
HDMIの機器をテレビやモニターにつなぐ時に切り替えたり分配する4K/60Hz HDR対応「HDMIセレクター」「HDMIスプリッター」の選び方とおすすめを紹介
この記事はこんな人向け
- 4K/60Hzのゲーム機やFire TV stick 4KをつなぐHDMIポートが足りない
- HDMIの映像や音が出なくなるたびに HDMIを抜き差しする
- プロジェクタやテレビ、モニターでHDMIを切り替えたい
- 4K/60Hzのゲームのプレイ動画を録画したり配信したい
マニアックなガジェットなので、分かっている人向けの記事。用語解説少なめ、専門用語多め。

HDMIセレクター、スプリッターって何?

HDMIセレクターやスプリッターは、HDMIケーブルを映像機器につないで使う。
Blu-rayレコーダやFire TV Cubeの映像機器をテレビ、モニター、AVアンプにつないだり、テレビゲーム機をパソコンに録り込んで録画したり、配信したりするために不可欠なアイテムだ。
相性問題があり安定して動作させることが非常に難しい。
その組み合わせ、機器の選定と接続順番など本当の情報は金になるw
ざっくりとした解説は、
-
-
HDMI 切替器 、HDMIセレクター、HDMIスプリッターの選び方。
PS5/PS4/Nintendo Switch/PCのHDMIモニター線をつなぎかえるHDMI 切替器 / 分配器 の種類や選び方、用途別のおすすめ機種を紹介 PS4(PS5)のHDMIで映像や音がで ...
にまとめている。
2020年以降、映像がフルHDの1080p/60Hzから4K(2160p)/60Hzになり、HDMIセレクター・スプリッターの選び方が難しくなったので、まとめ直した。
4K(Ultra HD)の映像用のHDMI切替器分配器を買う時の選ぶポイントと注意点
2023年1月時点で、PS5に完全に対応したHDMI 2.1対応、4K / 120Hz、8K/60HzのHDMIセレクター&スプリッターは、2万円の怪しい中国製パチモンがあるくらい。
4K / 60Hz 対応のFire TV stick 4Kや、PS4、Blu-rayプレーヤなどは、古い規格「HDMI 2.0」なので、注意されたし。
- HDMI 2.0に対応していること(少なくとも)
- 対応解像度が、4K(Ultra HD )2160p / 60Hzに対応
- HDRにも対応
- HDMI 2.1 に対応しているものは 4K(Ultra HD)/120Hz HDR
- HDCP 2.2に対応していること
の条件のものを選ぶ。
HDMI 2.0 / HDMI 2.1に対応するケーブル
HDMIケーブルも中国製パチモンの独擅場。なのでピンキリ。
HDMIケーブル グレード | 転送速度 | 画面解像度/リフレッシュレート |
スタンダード HDMI 1.2 | 4.95Gbps | 720p(HD)/60Hz |
ハイスピード HDMI 1.4 | 10.2Gbps | 1080p(Full HD)/60Hz |
プレミアムハイスピード HDMI 2.0 | 18Gbps | 2160p(Ultra HD)/60Hz |
ウルトラハイスピード HDMI 2.1 | 48Gbps | 2160p(Ultra HD)/120Hz |
Amazonなら、千円前後で、HDMI 2.0 のプレミアム ハイスピード ケーブル 0.7mが買える。
- 4K / 60Hz、HDR
- 18Gbps
- プラグは金メッキ
- ケーブルの長さは、1m以下
ケーブルの長さは、PS5(PS4 Pro)からモニター(テレビ)まで、

- 4K/60Hz、HDRなら合計1.5m以内
- フルHD 1080p/60Hzなら、合計3m以内
におさまるようにする。
つまり、間にHDMI切替器/HDMI分配器が入る場合、0.5mと1mの2本のケーブルにする。
実験の結果、HDMIセレクタースプリッターがデータ補償、信号増幅機能のコントローラチップを採用している高級機種なら、入出力それぞれに 1.8mケーブルを使っても 2160p/60fps HDR(18Gbps)が維持できる。

-
-
PS5用(4K120Hz HDR)HDMIケーブル 買って使っているHDMIケーブルの紹介 と選び方 まとめ
この記事では、高性能なHDMIケーブルで 値段もそこそこ安い物を紹介している。 2020年、PlayStation 5が4K120Hz HDRの映像出力に対応し、高速な映像信号を伝える ウルトラハイス ...
コピープロテクト HDCP 2.2に対応
デジタルコピー防止のHDCP規格は、4K対応の HDCP 2.2に対応していなければならない。

HDCP 2.0や1.4では、4Kの映像コンテンツを見ることができない。
Fire TV stick 4Kや4K Blu-ray レコーダー/プレーヤと、4K対応テレビやモニターで、4Kの番組や映画を見るためも、HDCP 2.2に対応していることを確認して買おう。
セレクターとスプリッター、マトリックス型
- 切替器(セレクター) :複数のHDMI機器を選んでつなぐ
- 分配器(スプリッター) :二つ以上のモニターやテレビに映像と音声を分ける
- マトリックス型:切替器と分配器の両方の機能をもつ
HDMI機器の主なメーカーブランド
- BLUPOW(ブルーパワー):中国
- ELEVIEW(エレビュー):中国
- エレコム(大阪)
- ラトックシステム(大阪)
- サンワサプライ(岡山)
- 玄人志向(名古屋)
などがある。
以上を踏まえて、入出力の数別に紹介。
HDMIセレクター(HDMI切替器)

テレビやモニターの端子が足りない時、つなぎたい映像機器とテレビ/モニターの切り替えをする。
切り替えのリモコンがあると便利だ。
2入力1出力(2×1)
2×1、1×2の双方向でつないで使えるタイプもあるので、買う前に確認しよう。

UGREEN 2入力1出力 4K@60Hz HDR セレクター 1,300円
UGREEN(中国 香港)。ガジェットブランドとして知られるようになってきた。
- 4K/60Hz、HDR
- HDCP 2.2
- 2入力1出力か 1入力2出力切換 双方向対応
- HDMIから電源供給、ボタンで切り替え
サンワダイレクト 400-SW034 3500円
中国メーカーのOEM、サンワダイレクト(岡山)のブランドで販売されているので割高だが、まぁ、安心かな。

- 4K/60Hz、HDR
- HDCP 2.2
- 2入力1出力(双方向対応、 1入力2出力どちらか)
- HDMIから電源供給、ボタンで切り替え
-
-
PS5用 HDMI切替器 4K60Hz HDR対応…双方向(2入力/1出力・1入力/2出力) サンワサプライ 400-SW034 レビュー。
HDMIケーブルは、パソコンやテレビゲーム機、Blu-rayレコーダー、プロジェクターなどの映像機器をつなぐ。 そのHDMIケーブルをつなぎかえるのに、HDMIセレクター(HDMIきりかえ器)を使う。 ...
【双方向 2in1,1in2】中国製パチモン CableDeconn 8K HDMI スイッチ 4999円

4K/120Hz HDR対応のHMDI切替器は、1万円以上していたが、2021年から、5千円以下のものがでてきた。
5千円以下のHDMIセレクターは、偽物が多い。CableDeconnのHDMIセレクターは、双方向で、PS5で 4K /120Hz HDRとして認識できる。
Amazonで 4K 120Hz HDR HDMI切換器 を見る
-
-
PS5 HDMI切換 4K 120Hz HDR対応 … 双方向(2入力/1出力・1入力2出力):CableDeconn HDMI 8K Bi-Direction Switch レビュー
HDMIケーブルを切り替える HDMIセレクターの中でも、PS5の出力 4K / 120Hz HDRに対応したものが安く売られるようになってきた。 ブランドは違えど、中身が同じものが、いくつか売られる ...
【双方向 2in1、1in2】中国製パチモン ノーブランド 8K HDMI スイッチ 3千円
-
-
PS5 HDMI切替 4K 120Hz HDR 双方向セレクター 8K HDMI Bi-Direction Switch レビュー
PS5のHDMIの接続先を切り替えて使いたい人が多いはず。 HDMI切替器(HDMIセレクター)の中でも、PS5用は 4K 120Hz HDRの大容量データ送信をするので値段も5千円弱と高めだ。 今回 ...
3入力1出力(3×1)
玄人志向 KRSW-HDR318RA 4千円
中国メーカーのOEMで割高だが、玄人志向(CFD販売・愛知)ブランドなので安心。
- 4K/60Hz、HDR
- HDCP 2.2 、HDCP 1.4対応
- 3入力、1出力
- リモコン付き
4入力1出力(4×1)HDMIセレクター
UGREEN 5入力1出力 4K@60Hz HDRセレクター 3,800円
中国製パチモン ブランドでも、UGREENも知られるようになってきた。
- 4K/60Hz、HDR (18Gbps)
- HDCP 2.2 、HDCP 1.4対応
- 5入力、1出力
- リモコン付き
HDMIスプリッター(HDMI分配器)

同じ映像と音声を、複数のテレビ モニターやプロジェクタへ同じ映像を表示するように分ける機械。
テレビゲームのプレイ画面をパソコンに録画するHDMIキャプチャーでは、HDMIスプリッターが必要。


スペック詐欺だったり、AVアンプがHDCPエラーがでたりと、ユーザのリテラシーが問われるものが多くて おすすめはない。
すべては、自己責任でお願いしたい。
1入力2出力 1×2、1入力4出力 … HDMIスプリッター

Cable Matters HDMIスプリッター 1×4 6千円
ケーブルマターは、アメリカのファブレスメーカーブランド、主に映像ケーブルやアダプタで知られる。
- 4K/60Hz、HDR
- HDCP 2.2
- 1入力、4同時出力
ノーブランド HDMI分配器 5千円
スプリッターとしての機能は、Ultra HD 60Hz HDR 出力ともに問題なし。つなぐ順番でエラーがでることがある。
- 4K/60Hz、HDR
- HDCP 2.2 準拠
- 1入力、2同時出力
- SDT・TVスイッチ:1080p/60Hzと2160p/60 HDRの切替
4入力2出力(4×2) マトリックス型
HDMIを切り替えるセレクターと同じ映像音声で2つ以上に分配するスプリッターの両方の機能を持つ高級タイプ。

それぞれのソース(映像出力元)を、つないだテレビやプロジェクタのそれぞれに割り当てることができる。なので、マトリックス型と呼ばれる。
この上の図では、Blu-rayレコーダの映像をテレビで見つつ、PS5の映像をプロジェクターに映すつなぎ方。
ラトックシステム RS-HDSW42-4K 8千円
中国メーカーの同等品より2倍高いけど、ラトックシステム(大阪)の販売だから。

- 4K/60Hz、HDR
- HDCP 2.2
- 4入力 2出力
- リモコン付き
Ultra HD / 60Hz、HDRの切替に問題なし。遅延も昔の製品と比べて少なく、EDIDがらみのトラブルも少ない。
リモコンの切替の反応が悪いので、手で切り替える方が早い。レビュー記事を書いたので参考になれば。
-
-
PS5用 4K60Hz対応 4入力2出力 HDMIマトリックス型セレクター スプリッター ラトックシステム RS-HDSW42-4K レビュー
テレビゲーム機やFire TV stick 4KなどのSTBを何台も買ってテレビやモニターにつないでいる。 HDMIは、音声と映像を1本のケーブルでつなげられて便利だ。だが、台数が増えるとつなぎ換えに ...
HDMIスプリッターを安定して使う工夫
HDMIスプリッターは、HDMIコントローラチップがフル稼働するので基板から熱がでる。

HDMIスプリッターは配線の都合上、風通しの悪いところに置いてしまうので 熱暴走で安定しない。

安定運用と寿命を延ばすために 空冷に力を入れましょう。
私は、10年前からアルミの板をおいて放熱する工夫をしている。
ヒートシンクをつけることで基板のサーマルサイクルによるダメージを減らせて、機能の安定と寿命が延びることに期待する。

単純なアルミ板では追いつかないほど熱くなるHDMIスプリッターもあって寿命が短い。
販売業者も 3ヶ月、半年保証の短めにしている。で、保証期間の半年を過ぎたところで壊れる。
大きめのヒートシンクを熱伝導粘着シートをつけてくっつけておくと熱暴走が起きにくい。

HDMIセレクター、スプリッターの映像や音声が遅れる、ずれる問題
HDMIセレクターやスプリッターは、HDMIの信号をIC回路を使って切り替えている。
単純に線をつないだり、切ったりする機械的な機構では、今時の40K60Hz HDRの18Gbpsの信号をあつかえない。
使われているICチップが古いものであれば、映像や音の信号が人にも分かるくらい遅れるものがある。ゲームでは、0.1秒(100ms)以上、操作と映像や音声にずれがあると違和感を感じる。
ゲーム機とテレビ(モニター)につないだ時と、HDMIセレクター、スプリッターを通してつないだ時で、明らかにわかるほどの遅れやずれがでるのなら、返品して他の製品を試そう。
Amazonなら、開封して使っていても半額はギフト券で戻ってくる。
まとめ
HDMIの接続切りかえ機器は中国製パチモンメーカーの独壇場だ。当然、スペックがデタラメ、性能が安定しない、すぐ壊れるものばかりだ。
もう10年以上、いろいろと買っては試してしている。AVアンプやHDMIキャプチャー機器との相性問題に悩み続けている。
4K/60Hz、HDRの検証テストのためだけに4Kブラビア XRJ-50X90Jを買った。
HDMIキャプチャシステムや既存のゲーム機、ゲーミングパソコンへのHDMI出力の配線で、悩みが止まらない。

2021年5月、ブラビアXRJ-50X90J を入れるため、狭い書斎を整理して場所を確保した。
2021年11月、AVアンプ RX-A4Aと連動するHDMIキャプチャーシステムもほぼ完成した。

順次、追加、修正をする。