テレビゲーム機やFire TV stick 4KなどのSTBを何台も買ってテレビやモニターにつないでいる。
HDMIは、音声と映像を1本のケーブルでつなげられて便利だ。だが、台数が増えるとつなぎ換えに困る。
ケーブルの抜き差しで切り替えると、HDMIコネクタを疲労で傷めてしまう。
その解決策は、HDMIセレクター・スプリッターで切り替えて使うことだ。
ゲーム機とモニター、テレビをつなぐHDMIケーブルをつなぎかえで、HDMIの4つの入力と2つの出力先を自在に選べる切替器を紹介しよう。
4K 60Hz HDR対応 4入力2出力 HDMIマトリックス型ラトックシステム RS-HDSW42-4Kを買って使っての中長期レポート
- 購入品:ラトックシステム 4K60Hz 4入力2出力 HDMIマトリックススプリッター RS-HDSW42-4K
- 購入時期:2021年1月
- 購入価格:11145円
- 購入店:Amazon Japan G.K.
私は、HDMIセレクタースプリッターを自分で選んで、自腹で買って試しています。
HDMI機器をタダでもらったアフィカス(嘘つきアフィリエイト)によるステマ記事や動画に不満を持ち、自腹で買った人のホンネとコスパの正直な感想を知りたい人向けに、本当の事を書いています。
代理店依頼のステマ記事ではないので、値引きクーポンコードはありません。
HDMIセレクター/スプリッターって何? マトリックス型って何?
HDMIセレクター スプリッターについての総論的なこと(まとめ)は、
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HDMIの機器をテレビやモニターにつなぐ時に切り替えたり分配する4K/60Hz HDR対応「HDMIセレクター」「HDMIスプリッター」の選び方とおすすめを紹介 この記事はこんな人向け 4K/60Hz ...
マトリックス型って何?
HDMIの入力先を、出力先に自由に振り分ける機能を持った切替器だ。
10万円以上のAVアンプ中級機、高級機に搭載されている機能でもある。
種類が1番多いのが 4入力&2出力タイプで、4×2 と表記される。
- 入力(ソース)側は4系統
- 出力は、2系統
- 同じ入力を、出力2系統に指定すると分岐(スプリッター)
- 両方同じ解像度とfps(Hz)
- 入力Aを、出力1、入力Bを出力2に別々に出力可能
- それぞれ、違う解像度とfps(Hz)で表示できる
機能を持っている。
ラトックシステムって?
中国製品のOEM販売を中心に扱う ファブレスメーカー ブランド。
ファブレス
工場を持たない会社。中国などの生産国へ発注、日本向けに仕様を変更して販売する。
エレコムと同じ大阪の会社で、ラトックシステムを知らないヤツは、ガジェット通じゃない。
RS-HDSW42-4K を写真で紹介
RS-HDSW42-4Kのパッケージ内容は、
- RS-HDSW42-4K 本体
- ACアダプター:microB USBプラグ 5V
- 赤外線リモコン:CR2025
- ACアダプター:5V 1A1 DCケーブルは1.2m
- 取扱説明書/保証書
取扱説明書は、図説が中心で分かりやすい。よくできている。
RS-HDSW42-4Kの主なスペック
- 型番:RS-HDSW42-4K
- 名称:4K60Hz対応 4入力2出力 HDMI マトリックス スイッチ
- 対応ディスプレイ:HDMIのテレビ、プロジェクタ、モニターなど
- HDMI:
- HDR10、CEC、Deep Color 12ビット
- 解像度:Ultra HD、2160p 60Hz、YUV 4:4:4
- オーディオフォーマット:Dolby TrueHD、Dolby Digital Surround EX、Dolby Digital.DTS-HD Master Audio、DTS-ES、DTS Digital Surround、LPCM
- 入力 HDMI A ×4、出力 HDMI A × 2
- HDCP:HDCP2.2準拠
- 帯域:18Gbps、600MHz
- 赤外線リモコン:5m(実際は3m)
- HDMIケーブル長:入出力ともに3m以内
- 電源:DC 5V、1A
- 消費電流:最大 400mA
- 保証期間:1年
スペック的にも、4入力2出力のマトリックス型HDMIスプリッター&セレクターの標準的なものだ。
このスプリッターには、HDMIからの音声抽出機能はない。
RS-HDSW42-4K 正面観
正面に、HDMI入力1番が付いている。
左右に入力ポート切替ボタンが付いている。ボタンを押すと、順番に入力ポートが切りかわる。
正面には、LEDランプが点灯して動作が分かるようになっている。
- 緑のLED:切り替えて選択しているHDMI入力ポートが点灯
- 赤LED:HDMI出力ポート(AとB)に接続で点灯
この辺も、よくあるマトリックス型HDMIスイッチャーと同じだ。
重さが130gと軽いので、HDMIケーブルのヨジレのクセでひっくり返ることがある。
赤外線リモコン
赤外線受光部が真中あたりにあって、付属のリモコンで切り替えることもできる。
出力先のAとBで、入力ポートを選ぶように分かりやすいボタン配置になっている。
昔は、ボタンがAとBの2個しかなくて、切替は順繰りで押し続けるものが多かった。
感度が良くないので、リモコンで操作する場合は、正面に赤外線をさえぎるものがないように配置しよう。
電池は、CR2025 の 3V だ。ネジで固定されているのをはずして、ツメを指で動かして引っこ抜く。
RS-HDSW42-4K 背面観
背面には、
- microB USBポート:電源
- HDMI出力:B、A の2つ
- HDMI入力:2、3、4番の3つ
が付いている。
付属のACアダプターは、microBのUSBプラグになっていて、5Vを供給する。
USB-A→microBのケーブルを別に用意して、テレビのUSB端子が余っていればつないでACアダプターを使わなくて済む。
RS-HDSW42-4Kの動作中に必要な電流は、最大でも5V/0.4Aなので、従来のUSB1.0規格のポートでも使える。
HDMI マトリックス型 スプリッター・セレクターラトックシステム RS-HDSW42-4Kの動作、操作について
出力先が1つだけしかない単純なHDMIスイッチャー(HDMI セレクター)を買って使う人が多い。
値段も、4入力の切替、4K60Hz HDR(18Gbps対応)で2〜4千円程度と安い。
この記事で紹介しているマトリックス型は、出力先が2系統あって、値段も2倍以上する。
何が違うのか?というと…
2つ映像出力機器それぞれに、4つのHDMI映像出力機器をつなぎかえることができる点だ。
私の書斎だと、
- PS4 Pro
- PS5
- Nintendo Switch(TVモード)
- Fire TV Cube
などを切り替えるのに使っていた。
今は、AVアンプ RX-A4Aにつないで切り替えつつ、RS-HDSW42-4Kは HDMIキャプチャー機器への接続切りかえに使っている。
HDMIスプリッター(HDMI分岐)として RS-HDSW42-4Kを使う
出力側のAとBの切替ボタンで、入力ポートを同じにすると、スプリッター(分岐)として機能する。
つまり、同じ映像音声信号を2つに分けることになる。
1つをテレビ・モニター、もう片方を、HDMIキャプチャーデバイスにつなげば、テレビでゲームをプレイしながら、パソコンにプレイ動画を録画したり、配信したりすることができる。
PS4/PS5は、HDCPをオフ、1080p/60Hz、HDRなし、音声は、ステレオ2chにする。
HDMIキャプチャー(Recorder 3G)側で、映像や音声がでない時は、HDMIキャプチャ側だけを切り替えて再接続を試みることで、両方の音声と映像がでるようになる。
信号を分岐(スプリッターに)すると、解像度/リフレッシュレートは低い方に統一される。
↑の図のように、2160p/60Hz HDRのモニターとHDMIキャプチャーが1080p/60fpsまでなら、1080pの方に合わせられる。
同じソースから、違う解像度/リフレッシュレートは出せない。
4K60Hz HDRの映像出力に対応していない 古いAVアンプを使う人なら、
- ゲーム機の映像だけをテレビへ
- 5.1chサラウンドの音声は、AVアンプへ
送る つなぎ方もできる。
その辺をどうするか?を書いちゃうと、嘘つきアフィリエイト(アフィカス)がまねて記事や動画を作るので秘密ですw
ここ4年ほどの新しい、定価が10万円以上AVアンプは、このマトリックス型機能を備えているので必要ない。
今回のラトックシステム RS-HDSW42-4Kを、古いAVアンプ(VSA-920)へもつないでテストしていたが問題なく使えた。
前使っていた古いHDMIマトリックス スイッチャーに比べて、音の遅延が気づかなくなるまで減ったことに感動した。
さらに、このマトリックス型HDMIスプリッター・セレクターは、HDMIの信号を増幅する機能もついているので、HDMIケーブルの長さが3m以下ならつなぐことができる。
本来、信号データ補正、増幅機能のないパッシブHDMIケーブルでつなぐ場合、4K60Hz HDR(18Gbps)は、2m以下にしないと安定しない。
私の手持ちのプレミアムハイスピードHDMIケーブルは、2mしかないので、入出力側で2mずつをつないでテストしていたが、ちゃんと 4K60Hz HDRで表示できていた。
3mのプレミアムハイスピードHDMIケーブルは高いので、地味に助かる。
ラトックシステム RS-HDSW42-4Kを使っていてわかった 不満、問題点
- 1万円超と高い!
- リモコンの反応が悪いので、手動ボタンを押した方が早い
- 電源を切ると接続情報も消える
- 発熱も多めなので、空冷の配慮、手間がかかる
くらいで、私の持っているHDMI機器の中では、非常に好印象である。
HDMIスプリッターは基板が猛烈に熱を出すものなので、数ヶ月の使用で壊れた経験も何度かしている。
アルミのヒートシンクを置くか、アルミの板の上におく、USBファンで風を当てるなど、夏場は空冷しやすいように工夫をしよう。
中国の怪しい業者から買うよりも、ラトックシステムなら文句を言える先がハッキリしているだけ安心だ。
まとめ
中国の同等品が、AliExpressで50ドルほどで買える。日本のAmazonでも、7千円前後で売られている。
HDMIスプリッタ、セレクターは偽物が多く、故障も多くて、手を出しにくいアイテムの1つだ。
特に、HDMIの扱いが難しく、
- 映像がでない
- 解像度があっていない
- 出力先の条件が違う
- 音声がでない
- サラウンド設定になっていて音がおかしい
など、ユーザの高いリテラシーが問われる。
詳しくないのなら、中国製パチモンでなく、OEMで販売する日本のメーカーブランドのものを使うことをおすすめしたい。