- Bluetooth接続のマウスやキーボードが反応しない
- とぎれとぎれでつながっている
- パソコンのスリープ(スタンバイ)ができない
- Wi-Fi(無線ラン)が、とぎれる
などの症状で、何が悪いのか?と相談を受けることが増えています。私は、Bluetoothや独自通信のワイヤレス機器にまつわるトラブルの数々を解決してきました。
その原因は、設定ミスや故障以外で、電波の混信がほとんどです。
このページでは、それらのトラブルをまとめました。検索してきた人の参考になれば幸いです。
ワイヤレス機器が、2.4GHz帯の周波数を使っている問題
無線の周波数「2.4GHz」を使っているデバイスは、
- Wi-Fi 2.4GHz(ノートパソコン、スマホ、タブレット各種)
- Bluetooth
- マウス、キーボードの独自ワイヤレス
- ワイヤレスヘッドホンのUSBドングル
- IoT機器(監視カメラ、AIスピーカ、チャイム、警報器、気象観測など)
- LEDスタンドライト、Fire TV stickなどの無線式リモコン
- 電動シャッター(ガレージや窓)のリモコン
- 工作機械、重機のリモコン
- 電子レンジの周波数も
- 外付けHDDなど高速データ通信をするUSB3.0ケーブル付近で漏れ出るノイズ
気がつけば、見渡す限り、2.4GHzの電波を送受信する機械であふれています。
さすがに、これだけ増えれば、混信して動作がおかしくなるのも当然の状況でしょう。
Bluetoothのキーボードやマウスがおかしい
症状
- キーボードで取りこぼしが起きる
- キーボードやマウスを触ってもパソコンがスリープ / スタンバイから復帰しない
- マウス / トラックボールでうごかす画面のポインターの動きがおかしい、飛び飛びになる
- マウスポインターが、カクカクして滑らかに動かない
実例
- Appleのトラックパッドなどのキーボードやマウスでのトラブルが多い
- 私の使うワイヤレスのトラックボールも、MXーErgo、DEFT ProやEMWにでる
- HHKB Pro BTでも起きる
検証
- 電池を新品に交換、バッテリーを充電:改善せず
- パソコン本体を再起動:改善せず
- USBドングルの抜き差し:一時的に改善するが、すぐにおかしくなる
- キーボードやマウスをパソコンと近づける:改善
- 2.4GHz帯しか使えないWi-FiのIoT機器を排除:改善
以上のことから、2.4GHz帯での混信がおきていることが推測できました。
Bluetoothをつかうデバイスやゲーム機のコントローラーなどを減らすことにしました。
ちなみに、この症状は、私の部屋でも日常的に起きていて、どうすることもできずに悩んでいたんです。
便利だったワイヤレスを有線に戻すことで、徐々にワイヤレス機器のカクカクする問題がなくなってきました。
パソコンのスリープ / スタンバイが勝手に解除されたり、解除後うごかない
症状
- Mac mini、iMac などが勝手にスリープ解除になっている
- EMW、DEFT Pro、MXーErgo、Magic Mouse 2で、スリープ解除後 認識しない
- Windows 10 の自作機がスタンバイから解除しない
- スタンバイ/スリープからの解除後、DEFT Proのマウスポインターの動きが悪すぎる
検証
- USBドングルの差し替えで改善
- パソコンの再起動で改善
- USBハブや外付けHDDを外すと症状がでない。
- USBケーブルのマウスやトラックボールに換えたら問題がおきない
ワイヤレスのデバイスの接続不良が、ここ数年で酷くなった。
USBハブやUSB C ディスプレイアダプターやUSBケースの出す高周波ノイズ問題
USBでつなぐ
- HDDケース
- ハブ
- ディスプレイアダプター
- ドッキングステーション
- USB3.1やUSB3.0のケーブル
の、ほとんどすべてが2.4GHz帯にノイズを出します。注意しましょう。
ロジクールの製品は、Unifying USBドングルを使った接続でしかできないものがあるので、その場合は、USBハブやUSB外付けHDD、USB3.0のケーブルから遠ざけるしか方法がありません。
Echo、Google Homeなど スマート(AI)スピーカーがうまく動かない
症状
- EchoやGoogle Home miniに話しかけても、最初の反応が異様に遅い
- Google Home miniやEcho(アレクサ)が「ネットにつなげ」と言う
- Echoは、オレンジのリングがクルクル回る
- スマートスピーカーで操作する赤外線リモコンや家電がうまく動かない
検証
- それぞれの機器が故障しているのかどうかを確認
- 勝手にファームウエアアップデートをするIoT機器なのでバグ情報がないか確認
- Wi-Fiの再設定と再接続を確認
- しばらくすると、また症状が戻る
2.4GHz帯のWi-Fiしか使えない機器でトラブルが起きるので、5GHz帯のSSIDにつなぎなおす。
特に、Amazonデバイスは、5GHz帯ではW52チャンネルしか対応していない(Fire TVの例)など、Wi-Fiの接続性の問題回避のため個別に対応しなくてはいけません。
ゲーム機のコントローラー の動きがおかしい
症状
- Nintendo SwitchのJoy-Con、Proコントローラーが反応しない時がある
- PS4のDUALSHOCK 4の動きが反応しない時がある
- コントローラの操作が反映しない、動きがおかしい
- ゲーム機側から「接続が安定しない」「接続が切れた」と警告がでる
検証
- 修理にだしても、異常なしで帰ってきた
- バッテリーは充電できている
- なのに、スティックの動きがおかしくなったり、ボタンの取りこぼしが起きる
- USBケーブルをつないで操作すると問題がない
2.4GHz帯の混雑、混信によるトラブルです。
ワイヤレスヘッドホンの音が途切れる
症状
- ブツブツ途切れる
- つながらない
- 出始めの音が途切れて聞こえ無い
PS5につないだ、SSDと純正ワイヤレスヘッドセットCFI-ZWD1JのUSBアダプタの無線でも問題がでる。
検証
- 近づくと安定する
- USBドングル(送信機)を抜き差しすると使えるようになる
- 再現性に乏しく、突然、起きることがある
- 修理に出しても異常なしだが、一応全部交換してもらった
出始めの音が途切れる現象は、ミュート機能によるもの。
これは、Bluetoothのトランスミッターの仕様のため、どうすることもできない。
対策
- 必要なワイヤレス機器以外は、全部OFFにする
- ワイヤレス機器の間は短く、近くして使う
- 使わないWi-Fiでつながる機器は電源をOFFにしておく
- 有線でつなげられるものは、有線でつなぐ
Wi-Fi にも関係する問題は、
- IoT機器は、DHCPサーバの自動割り振りを使わず、ローカル固定IPアドレスを使う設定にする
- 2.4GHz帯しか使えないIoT機器を減らす
- Wi-Fiをつかう家電コントローラーの設置個数と場所を減らす
- Fire TV stickでも有線LANアダプタが使える物は、有線LANに
- Echoや、GoogleHomeを同じ部屋に何個も置かない
- 電子レンジを使う時間帯は、あきらめる
- 携帯ゲーム機(3DS、PS Vita、Nintendo Switch)は、必要な物だけを起動して使う。
- ノートパソコン / スマホ / タブレットの電源を落とす
- AVアンプやプリンターのWi-Fi、Bluetoothも使わないならOFFに
Wi-Fiルーターのある家庭が増えたので、近隣のWi-Fiで電波の飛びが良い2.4GHz帯が非常に混雑しています。
ワイヤレス機器をあきらめて、有線に切り替える
- ワイヤレスのトラックボール / マウスは、USBケーブルのタイプにする
- キーボードもワイヤレスをやめる
- ゲーム機のコントローラーのDUALSHOCK 4やPro コンが安定しない場合、USBケーブルでつないで使う
その他
工作機械、電力監視系制御の機器は、100Vや200VのAC電源ケーブルを介した「PLC通信」を使っているので、無線機やラジオにノイズがでます。
有線LAN、Bluetoothには、PLC通信は周波数が低いため、影響はうけません。
まとめ
ワイヤレス機器の混信によるトラブルが多くなってきたので、トラブルシューティングとしてのまとめ記事を作りました。
今後増え続けるワイヤレスデバイスのレビュー記事から、アンカーで参照するためのまとめページです。