チェンソーを数時間使うと刃が切れなくなる。研ぐことで、切れ味が戻る。
チェンソーは、ノコの一種なので”目立て”と呼ぶ人が多い。
チェンソーの刃は、Amazonなら 送料税込みで2千円前後で買える。
のべ2時間使ったら、新品に付けかえても惜しくはない。
昔(私が高校生の頃)は、チェンソーの刃も町内の金物屋で定価以上のボッタクリ価格で買うしかなかったので、何度も目立てをして刃がなくなるまで使っていた。
当時、(厨二病的な意味で)刃を研ぐことに興味があった私は、オノやナイフの研ぎやノコギリやチェーン刃の目立てを手伝っていた。ヤスリのキーっという金属をひっかく音が”むずがゆかった”のを思い出す。
ジジイになった今では、むずがゆい”キーッ”音は聞こえず、手元も拡大メガネをつけなければ見えない老眼になってしまった。
チェンソーの刃を研ぐ方法、チェンソーの目立ての方法 のまとめ
チェンソーの刃を研ぐ方法は、研ぎセットを買えば取扱説明書に書かれている。詳しいのもあれば、簡単に書かれたものもある。
準備と主な手順をリストにすると…
- バッテリーを外して(ガソリンを抜いて)、安全な状態にする
- 削りかすを取り除き、余分な油を拭き取ってきれいにする
- 安全装置を解除、チェーンが動くようにする
- チェーンの張りをキツめにする
- 作業台に適当なスペーサとクランプをつけて、チェンソーを固定
- ジグを取りつけて、棒ヤスリで研磨する
チェンソーの刃って どこをどう研ぐのか?
「チェーンに刃を付けるなんて、よく思いついたよな」と発明した人たちの発想に感心する。
チェーン刃は標準規格があって、同じピッチ(刃のサイズ、間隔や長さ)であれば、純正でないチェーン刃を付けて使える。
アメリカの規格なのでインチだ。
刃の部分をよく観察してみよう。
わん曲している刃で、その角度は、30度。
刃が木にがっつりと食い込まないように、前にガイドになる▲の突起があって、独特の形をしている。
コの字の鋼の部品に斜め30度でドリルで穴を開けたものを半分に切って交互に並べたのかな?と昔は思っていた。
チェンソーを使ったことのない人にしてみれば、どんな刃の形をしているのか?興味がわくはず。
私も、この形の面白さに心がときめく。
(チェーン刃のサイズによってちがうが)私の使っているチェンソーの刃は、「250mmのチェーン、1/4インチピッチ AP25」で 付属の4mm径の丸棒ヤスリがピッタリ合う。
5/32インチ = 3.97mmの径のヤスリ
30度の角度で削るために、昔は木枠の自作の治具(ジグ)を作っていた。今は、自作しなくても、ホームセンターで売っている 汎用のチェンソーの目立てキットにもジグが付いている。
今なら、3Dプリンターで自作してしまえるレベルの簡単な樹脂製のジグだ。これ1つあるとないとでは、雲泥の差だ。
30度の角度をピタリと決めて、ヤスリを動かすなんて芸当は、フリーハンドではできない。
刃は、向きが左右交互についているので、片方ずつ、チェーンを一周回して削っていく手間がかかる。
刃をずらしてジグをずらすのが、指への負担がかかる。
刃を削るのは、ヤスリではなくグラインダーで削るようになった。一瞬で削れるからだ。
マイクログラインダーでチェンソーの目立てをする方法
ジグをあてて丸棒ヤスリでギーギーと削るのは、手間と時間がかかる。
丸ヤスリをつけたマイクログラインダーなら一瞬でできる。
チェンソーの本場、アメリカのマイクログラインダーメーカー ドレメル には、チェンソー刃の目立て用キットもある。
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チェンソー&園芸工具シャープナー Model 679 2400円
ガイドアダプターをつけて、刃物を研磨するためのアタッチメントだ。
同梱物は、
- 園芸工具(鎌や鉈)シャープナー アタッチメント
- 草刈機(チップソー)シャープナー アタッチメント
- 酸化アルミ砥石 × 1 :型番 932
- チェンソーシャープナー
- 取りつけネジ × 2
- ガイド
- 厚み調整板 × 2
- 固定具
- ゲージ
- 砥石 5/32インチ 青 ×1 4.97mm径
- 砥石 3/16インチ オレンジ ×1 4.76mm径
- 砥石 7/32インチ ピンク 5.56mm径
- レンチ
国内正規流通品を買えば、日本語のイラスト入りの説明書が入っているので、チェンソーの研ぎ方は読めば分かる。
チェンソーシャープナーは、自分のチェンソーに合わせて調整板をいれて調整する。
ドレメル ライト 7760 の先につけて使う。
4mm径のバー、(酸化アルミ砥石、ルビー砥石)の入手性が良くなった。ネット通販のおかげだ。
マイクログラインダーでチェンソーの刃を研ぐコツ
コツは、アダプターの30度の線にあわせて刃をあててから、スイッチをいれて回転させて、すぐに止める。
砥石を回転させた状態で、あてがうことをしてないけない。
スイッチが固いので、スイッチを入れて止める作業でブレるので注意しよう。
チェンソーをクランプでしっかり固定できていれば、刃がぐらつくこともない。
ドレメル ライト 7760を両手で持って、スイッチを入れてチュインと削ったら すぐに切る。これの繰り返しだ。
まとめ
チェンソーの刃を目立てする人は、少ない。そもそも、チェンソーを持っている人が少ない。
私も、林業や造園業ではない。敷地内の木を切るのに使う。
チェンソーで木彫(チェンソーアート、チェンソーカービング)をする人や薪ストーブの薪を作るなど、趣味でチェンソーを使う人も増えていると聞く。
丸太を細かく刻むのにチェンソーを頻繁に使うので、刃もすりへってくる。
目立てをすれば、再び切れるようになる。
昔は、手ヤスリでやっていた作業が、今はマイクログラインダーでやるので、刃をあてがうのに時間がかかるだけだ。25cmのチェーン1本の目立ては15分程でできる。
新品に買い換えても、1本が2千円程度のものなので、時給換算をしてはいけない。
チェンソー刃の目立てに1時間もかけていたら、刃の目立てをせずに新品に買い換えた方が良いことになる。
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