PS4のマイクやイヤホンについて、熱く語ります。

PlayStation 4（以下PS4と略す）は、アナログの音声出力とマイク入力端子が付いていません。

PS5のDualSenseにはマイクが内蔵されています。→別の解説記事を準備中

私のブログへの問い合わせで、PS4に関する質問の中で多いのが、「PS4を買ったけど、音が出ない」、「PS4の音をヘッドホンで聞きたい」、「ボイスチャットのマイクはどうするの？」「マイクの音が小さいのでなんとかならないか？」などの音声に関するものが多いです。

そこで、2016年秋発売のPS4 Proを中心に、

PS4のアナログ音声について解説とやり方を紹介

します。

PS4のマイクとイヤホン（ヘッドホン）

お金のかからない安い順番にまとめると…

PS4の音声入力（マイク）は、

1. DUALSHOCK 4につなぐイヤホンマイク
2. PlayStation Camera内蔵のマイク
3. USBオーディオインターフェイス（アダプター）とマイク
4. PS4 専用のヘッドセット、PS VRの内蔵マイク

の４つがあります。

ちなみに、「ヘッドセット」とは、イヤホン（ヘッドホン）とマイクが一緒になったものです。

以下、それぞれについて解説します。

PS4のマイク入力

１）コントローラーDUALSHOCK 4についているイヤホンマイク端子

PS4についているDUALSHOCK 4（デュアルショックフォー）には、ステレオ音声とマイク入力のヘッドセット用の端子が付いています。

PS4本体にはイヤホンやヘッドホンをさせる端子（ジャック）が付いていません。そのかわりに、コントローラのDUALSHOCK 4についています。ここにヘッドホン（マイク付き）を挿して使います

PS4についている純正のヘッドセットの使い方

PS4を開封したとき、「この純正ヘッドセットはどう使うの？」と誰しもが思う物です。この付属のヘッドセットは、写真のように付けて使います。

ゲームの音楽や効果音は、AVアンプ等につないだスピーカーやテレビ、モニターのスピーカーから聞きます。

このヘッドセットは、チャットの会話専用のモノラルのイヤホンとマイクです。

ちなみに、右利きの人は左脳が言語中枢なので右耳にする方が会話が成立しやすくなります。

このヘッドセットのメリットはゲームの音と会話用の音声が別になっていることです。

おかげで、会話の音声が山びこのように繰り返し聞こえる”エコーノイズ”が起きません。右耳に、ゆるめにイヤホンをつけるので、ゲームの音は右耳からも良く聞こえます。

リアルスピーカーから聞こえる5.1chのサラウンドに悪影響を与えません。

AVアンプと5.1chや7.1chのサラウンドでどっかんどっかんと大きな音でゲームをしている人だけでなく、9.1chなどの高級なバーチャル　サラウンドのヘッドホンをしている人にも、このヘッドセットをしたままで被って使えます。

アパート住まいやリビングの隅で一人でゲームをする人向けのマイクとイヤホン

周りにゲームの音を出さないように、ヘッドホンをして静かにプレイするための最も安上がりな組み合わせです。

チャットをする時も、まわりに迷惑がかからないように、ボソボソと小声でできるように口元にマイクが持ってこれるものが理想です。

PS4とHDMIでつないだディスプレイにイヤホン端子（音声出力）が付いていない場合には、この方法が一番安上がりになります。

千円チョイのヘッドセットはパソコンにさして使うことを前提に売られているので、マイクとステレオヘッドホン端子が別に分かれています。

４極のミニプラグに変換する変換アダプタが付いていない場合は新たに買いましょう

４極のステレオ・マイクミニプラグであることを確認してください。

Amazonだと、送料込みで500円程度のもので「PS4のDUALSHOCK 4に対応」と書かれています。

昔のiPhoneについていたステレオヘッドホンマイクは、DUALSHOCK 4につなぐとノイズがひどくて使えません！

PS4に、直接Bluetoothのヘッドホンやイヤホンがつながらない理由

Bluetoothのもつ致命的な遅延問題にあります。0.1〜0.2秒の遅れが音ズレになって、シビアなゲームでは問題になります。

コーデックの遅延については、こちらで解説しています。

DUALSHOCK 4のイヤホン マイク ジャックにBluetoothのアダプタは意味がない

DUALSHOCK 4のイヤホンマイクジャックは、Bluetooth接続の弱点である遅延を抑える低遅延（低レイテンシ）になるように工夫されています。

しかし、そのイヤホンジャックに、遅いaptXのBluetoothの粗悪なトランスミッターをつないでワイヤレスにする記事をかいているアフィカスがいます。遅延が酷くてFPSや音ゲーはできませんよ。

せめて、aptX LLでつながないと、元々遅いのが余計に遅くなります。対策方法は、後述します。

PS4の音声出力

ステレオヘッドホンへゲームの音も一緒に再生するように、PS4で設定を忘れないようにしましょう。

ホームボタンを押して開く「クイックニュー」の「サウンドと周辺機器」から「ヘッドホンへの出力」で、「チャットの音声」をゲームの音を含めた「すべての音声」に切り替えるか、

「設定」→「周辺機器」→「オーディオ機器」で、

クイックメニューがあるのでアクセスしやすくなりました。（初期のPS4は、設定からオーディオ設定まで行くのに手間がかかりました）

「PS4にヘッドホンを付けたのにゲームの音が出ない！」人は、PS4のヘッドホンへの音を会話だけでなくPS4の音が全部ヘッドホン側に再生する「すべての音声」に設定します。

マイクの音量設定

マイクに関しては、システム4.00以降で音量が設定できるようになったので、割れない程度に調整をしてください。

わざと感度を落として周りのノイズを減らすために使う方が多いはず。

２）PlayStation Cameraの内蔵マイク

このPlayStation Cameraに内蔵されているマイクは非常に良くできています。

AVサラウンドの大音響の中でゲームをしていても、音声だけをデジタルで処理して抽出してくれます。音声認識で操作ができるのは、そのデジタル処理のおかげです。

３）USBオーディオインターフェイス

USBオーディオインターフェイス（アダプター）は、パソコンのUSBに挿しても使えます。音の入出力をUSBでできるようにするアダプターです。

PS4でも使えるものがあります。

これは、SONYのマイクECM-PCV80Uです。マイクとケーブルだけでなく、USBオーディオインターフェイス（USB AUDIO BOX）のUAB-80も付いていて、3500円と超お得なセットです。

PS4につなぐマイクとしては、この4年間いろいろと試して、これ以上のものは見つかりませんでした。

イヤホン端子に自分のお気に入りのヘッドホンをつなげば、PS4にUSBでつなぐマイクとヘッドホンが完成します。

付け心地の良いお気に入りのヘッドホンを持っていれば、この つなぎ方でPS4を遊べます。音が小さいようならヘッドホンアンプを間に入れてください。

ECM-PCV80Uは、マイクの感度が良すぎるので生活音を無駄に拾います。

マイクスタンドとポップブロッカーをつけて口元にマイクを固定して、マイク感度を落とします。

マイク感度を落とせば、部屋にひびく声の反響音や周囲の生活音、ポップノイズ（鼻息や口のニチャァな音）が相対的に小さくなります。

ボイスチャットの相手や実況を見ている人へ、クリアな自分の美声を聞かせたいのなら、これくらいの手間はかけましょう。

USB接続のヘッドセット

パソコンやPS4にUSBで直接挿して、ヘッドホンとマイクが使えるものがあります。

パソコンで使うSkype用が主な目的で、ゲーム用として売られているモデルもあります。→ Razer Kraken V3 X （8千円）

USBオーディオアダプタ＋中華3千円のヘッドセット

こんなかんじで、PS4で使えるUSBオーディオインターフェイスと中華の安いゲーミングヘッドセットで安くできます。

USBオーディオインターフェイスの記事は、

• Astro MixAmp（一式 2万円超）→ 詳細レビュー記事
• Sound Blaster G3（6700円）→ 詳細レビュー記事
• Sound Blaster Play! 3（1700円）→ レビュー記事

４）PS4専用のヘッドセット

PS4専用（SONY純正）のワイヤレス サラウンド ヘッドセットとプレミアム ワイヤレス サラウンドヘッドセットがあります。

ワイヤレス サラウンド ヘッドセットは、アメリカでGold Wireless Stereo Headsetとして売られていました。

1. PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット（CFI-ZWH1J）2020年
2. ワイヤレスサラウンドヘッドセット（CUHJ-15007）2018年

どれも、PlayStation用に作られているのでPS4やPS5との相性は抜群です。

でも、イヤーカップ（ハウジング）内にスピーカーも1個だけなので、本当のサラウンドじゃない。

あくまでも、仮想（疑似）サラウンドです。単にステレオ2chの音を風呂場にいるような反響（リバーブ）音にしているだけです。

ヘッドホンが頭を挟む力（側圧）は、CUHJ-15007以外、どれもキツいです。顔の幅の大きな成人男性は、布団干しバサミで挟まれるようなキツさを感じるでしょう。

プレミアムサラウンドヘッドセット（CUHJ-15005）は、そのキツい点を改善し、見た目を高級感あふれるカタチにしただけです。耳当てのパッドの質感が違います。肝心の音は両者とも、さほど変わりません。この価格帯では、価格の差が音の差にはなりません。

どちらも、イコライザ（音質調整）を使うことを前提にした設計なので、何の設定もしてない時は癖のない音です。低音や高音が目立つパンチの効いた音を好む人には物足りないと感じるでしょう。

「どれがおすすめか？」と聞かれると、「見た目の好みと価格で選ぶと良いよ」としか答えようがないのです。

CUHJ-15007は、12000円以下なら買っても損した気分にならないでしょう。

どれも、PS4のソフト「ヘッドセットコンパニオン」で、自分が遊ぶゲームソフトにあった音響設定をPS4とUSBケーブルにつないでプリセットすることができます。

一般的なBluetoothのワイヤレスヘッドホンはPS4につながらない

PS4専用ではない、一般的なBluetoothのワイヤレスヘッドホンをPS4とBluetooth（無線）で接続することができません。

ノイズキャンセル機能のついたワイヤレスヘッドホンを既に持っている人が、PS4につないで使うことができません。ノイズキャンセル機能を使うとデジタル処理が入る分、遅延します。PS4のゲーム用として使ってはいけません。

そこで、USBオーディオアダプター「CREATIVE BT-W3かBT-W2」とaptX LL対応のヘッドホンやイヤホンをつなぐことで可能になります。

PlayStation VRについては、

PS4の音声出力

PS4の音声出力（イヤホン、ヘッドホン、スピーカー）は、

1. コントローラ（DUALSHOCK 4）のイヤホンマイク端子
2. USBオーディオインターフェイス（アダプター）
3. 専用のヘッドセット（ヘッドホン＆マイク）、PS VRのイヤホン端子
4. 光デジタル
5. HDMI

の5つの方法があります。

１〜３）方法については、マイクのところで先に書きましたので省略します。

４）光デジタル

2016年発売のPS4 Slim（CUH-2000シリーズ）には、光デジタル出力の端子が省かれました。PS4 Pro（CUH-7000シリーズ）だけ光デジタル端子があります。

光デジタルの欠点は、HDMIに比べて情報転送量が少なく5.1chの６チャンネルの音声信号しか送れないことです。

今時のAVアンプはHDMI入力が前提になっているので、光デジタルで接続することは、これからも廃れていくでしょう。

オンラインプレイをする時、チャットをするためのミキシングアンプへゲームの音を光デジタル入力するのに使われるだけになりました。

５）HDMI出力（音声と映像）

PS4は、HDMIでAVアンプにつなぎ、AVアンプのパススルー（分岐、スプリッター）からテレビやディスプレイにつなぐのがベストです。

PS4 Proから、UHD（4K）出力になったので、それに対応したAVアンプが必要になってきました。

これは、AVアンプを使わない最も安くできるゲーム環境の組み合わせです。

ディスプレイとHDMIケーブルでゲーム機をつなぎ、音はディスプレイ内蔵か外付けのアンプ内蔵ステレオスピーカーです。

ディスプレイとHDMIケーブルでゲーム機をつなぎ、音はディスプレイ内蔵か外付けのアンプ内蔵ステレオスピーカーです。

AVアンプを使ったゲームの音響環境やHDMIキャプチャーと配信システムの記事については、

まとめ

PS4やNintendo Switchのボイスチャットサービスを使わずに、独自にパソコンやスマホのSkypeやFaceTimeなどの音声通話をする方法については、 Nintendo Switchと一緒に接続方法（配線例）を紹介しています。

私が本来ブログで書きたいのは、PCオーディオの音響のウンチクなんですよ。

快適なブログ環境を手に入れたので、テレビゲームで快適に遊ぶための、アンプやスピーカー、ヘッドホンの安くて良い物？？を探求する記事を充実させています。

ところで、音の信号を見ることすらできない人は、アンプやスピーカ、イヤホンの音の善し悪しをどうやって判断しているんでしょうか？

まさか、自分のいい加減な耳で聞いただけで判断するんですか？　そんなレベルは小学生なら許されますが…

製造業や研究職の人なら常識的なことなのですが、日々変化する条件で常に同じ評価ができるように、自分の感覚も機械（物差し）を使ってキャリブレーション（補正）するように習慣化しているんですよ。

人間は相対的な違いは分かりますが、絶対的な違いは分かりません！いい加減な感覚しか持っていないんですよ。