電子工作で必要なハンダ吸い取り器のおすすめを紹介
電子工作(弱電系)をする時、ハンダづけが必要だ。
ハンダを溶かして取りのぞく道具が、ハンダ吸引器だ。
ハンダを銅の網線に染みこませる「ハンダ吸取線」は、ハンダごてセットに付いていることがある。
このハンダ吸い取り線はハンダを取り除けない。
思わず舌打ちがでるほどハンダを吸わない。
ハンダ吸引器の選び方
吸引が電動ポンプ式か手動か?
一行で例えると、以下の2通りあって
- 電動ポンプ式ハンダ吸引器 → フルオートマシンガン
- 手動ポンプ式ハンダ吸引器 → 火縄銃
… 想像がついたかな?。
電動式は、高いだけあって、ハンダ吸引が楽だ。
熱くなった先を 吸いたいハンダに当てて溶けたら、ボタンを押して吸う。
しかし、値段が2万円〜と高いので、本格的に電子工作をする人以外は、もったいない。
Amazonで値引き価格で買えるもので、おすすめは2つ。
- はんだシュッ太郎 HSK-300
- エンジニア SS-02
サンハヤト はんだシュッ太郎 NEO HSK-300 5500円
はんだシュッ太郎の特長、欠点は、以下の4点、
- 半田ごてとハンダを吸引するポンプが一体化している
- 右手で半田ごて、左手で吸引器を操作しなくてすむ
- コテ先の形状が変更され改良型として、「NEO」になった
- 使用後は、”やけどしない”暖かいうちに 分解して掃除しないと詰まる
主なスペック
はんだ シュッ太郎の主な諸元は、
- AC100V
- ヒーター:45W
- ACコード:1.4m
- 重さ:本体だけ 180gぐらい
- 長さ:27cm
付属品は、吸引の穴を掃除する針金1本だけ。
取扱説明書は、パッケージの型紙に図入りで解説されているので、捨てないように持っておこう。
イラスト入りで、分かりやすい。
初めての人でも、ながめるだけで イメージがわくはず。
吸ったハンダくずを取り出すのも、シリコンスプレーをしておけば、こびりつくハンダもはがれやすい。
先を押し当ててハンダが溶けたら、すぐにスポン! 手早くするのがコツです。
何度か練習すれば、誰でも使えるようになる。
先は、最初にハンダを吸わせてハンダメッキをしておく。
先は、
- 長時間使う
- 詰まらせたまま放置
- メンテしないまま放置
することで、腐食して使えなくなる。
詰まったら交換するものだが、本体のヒーターにひっついたら外せなくなる!。
ハンダ吸引器は、劣化しやすいパーツが多いので、交換パーツが別売されている。
別売パーツ
先端チップは外せる。
大量にハンダを吸ったままで長時間付けっぱなしにしていると、ハンダクズがヒーター本体部との間に溶け出して、冷えると固着してしまう。
外せなくなると、詰まった時点で本体ごと買い換えになるので注意されたし。
買ったら分解して、シリコンスプレーをかけておこう。
シリコングリスがベストだが、つけすぎないように薄くぬろう。
交換用先端チップ
Amazonで、1,320円で売られている。
以下の3種類。
- T-31 :1.5mm径の穴(標準装備)
- T-32:1.2mm径の穴
- T-33:1.0mm径の穴
ポンプのシリンダー内部に、コンタクトグリースを塗る。(シリコンスプレーでもよい)
接点グリスを軽く塗っておけば、ハンダがこびりついて とれなくなることはないはず。
エンジニア SS-02 2400円
手用工具の有名ブランド エンジニア(大阪)の製品だ。
手動 ハンダ吸引器 SS-02の特長は、3点
- 昔ながらのハンダ吸引器
- 先にシリコンチューブをつけることで密閉性をあげて溶けたハンダを吸える
- 日本製
私は、このエンジニアのハンダ吸引器を使うまで「手動のハンダ吸引器は吸わない」と決めつけていた。
これは ちゃんと吸う。
先にシリコンチューブを切ってつける発想が素晴らしい!!
ポンプ機構自体は、加工精度が抜群に良いのでネジ、パッキン、諸々がピッタリ。
良い抵抗感でネジになっているし、さすが日本製!
メンテナンスの方法は、取扱説明書をみれば分かる。
内径 2mm径のシリコンチューブ(型番 SS-16)は、5cmほど付いている。
使い切ったら、アマゾンで購入できる。
価格も2,000円前後と手頃なので、最低でも このSS-02くらいは持っておこう。
掃除したら、シリンダーが滑らかに動くように 軽くシリコンスプレーをかけておきます。
旧モデルの、シリンダーの容量が小さい SS-01 もある。
値段も安いので長く使える工具ではない。
数百回も吸えば、詰まったり、ピストンが滑らかに動かなくなったり、折れたりする。
壊れたら、新しく買い直しだ。
まとめ
ハンダ吸い取り線(solder wick)では、スルーホールの基板につけられた部品のハンダを除去することができない。
最近は、鉛を含まない、銀スズ合金のハンダになって融点が高くなった。
おかげで、ますます、ハンダ吸い取り線が役に立たなくなってきている。
電子工作をする人は、温調のハンダこてと一緒にハンダ吸引器を買おう。