このページは、工業製品の防水・防塵規格についてまとめている。レビュー記事から、参照するためのもの。
保護規格のIP○○
保護規格は、IP○○と表記される。
第一記号と第2記号と分かれていて、それぞれに意味がある。
第一記号は、人体、固形物に対する保護等級 0〜6の7段階
第二記号は、水の浸入にたいする保護等級 0〜8の9段階
それぞれの等級数字を、ワイルドカードのXで表記することもある。
規格でいうと、IPは、IEC(国際電気標準会議)の世界規格で、IEC60529。日本工業規格(JIS)なら、JIS C 0920で定められている。
第一記号(人体、固形物に対する保護等級)・防塵規格
製品を覆うカバーの程度を示す工業規格。
等級 | 種類 | 内容 |
0 | 無保護 | とくに保護されない。むきだし状態 |
1 | 50mmより大きい固形物からの保護 | 5cmより大きなモノが入らない、腕とか足とかが入らない |
2 | 12.5mmより大きい固形物からの保護 | φ12.5×80mm つまり、指が入らないようにする |
3 | 2.5mmより大きい固形物からの保護 | φ2.5mm、厚さ2.5mmのものが入らないすき間 空冷用のスリットとか |
4 | 1.0mmより大きい固形物からの保護 | 直径、厚さ、1.0mm以上のものが入らないすき間 |
5 | 防塵形 | 粉塵が内部に入らないように、若干入る |
6 | 耐塵形 | 粉塵が内部にまったく侵入しない |
我々が使うガジェットは、5、6の等級になっているはず。
第二記号(水の浸入に対する保護等級)
等級 | 種類 | 内容 |
0 | 無保護 | 何の保護もない |
1 | 滴下する水に対する保護 | ポタポタとおちる水に耐える 傘みたいなかんじ |
2 | 15度傾斜して、滴下する水に対する保護 | 15度傾けても大丈夫な程度の深い傘 みたいな |
3 | 噴霧水に対する保護 | 垂直から60度範囲で霧吹きをかけても耐える |
4 | 飛沫に対する保護 | どの方向からの水の飛沫に耐える |
5 | 噴流水に対する保護 | どの方向からもジャーっとかける水に耐える |
6 | 波浪に対する保護 | 波浪、どの方向からも、高圧洗浄機の水に耐える |
7 | 水中への浸漬に対する保護 | 設定した水圧と浸漬時間に耐える |
8 | 水没による保護 | 設定した水圧に耐える完全密閉構造 |
- 生活防水:1〜4
- 防滴:3〜4
- 完全防水:5〜7
- 水中使用:7
防塵・防滴の例
- ネットワークカメラ ATOM Cam 2 IP67? → 耐塵、完全防水ってのは嘘だったw
- トレイルカメラ IP66 ??→ 耐塵、完全防水ww
- 電動歯ブラシ ドルツ IPX7 → 水に浸けても大丈夫、防水が完全なので防塵もOKだったが壊れた
- iPhone XS などの最新スマホ IP68 → 耐塵、水没2m・30分に対応
- イヤホンのIPX6 → ぶっかけられる水に耐える 滴る汗に耐えるが、イヤホンのドライバーから水が入るとダメ
まとめ
このページで、ガジェットの防塵・防滴規格に関する解説をまとめた。
ブログ内のレビュー記事から参照するためのページだ。防塵防滴性能の規格IPの数字の説明は、このページでやっている。