Bluetoothトランスミッター レシーバーは、Bluetooth 5.0、CSR8670のチップ、コーデックも全種類に対応、技適認定の最強のものが3千円前後で買えます。
その後、ブランド名が違うけど Bluetooth 5.2のaptX Adaptive に対応した Eletoker BT-B10 を追加で購入しました。
WskyやEletokerのBT-B10を買って使っているのでレポートします。
最近のイヤホンは、aptX Adaptiveに対応しているので…。
- 購入品:Wsky Bluetoothトランスミッター BT-B10
- 購入時期:2019年10月
- 購入価格:2,860円(タイムセール価格、通常3380円)
- 購入店:Wsky(Amazon マーケットプレイス)
- 購入品:Eletoker Bluetooth 5.2 トランスミッター BT-B10(Adaptive追加Ver)
- 購入時期:2022年8月10日
- 購入価格:3,424円
- 購入店:Eletoker(Amazon マーケットプレイス)
私は、この製品を自分で選んで、自腹で買って書いています。
商品をタダでもらったアフィカスによる提灯・広告記事に不満を持ち、自腹で買った人のホンネとコスパの正直な感想を知りたい人向けに、本当の事を書いています。
代理店依頼のステマ記事ではないので、値引きクーポンコードはありません。
Bluetoothトランスミッター レシーバー BT-B10って何が違うの?
Bluetooth トランスミッターって何?
昔は、ラジオのFM電波で送って、FMラジオで音を聞きました。だから、FMトランスミッター(送信機)って言いました。
今は、デジタルのBluetoothという2.4GHzのマイクロ波を使います。
音声は、アナログ信号です。
- Bluetoothトランスミッター(送信機)は、音をデジタル信号に変換して(A/D変換)デジタル信号で送る
- Bluetoothレシーバー(受信機)は、デジタル信号をアナログ音声に変換(D/A変換)して音に戻す
デジタル信号で送る時のデータの圧縮方法をコーデックといって、音の良い悪いがはっきりと決まってしまいます。
BT-B10は何が良いの? どう違うの?
- 良い音で送るためのコーデックが、aptX、aptX LL、aptX HD、AACと4種類に対応
- 2022年に購入した Eletoker 版は、Adaptiveが追加
- 送信、受信ともに切り替えできる
- バッテリーを内蔵していて、8時間ほど電源なしで使える
- microUSBで充電しながらも使える
Bluetoothトランスミッターは中国の独擅場
Bluetoothに関するガジェットは、AliExpressやアマゾンなどで大量に売られています。
Wsky(タブリュスカイ?)は、数ある中国製パチモンブランドの中の1つです。
他にも、TaoTronics(RAV Power、サンバレー系)、Agedateなどが、技適マークを取得する”まともなブランド”になってきています。→ Amazonでステマのペナルティで取り扱い中止に
Wsky BT-B10 の開封レポート
同梱物は、
- BT-B10本体
- 3.5mm径ステレオミニプラグ AUXケーブル 45cm
- microB USBケーブル充電用 45cm
- 3.5mm径ステレオミニプラグ オス-オス
- 日本語取扱説明書
です。
技適マークを取得するだけあって、日本市場での販売に力を入れていることがわかります。
日本語は多少不自然なところがありますが、読めます。
BT-B10のおもな仕様
- 製品名:Bluetoothオーディオトランスミッターレシーバー
- モデル番号:BT-B10
- Bluetoothバージョン:V5.0
- Bluetoothチップセット:CSR8670
- 送信範囲:10m以内、クラス2
- Bluetoothプロファイル
- RX(受信):A2DP、AVRCP、HSP、HFP
- TX(送信):A2DP
- Bluetoothコーデック
- TX(送信):aptX HD、aptX LL、aptX、SBC(2022年版はAdaptive)
- RX(受信):aptX HD、aptX LL、aptX、AAC、SBC(2022年版はAdaptive)
- 内蔵バッテリー:250mAh(3.7V?)
- 充電時間:2時間
- 動作時間:受信で8時間程度、
- サイズ:49 × 48 × 12 mm
- 重さ:23g
光(SPDIF)の入出力はないタイプです。SPDIFがあるのは、BT-B19です。
BT-B10の特長をざっくりとまとめると
- TX(送信)とRX(受信)と切り替えて使う
- 低遅延のaptX LL、高音質のaptX HD を送受信できる
- AACも受信だけはできる
- 充電しながらでも使える
- 2つのイヤホン/ヘッドホンをつないで同時に聞ける
BT-B10 右下面観
- AUX 3.5mm径ステレオミニジャック
- マイクの穴? リセットの穴?
- microB USB充電ポート
- TX / RX 切り替え
- ペアリングボタン
がついています。
ボタン配置や、種類も、他のメーカーと基板が同じなので、同じになります。
サイズは、5cm角の厚さが1cmチョイ、重さは23gと軽いです。
SPDIF(光デジタル端子)がついているBT-B19だと、バッテリーも大きいので少し重くなります。
ペアリングボタン
- 短押し(クリック):前回ペアリングしたデバイスと接続
- 二回短押し(ダブルクリック):ペアリング開始
- 10秒長押し:ペアリング設定をリセット
BT-B10 右上面観
- 電源ボタン:3秒長押しでON/OFF
- ストラップ用の穴:付属のストラップをつける
- 再生/一時停止ボタン:接続先のスマホやタブレットのプレーヤの操作
- 曲先送り/音量大ボタン:長押しで音量大 / 短押しでプレーヤの操作・先送り
- 曲戻し/音量小ボタン:長押しで音量小 / 短押しでプレーヤの操作・曲戻し
という操作ができます。この辺は、基板が同じなので、どこのブランドも良く似ています。
再生/一時停止ボタン
iPhoneとつないでレシーバーとして使う時、電話がかかってきたら、再生/一時停止ボタンをクリックで電話にでることができます。
ヘッドホンにはマイクがないので、BT-B10にマイクがあるようです。
TX(送信)モードの時には、ペアリング中に3秒の長押しで、Bluetoothのコーデックをリセットできます。
BT-B10 表示部
表示部は、基本は、白色です。青が今まで多かったんですが、やっと白になりました。
- RX / TX モード
- バッテリー状況
- コーデック、SBC、AAC、aptX、aptX-LL、aptX-HD
- 接続先:AとBの2つ
が分かるようになっています。
いままで、接続した時のコーデックが何なのか? 分かりづらかったんですが、2019年に登場した最新の基板では、各種コーデックをLED点灯で教えてくれるものが主流になりました。
技適マーク、TELECの認証番号がついています。箱にも記載があって、中国メーカー Wskyのやる気がうかがえます。
これで、安心して買って使えます。
BT-B10を実際に使ってみた感想レポート
TX(送信)モード
テレビやゲーム機のアナログ端子につないで使うためのモードです。
- TXに切り替え
- 電源ボタン3秒長押し
- ペアリングボタン 2回クリック
- ペアリング失敗したら、ペアリングボタン7秒長押しでリセット
ゲーム機は、音声の遅れがでるために、Bluetoothイヤホンやヘッドホンを直接つないで使えません。
ゲーム機のイヤホン端子に、Bluetoothトランスミッターをつないで使います。
Nintendo SwitchのTVモードで、本体のイヤホン端子に、BT-B10をつないでいます。
ヘッドホンは、TD-BH01というaptX-LLに対応していますから、0.1秒以下の音の遅れになります。プレーヤーは違和感を感じません。
昔のBluetoothトランスミッターは、「無音状態が続くとスリープモードになって、次の音が出るときに頭が出遅れて切れる」という問題を抱えていました。
無音になる、ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドなどで、その問題がはっきりとわかって使い物になりませんでした。
BluetoothのバージョンがV5.0のチップセットでは、その機能がなくなったので、音の頭が切れるということはありません。
QualcommのBluetoothのチップセット(SoC)の仕様のため無音ミュート機能は止めることができません。無音10秒以上で動作することで目立たなくしています。
ポイント
自動ミュート機能は、BluetoothのオーディオデバイスのSoCチップのプログラムに組み込まれていて、20秒後に自動で動作します。そのため、無音状態が長く続く場合、最初の音が1秒切れる問題は、常に抱えています。
これは、デジタルオーディオ機器のほぼ全てが抱える問題です。節電と無音なのにサーと音がするデジタルオーディオの弱点を隠すための機能です。
同時2つのヘッドホンやイヤホンをつなぐ場合
Bluetooth V5.0のチップセットは、2つのデバイスに同時に音声データを送ることができます。
方法は、AとBに順にペアリングをあらかじめしておいて、次からは、それぞれペアリング再開させるだけです。
コーデックのAACは、送信に対応していません。
コーデックは、転送データが少ない方になるため、
- SBCとaptX のイヤホンやヘッドホンを2つ同時つなぐと、SBCの接続
- aptX と aptX HDのヘッドホンとイヤホンを同時につないでも、aptXでしか接続できない
ということになります。
2人で音楽を聞きたい時は、ヘッドホンやイヤホンのコーデックが同じになるものを選んで使いましょう。
aptX LLと aptX HDの切りかえ
高級なワイヤレスヘッドホンは、aptX LL、aptX HDの両方のコーデックに対応しているものがあります。
その場合、上位互換になるので、自動で aptX HDに接続します。
ゲームやドラマやアニメを見る時、遅延が気になり、低遅延のaptX-LLに切り替えるのは、「再生/一時停止/通話ボタン」を3秒長押しします。
aptX-LLとaptX HDをつなぎかえることができます。
BT-B10をレシーバーとして使う場合
受信機として使う場合、送信側は、スマホやタブレット、トランスミッターから送られてきたデジタル信号をアナログに変換して再生します。
- RXに切り替え
- 電源ボタン3秒長押し
- ボタンをダブルクリックしてペアリング待ち
- 失敗したら、ペアリングボタン7秒長押しでリセットしてやりなおし
ヘッドホンやイヤホンをさして使うので、ヘッドホンアンプも内蔵していることになります。アンプを使うだけ消費電力があがるので、バッテリーの持続時間が短くなります。
日頃から愛用している有線のヘッドホンに、短いケーブルとBT-B10をつければ、ワイヤレスのヘッドホンになります。
BT-B10の固定は、各自工夫してください。
インピーダンスが、〜16Ωまでの鳴りやすいヘッドホンやイヤホンなら、そのままつないでも音がうるさいくらい鳴ります。
40Ωを超える鳴りにくい高級ヘッドホンを使っている人は、こういうトランスミッターを使わないと思います。使いたいのなら、間に小型のヘッドホンアンプが必要になります。
iPhone、iPod touch 7、iPadなどiOSデバイスは、AACの接続になります。
Android系の音楽プレーヤや音楽デバイスは、aptX HDをサポートしていることも増えてきたので、お気に入りの有線ヘッドホンがaptX HDの高音質のワイヤレスヘッドホンになります。
BAとのハイブリッドドライバーを使う怪しい中国製イヤホンとの相性は良いです。
ただし、iPhone/iPad/iPod touchのコーデック”AAC”は遅延が大きいため、動画をみると声と口のパクパクがあわないので違和感があります。
Bluetoothトランスミッター をどこで使うの?
- アパートなど、隣の音が丸聞こえのところ
- テレビやゲーム音楽などが隣や階下に聞こえないように
- 入院中、テレビの音をコード付きのイヤホンで聞きたくない
- ジムのランニングマシンなどの音楽をワイヤレスで聞きたい
などがあります。
テレビに音声光デジタル端子があるのなら、SPDIFのついたBT-B19の方が良いかもしれません。
防水、防滴ではないので、スポーツなど汗で水没故障する恐れのある場所での使用は、ポリ袋にいれるなどの対策をします。
BT-B10のチップセットとBluetoothのバージョンについて
コメントで指摘をいただいたので、Wskyに問い合わせました。
お世話になっております。
ご来信ありがとうございます。
BT-B10のBluetoothのチップセットCSR8670です。
Bluetoothのv5.0まで対応します。
よろしくお願いします。
という返事が返ってきました。
SCR8670はBluetooth V4.0、SCR8675はV4.1に対応しています。Bluetooth V4.2やV5.0の規格については、ソフトウエアで互換性を保つようになっています。
SDKの最新バージョンをチェックしてみてください。
8670は、8675に比べて動作クロックが遅いので処理的に遅いのかもしれませんが、使っていて特に問題は起きていないので「ヨシ!」としましょう。
Bluetooth 5.2 の BT-B10を追加購入
扱うブランド名は変わりましたが、これ以上のBluetooth オーディオトランスミッターがないので、同じ BT-B10を買いました。
- チップセットは、たぶん同じで、Bluetooth 5.2のバージョンアップだけ
- オーディオコーデック:SBC、aptX、AAC(受信だけ)、aptX LL、aptX HD、aptX Adaptive
- 新BT-B10を受信(RX)・送信を旧BT-B10:aptXとaptX HDでつながる。aptX LLはつながらない
- 新BT-B10を送信(TX)・受信を旧BT-B10:aptX HD、aptX LL、SBCでつながる
- 送信(TX)側の時のコーデックの切替は、再生/停止ボタンを2回クリック
- microB 端子が、USB-C端子に変更
- 値段が少し高くなった
ほぼ同じ仕様で、操作が若干変わっています。2019年に追加された aptX Adaptiveが使えます。
aptX Adaptive の遅延は、aptXと同じ0.08秒です。aptX LLの0.04秒より遅延しますが、音はよくなります。
取扱説明書も少しマシになっています。
新型BT-B10は、PCにつないでBluetoothオーディオアダプタとして使える
- 付属のUSB-Cケーブルではなく、USB2.0のUSB-A→USB-CのケーブルでPCにつなぐ
- Macからは、BT-B10のDACとして認識されている
- ビットレートは、96kHz 2chでも音がでる
お気に入りの曲で、聞いてみました。
Macには、新BT-B10をUSB2.0のデータ線付きのUSB-Cケーブルつなぎ、TXモードで起動。受信は旧BT-B10で、ヘッドホンはST-90-05をつないでいます。
aptX HDでつながって良い音で鳴ります。
バッテリー駆動で使う分には、Bluetooth接続の音にありがちなノイズは聞こえません。
aptX LLでつながるヘッドホンとつなぐと、aptX LLでつながります。受信側の音質の良い方のコーデックでつながります。
まとめ
Bluetoothトランスミッターは、Bluetoothのイヤホンやヘッドホンの音響テストでも使います。
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昔は、自分の趣味のブログで、アンプやイヤホンとかスピーカーとかオーディオネタやパソコンのネタを試してどうだ、こうだというのをやってたんです。
ここ5年で状況は一変しました。ネット上の口コミは、アフィカスとサロン首謀者たちの台頭により、オーディオ機器、ゲーム周辺機器の本当の情報が手に入らなくなりました。
中国のBluetooth のトランスミッターも完成の域に達しています。
差のない製品で、シェア拡大、生き残りをかけた競争をしています。今後、ますます、アフィカスブロガーを起用するステマ記事が氾濫していくでしょう。
嘆いていても仕方がないので、我々ジジイが細々とつづけていくしかないようです。
技適マークを取得するブランドが有利な展開になってきています。
令和最新モデルですw
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