配線なんてもっての他だ。
家を新築する時は、台所に 200Vの業務用電子レンジを使うために、2系統分を専用に配線してもらいましょう。電子レンジは、2台同時に使います。
大家族なら3台以上同時に電子レンジが使える配線と50A以上の電力契約になります。
データは、CVSファイルのテキストで保存される。iPhoneならAirDropでMacに送れば、Excelで読み込んで… と作業ができる。
Androidでもファイラーを使えば、NASやPCの共有フォルダにすぐに送れる。
RS-WFWATTCH1の問題点 不満点
測定値を本体内に保存(メモリー)できないので、スマホのアプリにすべて依存することになる。
測定している間は、アプリを起動してつないだままにしておかなくてはならない。
使い古しのスマホでOSがWFワットチェッカーアプリが対応しているのであれば、Wi-Fiワットチェッカーの専用にするのも良いだろう。
アプリの使い勝手と安定性については、発売当初??で、先行して買ったヤツからの評判は悪かった。
当時は忙しくて購入せずに様子を見ていた。発売から時間が経ち、リビジョンも新しくなったようなので買ったのは 正解だったか。
唯一の不満は、電流電圧の測定表示が、ワットチェッカーが接続している 2.4GHzのSSIDに、アプリのスマホのWi-Fiもつながっていなければならない点だ。
同じWi-Fiルーター(LAN内)であっても、スマホ側が5GHz帯や他のWi-Fiアクセスポイントにつながっていると、リアルタイム更新はできず、外からのアクセス扱いになってしまう。
電力(電圧・電流)測定の機器について
交流の消費電力は、正弦波の積分になるので単純な計算ができない。
デジタルマルチメータの入門書にも、交流の測り方についての記述が最初にでてくる。
電子工作をあつかう雑誌でも、4月の初心者向け特集で繰り返し教えてくれている。
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トランジスタ技術 2022年4月号 特集 実験 電子工作回路と数学の世界感
トランジスタ技術 2022年4月号は、電気特性と数学の関係を実験で確かめてみよう的な「初心者向けの電子工作基礎知識」の特集 今月も付録がなくて、900円。 巻頭カラー連載 エンジニアのための宇宙開発ウ ...
昔から、家電の消費電力をリアルタイムで測定し、データとして記録するものはあるのだが、まともな物は高い。
中国製パチモンブランド peacefair の電圧電流計をAliExpressで購入して、いろいろと遊ぼうとしていた。
時間がないので放置したままだ。
peacefairの電流電圧計には数値をシリアルで出力する機能がついているので、パソコンにつないでシリアルコンソールからデータを見る&テキストファイルで保存することができる。
測定値をSDカードに記録するデータロガーを自作したい人は、ラジオペンチさんのブログ記事を参考にしてほしい。
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ラジオペンチ PZEM-004TとArduinoを使った電力ロガー(ソフト解説編)
モノいじりが好きなおじさんの探究日誌
radiopench.blog96.fc2.com
単独で消費電力データを内蔵メモリーに保存する ワットモニター
昔から、消費電力測定ACタップ を扱っている サンワサプライのワットモニターシリーズに、データロガー機能が内蔵されたものがある。
10分ごと(6ポイント/時間、144Point/日)で、30日分を内蔵メモリーに保存できる。
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ワットモニター(消費電力をはかる、データを記憶するメモリ付き)TAP-TST10N サンワサプライ を買って使っているので紹介
消費電力を表示できるACタップを買った。 サンワサプライのワットモニター TAP-TST10Nだ。 都会では、円安と原油/天然ガス高の影響で電気代が値上がりしている。 どの家電が、どれくらい電気を食っ ...
まとめ
電気代の節約をするには、使っている家電製品の消費電力を個々に知っておかねばならない。
このRS-WFWATTCH1は 7千円と高価だが、グラフ表示がスマホで見られる点に優れている。
レビュー記事には、消費電力の実測値が必要だ。この RS-WFWATTCH1はブログ記事を書くのに都合がよい。
さて、
2008年9月のリーマンショック後、金融緩和でバブルにしていた日本&世界経済は、2019年の武漢肺炎コロナウイルスのパンデミックをきっかけに終焉を迎え、第二次世界大戦後経験したことのないスタグフレーション(不況)に陥る。
地政学的にヤバい日本を「買う」国はない。現物・空売り、”日本は売り”。国債、円を売って金利の高いドルを買う。
結果、円安、金利上昇が止まらない。
円安は物価上昇の直接の原因である。金利上昇はコロナを借金で乗り切った個人/企業にトドメを刺す。弱った 有力大企業を買収し技術を奪われる。減給や遅配があっても賃金がもらえる仕事があるだけマシの大不況だ。
連日のように倒産のニュースがでて「恐慌」に国民が気づきはじめるのは、2023年だろう。
借金なし(住宅ローンが無い)だけマシですが。