ヤマハの配信用ミキサー AG03MK2を買ったついでに、純正のマイクも買った。
2020年以降、YouTubeやテレワークのテレビ会議で使うマイクの需要が急増して品不足になることもあった。
半導体不足のため代替部品を使った新製品が、あれこれ出始めている。
- 購入品:YAMAHA YCM01
- 購入時期:2022年4月1日
- 購入価格:13,200円
- 購入店:ヨドバシドットコム
YAMAHA コンデンサーマイク YCM01の長期使用レポート と マイクスタンドのまとめ
マイクについて(総論/概論的な話)
マイクは、スピーカーと同じ原理で同じ構造をしている。
音の電気信号を音(空気の振動)に変えるか、音を電気信号に変えるかの違いだけ。
マイクの形式
マイクでよく使われている方式には、2つの種類がある。
ダイナミック型は、感度が悪く、大きな音だけを拾うのでノイズが入りにくい。
コンデンサー型は、感度が良く、高い音まで拾えるので音質は良くなるものの、ノイズに弱いのと電源が別に必要なことが欠点だ。
今回買った YCM01は、コンデンサーマイクだ。なので、電源が別に必要になる。
ファンタム電源 +48Vの高い電圧がだせるマイクアンプにつなぐ。
マイクアドレス(マイクの振動板の位置関係)にも、2種類あって、
- サイドアドレス:縦型の太いマイク
- エンドアドレス:棒形の細いマイク
YCM01は縦型の太いマイクなので、サイドアドレス型。
ん十万円もするプロ用のコンデンサーマイクは、激しい振動や衝撃に弱いので陶器のように割れ物あつかいをしなければならない。
1万円そこらのマイクは、汎用のコンデンサーマイクモジュールなので、そこそこ注意するくらいで良いだろう。
マイクのコネクタ
マイクのコネクタには、3種類あって
- XLR
- 3極ミニプラグ・標準フォーンプラグ(2極)
- USB
コンデンサーマイクは、XLR。
ダイナミックマイクは、XLR→標準フォンプラグの2極タイプ。
ヘッドセットについているコンデンサーマイクは、3極のプラグだ。
ADコンバーを内蔵してUSBでパソコンに直接つなげられるUSB端子型のものも増えている。
以上をふまえて…
YCM01を写真で紹介
YCM01の同梱品(パッケージ内容)は、シンプルだ。
- YCM01 本体
- マイクを入れるポーチ
- マイクスタンドアダプター
- 5/8インチ規格、3/8インチ規格変換アダプター
- 取扱説明書
- 技術仕様書
XLRケーブルやマイクスタンドが同梱されていない。
プロ用のマイクなので、マイクを使うのに必要な機材は別に用意する。
YCM01の主なスペック
スペック表から、主なものを抜粋しておく。
- マイクロフォン形式 バックエレクトレットコンデンサー型
- マイクアドレスタイプ:サイドアドレス型(縦型の太いマイク)
- 指向特性 カーディオイド
- 周波数特性:30 Hz - 20 kHz
- 最大入力SPL:130 dB (THD ≦ 1.0 % at 1 kHz)
- 感度:-37 dB ± 3 dB (0 dB=1V/Pa, at 1kHz)
- コネクタータイプ:XLR
- 大きさ: Ø55 x 166 mm (Ø2.2" x 6.5")
- 重さ:約0.4kg
- 中国製造
YCM01の外観
マイクの手前側は、青いLEDランプがある側になる。
直径は、最大で5.5cmあるので、ショックマウントにつける時は太いマイクに対応したものを選ばなければならない。
下にスタンド用の22mm径のネジがあって、XLRコネクタが付いている。
YCM01の重さは387g、157gのマイクスタンドアダプター、XLRケーブルの重さと合わせて、マイクスタンドのバランスをとるようにする。
YCM01 マイクスタンドアダプター
YCM01の22mm径のネジ に付ける 専用のマイクスタンドアダプター。
マイクスタンドの取り付けねじは、5/8インチか、3/8インチなので、変換アダプターもついている。
中国製パチモンのマイクスタンドには、5/8と3/8インチの変換アダプターは必ず付いているので、いくつか持っているはずだ。
重さは、187g(変換アダプタ込み)もある。YCM01と合わせて、544g。XLRケーブルも重いものを付けるとスタンドが下に下がることがある。
マイクスタンドを吸音材シートの上に立てているなら、床からの音を伝えないで使えるはずだ。
机にクランプで取りつける マイクスタンドでは、ショックマウントにいれた方が良いかもしれない。
YCM01を実際に使ってみた感想
新品のコンデンサーマイクなので感度も良くて、音も良い。なので、椅子のギィギィ音や、部屋の反響もきれいに録り込んでしまう。
GAINツマミでマイクの音量を下げる(感度を下げる)ようにして使う。
感度を上げるとブーン音(コモンノイズ)がする。まったくの無音というわけにはいかない。
中国製パチモンのマイクスタンドにつけて使う
中国製パチモノのマイクアームは、どれも似たり寄ったりの 安かろう 悪かろうな 玉石混交である。
YCM01の径…
φ(ファイ、直径のこと、以下 径と略す)が5.5cmと太いので、ショックマウントは大きいサイズのものを付けるようにしよう。
Amazonで、マイクスタンド一式は 3千円前後で売られている。
Amazonタイムセールで、3500円で買ったものだが、一通りのものが入っていてコスパは良い。
ただし、付属のショックマウントはマイクの径が小さいタイプなので、5.5cm径のYCM01を入れて使えない。
そこで、別売のショックマウントを買ってみた。
中国製パチモンのGRANPORブランドのもの。Amazonで、2500円で購入。直径5.5cmまで対応っていうが…
キッチキチで、ゴムひもとクリップ部が派手に干渉していて、ゴムひもの浮遊効果がイマイチ期待できないかんじ。
とりあえずは、つけられることが分かった。
ショックマウントは、ゴムひもでマイクを浮かせることで、マイクスタンドから伝わる雑音を和らげることができる。
机にコツンと当たる音やキーボードのチャカチャカやマウスのクリック音が、マイクに響くのが小さくなる。
ただし、XLRケーブル(キャノンケーブル)から糸電話式に伝わる音は防げない。
マイクスタンドのアームにXLRケーブルを沿わせつつ、付属のベロクロ(面ファスナー)で吊り下げるようにしてみよう。
まとめ
マイクもピンキリで、好きなのを買えば良い。
YouTube需要で、マイクやマイクスタンドの種類が豊富になった。選り取り見取りだ。
中国製パチモンのマイクスタンドで粗悪なものも過去に何度も経験している。
アームスタンドやショックマウント、ポップガード一式なのに、込み込み2千円しないものは疑うべきである。
かといって、プロ用のブランド品は一、二桁高い。悩ましいところだ。