Nintendo Switchというゲーム機が熱くなりすぎて曲がるようになったので、冷やすためにUSB扇風機の風を当てています。
元々、冷房を控えめにして、顔(頭)に少しだけ風が欲しいのでUSB扇風機を使っていました。USB扇風機は、パソコンから電源が取れるし音が静かなので重宝していました。
Amazonで千円ちょっとで買えたUSB扇風機が良かったので記事にしておきます。
USB扇風機って何?
スマホやパソコンで使うUSB端子から電源をもらって動かす超小型の扇風機です。年々品質が良くなってきていて、音も静かで風量があります。さらに、充電式のものも増えてきました。
USB扇風機の紹介
今回紹介するのは、Amazonで買ったKEYNICEというブランド名の「USB卓上&クリップ両用 ミニ扇風機」です。
AmazonのUSB扇風機で検索してもトップにでてくるトップセラーです。
この手のUSB扇風機も中華の独擅場なので、ほぼ同じものが名前違いで売られています。
USB扇風機のスペック
- ファンの直径は110mmの4枚羽
- USBケーブルは、1.5m。USB-Aプラグ
- USBの定格は、5V / 700mA
- 風量調整は、弱と強の二段階
- 重さは、ケーブル無しで約310g
- スタンドと兼用のクリップの台座
です。
クリップ兼用のスタンドが付いています。電源は、USBです。
USBの電源ケーブルは、DCプラグで本体につなぎます。DCプラグは、外径5.5mm、内径2.1mmの5VのDCプラグとしては、一般的なものなので入手性が良いです。
車載で独自に配線する場合には、14.4V→5.0VのDC-DCコンバータ基板とセットで自作してください。(ノイズ漏れのテストを忘れずに)
扇風機の裏面に、電源のDCジャックとスイッチがあります。スイッチは、ロッカースイッチ ON OFF ONが使われています。中立で停止、左右で弱と強の風量調節ができます。
扇風機の最大の欠点は、クリップ兼用のスタンドです。単純に平らなところに置いただけでは、カタカタとして安定しません。
風を「強」にしたら、震動のために机上ホバークラフト状態で動きます。
扇風機の向きは、思った以上に動かせるので、クリップで固定して扇風機の向きを変える自由度は、そこそこあります。
しかし、このクリップ部分も、グリップ力がなくてしっかりと固定できないことがあります。だから、外れて落下しても大丈夫なように別の工夫が必要です。
USB扇風機の風量に期待してはいけない
いつも通り、簡易風速計で風量をみてみました。
まずは、「弱」で使ってみます
「弱」の風は、少ないです。いや、妻は、「見た目(想像)以上に「弱」でも風がある」と言いましたから、そこそこの風はあります。
小さいファンをブンブン回す風切り音がしますが、気になってしまう ほどではありません。
このUSB扇風機の「弱」で使えるシーンとしては…
- 顔に局所的に風を当てたい
- 冷房の効いた中で、ディスプレイやノートPCからの廃熱のムワッとした熱い空気を飛ばしたい
- 過熱するゲーム機やAV機器に風を当てて冷やしたい
- 塗装などで有機溶媒の混じる空気を換気扇側の方向へ飛ばしたい
等で、使えます。
次に「強」にしてみましょう。
ブーンという風切り音が耳障りになります。その分、扇風機らしく風も吹きます。ただし、風の吹く範囲が直径20cm以下と狭いです。しょせん、11cmのファンですからね。
もちろん、首を振る機構が付いていませんから、日常生活で広く使えるものではありません。
このUSB扇風機の「強」で使えるシーンとしては…
- モバイルバッテリーとセットで、一人用のテントの換気に使える
- ちらし寿司を作る時に酢飯の水分を飛ばすのにマジで重宝する
- パソコンに向かって作業するとき、軽作業をするときに顔や後ろ頭に向けてスポット的に風を当てるのに都合が良い
- 秒速1m程度の風が作れるので、小型風車の実験に使う
等があります。
USB扇風機の実際の電流を測定
USB機器なので、実際にどれくらいの電流が流れているのか? DMMのPC700二台で測ってみました。
「弱」で、5.1V / 0.14A、「強」で 5.0V / 0.47Aと、USBの5V / 0.5Aの規格をクリアしています。パソコンやテレビ、ゲーム機についているUSB端子に挿して使えるということです。
もちろん、モバイルバッテリーにつないで、「強」で使っても、500mAを超えることなく電流は一定で流れるので、バッテリーも長持ちします。大容量のバッテリーなら一晩くらい回しっぱなしにできますね。
USB扇風機のラジオへのノイズは?
このUSB扇風機は、PCのCPUの空冷用のファンに使われているモーターを流用しているようで、ブラシレスと書かれています。
いつも通り、愛用のICF-SW7600GRでノイズが入るか? テストしてみました。
- 「弱」は、AM(中波)、SW(短波)、FMともにノイズはほとんどなし
- 「強」は、AMにはノイズが入らないけど、SWとFMにはノイズが派手にのる
- Wi-Fi、Bluetoothは、「弱」で問題なし。「強」で切れる。(真横に置いてのテスト)
以上のことから、車載で使う場合は、FMラジオにノイズがのる可能性があることを忘れないようにしましょう。
Nintendo Switch Pro コントローラーの動きが悪い言う人の中には、ノイズを発生させる百均のUSB扇風機を、Nintendo Switch本体の近くで回している人がいます。
Bluetoothで通信するProコントローラーからの操作が、USBファンのノイズで途切れ途切れになっていないか? USB扇風機を回している回していないで検証してみましょう。
badUSBが仕込まれたUSB扇風機に注意
パソコンにつなぐことで、パソコンにバックドア(遠隔操作)やウイルスを仕掛けたりするbadUSBというハッキングツールがあります。中国の通販サイトで、500円ほどで買えます。
これをしかけたUSB扇風機があります。Amazonで売られている千円程度で買えるUSB扇風機の中に、数百円のコストアップになるbadUSBのチップを仕掛けて売る業者はいないでしょう。
報道機関や政府関係者、経団連の視察関係者などへ配られるUSB扇風機には、badUSBのようなチップは組み込まれていると疑った方が良いでしょう。
まとめ
Nintendo Switchの空冷用扇風機としても十分に使えることがわかりました。
Nintendo SwitchのドックにつないだACアダプターに通電すると、USBにも通電するので、ファンがONになっていれば勝手に回ります。
スプラトゥーン2を1時間遊んで、FLIR Oneで見てみました。
風の当て方が今ひとつなので、劇的に冷えて常温で運用できているわけではないことが分かります。それでも、50度を超えるところはありません。扇風機無しでは、CPU、GPUに相当する位置は50度を超えるところがありましたから、まったく無意味ではないようです。
空冷を効かそうと、粗悪なノイズがでまくる百均で324円のUSB扇風機をNintendo Switchの近くで回している人のブログを見かけましたが、Bluetoothのコントローラの通信に影響がでているようでした。
ノイズのでるモータのUSB扇風機を、Nintendo Switch本体へ近づけすぎないようにすることも大切ですし、部屋自体は冷房をいれて28度以下に保つようにしましょう。
ただし、スタンドのガタツキを粘着マットで固定したり、クリップが外れて落下しないように工夫をする必要があります。