このNatureRemo E liteは、家の消費電力をスマホに表示するためのアダプター。
家電製品の消費電力をスマホで観察できる超便利グッズだ。
個々の家電製品に消費電力モニターを付けなくて良い。家全体の消費電力とその変化を正確にみることができる。
仕組みを図説すると…
インターネットが必要だが、すべてワイヤレスでってのがエモいw
昔、同じ事をやるには、配電盤に電流クリップをつけてデータロガーで… と手間がかかった。
ただし、Remo E liteを使うハードルは高くて
- スマートメーターに交換されていること
- 電力会社に、Bルートサービス「『電力メーター情報発信サービス』認証IDとパスワード」を申請して取り寄せていること
- スマートメーター1台に対して1個のE liteを用意していること
- インターネット常時接続回線があること
- アプリ Nature Remo の動く新しいスマホを持っていること
の条件を満たしていなければならない。
- 購入品:Nature Remo E lite
- 購入時期:2021年8月
- 購入価格:14800円
- 購入店:Amazon Japan G.K.
私は、このNatureの製品を自分で選んで、自腹で買って試している。
商品をタダでもらったアフィカスによる提灯・広告記事に不満を持ち、自腹で買った人のホンネとコスパの正直な感想を知りたい人向けに、本当の事を書いている。
Nature社依頼の提灯(ステマ)記事ではないので値引きクーポンコードもない。
Nature Remo E lite(ネイチャーリモ イーライト)の中長期使用レポート
電力会社にBルートサービスへの申請(スマートメーターのログインIDとパスワード)をする手順 方法
2030年までに電力メーターをデータ通信で管理するスマートメーターに更新される。
我が家も2021年の夏、やっと旧式の電力メーターからスマートメーターに交換してもらえた。
「(部品がなくて)スマートメーターの在庫がないので前倒しでは取り付けができない」の理由で、ずいぶん(14ヶ月)待たされてしまった。
我が家は、200Vの動力と100Vの電灯の2系統なので、スマートメーターは2台。
スマートメーターの情報はデータ通信で電力会社に吸い上げられる。(月1で電力メータの検針にくる人が来なくなった。)
スマートメーターの情報は設置している家庭でもデータを見ることができる。ヘムスと連携して使うためだ。
スマートメーターと連携して動作する省エネ管理システムの機器をHEMS(ヘムス、Home Energy Management System)と呼ぶ。
まずは、自分の使っている電力会社「●●電力 電力メーター情報発信サービス」で検索しよう。
私の住む地方の電力会社は、申請のPDFファイルをダウンロードして紙に印刷しペンで書き込んで、身分証明書のコピーをつけて封書で送るか、電力会社の事務所に持ち込むかしなければならない。
- 契約名義、住所、電話番号は必須
- 申請者の名前
- 運転免許証や保険証など身分を証明できるもののコピー
で良い。
- 供給地点特定番号は、担当者が名義から調べて埋めてくれるので空欄で良い
- 田舎なら申請する人もほとんどいないため、事務所に直に持ち込むと中1日で封書が届く
- 我が家のように、200Vの動力、100Vの電灯の2つのスマートメーターがある場合、それぞれの認証IDとパスワードがある
- 認証IDとパスワードの発行、利用料は無料
Nature Remo Elite(ネイチャーリモ イーライト)って何? 何が違うの?
Nature Remoは、日本のベンチャー企業 Natureのスマートリモコンのブランド。
Natureは、電力を賢く制御して節電する仕組みを提供する会社。
スマート赤外線リモコンのNature Remoを販売し、会社を大きくしている。
NatureRemo E、Nature Remo E liteが、Nature社の本来の製品である。
その問題点を言わずに買いあおるアフィカスの多いこと!
NatureRemo EとE Lite の違い
- Eは、太陽光発電、蓄電、発電や消費の電力の状態の表示と(ECHONET Lite対応)制御に
- E liteは、単純に消費電力を表示するだけの機能に限定
の違いがある。
Nature Remo E lite を写真で紹介
同梱物は、
- Remo E lite 本体
- スタートアップガイド
だけ。
動作状態を伝えるLEDランプと、リセットボタンの2つでシンプルなものだ。
主なスペック
- 電源:AC100V 50/60Hz
- 無線通信
- Wi-SUN(920MHz帯特定小電力無線方式)→スマートメータと通信
- Bluetooth LE → Wi-Fi設定時にスマホと通信
- Wi-Fi IEEE802.11 b/g/n 2.4GHz
コンセントにつないで、スマートメーターからの情報をWi-Fiで飛ばし、インターネット上のNatureのサーバに転送し、スマホにデータの表示をする仕組みになっている。
Nature社としては、各ユーザ宅の消費電力を逐次収集してビッグデータとして活用できるので、情報提供者の我々には利用料金無料にする。
Nature Remo E lite の LEDランプの意味
- 消灯:正常に動作中(電源がはいっていない)
- 黄色
- ゆっくり点滅:セットアップ待ち
- 速く点滅:Wi-Fiに接続中
- 点灯:インターネットに接続中
- 赤色:エラー(ネットワークに接続できない、サーバーが落ちているなど)
- 紫:点滅 ファームウエアアップデート中
- 緑
- ゆっくり点滅:起動中
- 速く点滅:スマートメータに接続中
- 青色:点滅 通信中
920MHz帯(サブギガヘルツ帯、UHF帯、Wi-SUN)
- 地デジ化で、テレビのアナログUHF電波がなくなった周波数帯
- 見通せる範囲なら、〜1km 電波が飛ぶ
- 〜300Kbpsのデジタル通信が可能
Wi-SUNについては、トラ技 2022年6月号に解説記事が載っている。
思いのほか 電波は飛んでいるようだ。
鉄骨建ての我が家でも、スマートメーターの設置壁から正反対側を除いて、窓際のコンセントで使える。
樹脂製の箱にスマートメータがある 一般の小さな木造住宅では、(地下室を除く)家のどこに Remo E liteを置いてもスマートメーターと通信できるはずだ。
鉄筋コンクリートの賃貸マンションなどでは、スマートメータが建物の端に一括して設置されている場合、距離が長いと電波が届かないので使えない。
Remo E liteのとりつけ と 設定
Remo E liteの取りつけのコツは、
- スマートメーターの取りつけられている家の壁側の空いているコンセント
- Wi-Fiルーターの2.4GHzの電波が安定して届く位置
の2点に注意して とりつけよう。
エアコンを取りつけず配管のままで放置してある壁上のコンセントがおすすめです。
取りつけから、設定まで、公式のページが分かりやすいので省略する。
- Remoアプリをスマホにダウンロード
- アカウントがない人は、Remoのアカウントを作成
- スマホのBluetoothを使うのでBluetoothをON
- スマホは、つなぎたいWi-Fiルーターの2.4GHzのSSIDに接続しているのを確認
- Remo のアプリにE liteを登録
- スマートメーターの認証ID(32桁)とパスワードを入れる
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Nature Remo E初期設定マニュアル
support.nature.global
Remo E liteの固定IPアドレスを設定する
Wi-Fiに安定して接続するために、DHCPサーバのIPアドレス自動割当を使わず ローカル固定IPアドレスにしなければならない。
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固定IPアドレスのやり方 まとめ
このページは、ガジェットを安定してWi-Fiに接続するための「ローカル固定IPアドレスの」設定などをまとめるページです。ガジェット別でその方法をまとめます。 ローカル固定IPアドレス って何? 家の中 ...
E lite側でローカルエリア固定IPアドレスは設定できないので、Wi-Fiルーター側の、DHCPサーバ固定割り当て機能を使う。
E liteのMACアドレスは、スマホの Remoアプリの「設定」→「Remo E lite」で見ることができる。
我が家の固定IPアドレス帳を開いて、固定割当の範囲内のIPアドレスを決める。
Wi-Fiルーター(我が家は PA-WX6000HP)のクイック設定Webの、見えて安心ネットで、
メモったMACアドレスの端末を見つけて、端末名をつけて設定。
24時間接続するものなので、おとなの端末。使用チャンネルは、2.4GHz 11ngでつながっている。
クイック設定Webの「詳細設定」→「DHCP固定割当設定」で、割り当てる
「追加」から、MACアドレスと割り当てるIPアドレスをいれる。DHCP固定割当設定は、指定できるIPアドレスの範囲が決まっているので注意しよう。
Wi-Fi接続先の変更 Remo E Lite
Remoアプリで、E Liteのデバイスの設定から、Wi-Fiの接続先変更を行う。
BルートのIDとパスワードは再度入力になるので、用意しておこう。
家電の消費電力をRemo E liteで観察する
家全体の消費電力を見るだけの機能しかない。工夫すれば、個々の家電の消費電力をリアルタイムで観察することができる。
スマートメータの電流の分解能が思いのほか良くて、1Wの差も検知できる。5秒でデータの更新になるので、おもしろい。消費電力の変化をずっと見ていられるはずだ。
パソコンで、エンコを始めた途端、消費電力が100W以上あがるとか、洗濯機を回している時の複雑な電力の動きや、電子レンジやオーブンをチンしている時は、0.8〜1.2kWと跳ね上がったり… 見ていて飽きない。
仕事中の昼間の電力が、グングンあがって、3500Wとかね もうね。
ロシアのウクライナ侵略戦争により、天然ガス/原油高で電気代があがっている。
こちらでは、原子力発電所の再稼働のおかげで電量不足や電気代の値上げは、2022年8月現在なく、28円/kWhの単価のままだ。
順次追加していく。
スマートリモコン Remo のトリガーとして消費電力を使う
Nature Remo アプリでは、スマートリモコンのRemo 3やRemo 2の赤外線スマートリモコンとの連携で使うことができる。
「オートメーション」で、「消費電力が●●●Wになったら、◆◆をリモコンでオフにする」みたいな設定ができる。
今のところ、使えるシーンが思いつかない。
せいぜい、出先から、エアコンのスイッチをいれて、正しくエアコンが動作しているのか?を 消費電力の増減で確認するくらいだ。
家の消費電力のグラフを アレクサ(Echo Show)に表示する
2024年1月30日から、Echo Show(画面付 アレクサ)に、「アレクサ、Nature Remo で 消費電力を見せて」と話しかけることで、消費電力をグラフ表表示できるようになった。
リアルタイムで消費電力のグラフを表示させるのも一興だろう。
日、週、月で表示させられるのは、アプリと同じだ。
2024年1月の 100V 従量電灯Bの消費電力をグラフでみる。
真冬の1月なのに 2万5千円と安いのは、エアコンは 200Vの動力タイプなので別チャンネルだからだ。
Nature Remo E lite の問題点
- コンセントから抜くと、ログイン情報がなくなってしまって32桁の認証IDとパスワードを入れ直す手間がかかることがある
- 我が家のように2台のスマートメーターがある場合、2個のE liteが必要で、3万円の出費は痛い
- 太陽光発電の売電をしている最近の住宅では、liteでない Remo Eで、いろいろ楽しめそうなのがうらやましい
三相 200V 低圧 と100V 従量 併用の住宅で 起こる 一部停電問題
我が家のように、200V 低圧 動力 と100V 従量電灯 が混在して、いつでも切り替えられる三相の配線された家では、電気工事屋の配線がへたクソだと問題が起こる。
雷で 電柱のヒューズが切れた時、配線が統一されていないと、200V三相で配線された部屋の電源が入らないなどの問題が起きる。
ブレーカーの主幹や諸々がonなのに、電源が入らない怪奇現象になるので 留意されたし。
Remo E Liteで、低圧 200Vと電灯従量の100V両方に つける人向け。
まとめ
スマートメーターの情報を読み取る機器(HEMS機器)は、今後増えていくだろう。
今のところ、個人ユーザがスマートメーターの情報にアクセスできるデバイスは、ほとんどない。
Nature社は、スマートリモコンからはじめて、ヘムス用デバイスメーカーでもあり、電力供給会社にうまく成長できている。
2022年、ロシアのウクライナ侵略戦争のため、原油や天然ガス高で電力料金も値上げが続いている。
消費電力を見ながら、何を付けて何を消すか?を決められる、E liteは、おもしろいガジェットだ。
Nature社の今後の成長に期待したい。
Amazonのタイムセールで、1.5万円→1.2万円と安くなっていることがある。