Soundcore Infini Mini(Bluetooth対応サウンドバー by Anker)という、テレビやディスプレイの下におくスピーカーを買いました。Amazonで6999円(税・送料込)でした。
結論から言うと、
- Soundcore Infini Mini は、Amazonで8千円前後で売られているサウンドバーの一つにすぎない
- スピーカーの大きさの割に低音が弱く、単なる棒状のアクティブスピーカー
- 無難な音で、物足りないし、がっかりした
製品です。良く似た性能のものが他にもあるので、それのOEM製品でしょう。
この Soundcore Infini Mini の記事は、
- Ankerの製品レビューは、商品をタダでもらったアフィカスによる提灯記事しかないので参考にならない
- 中華の8千円前後で売られているサウンドバーは、音響的にどうなのか?を分析した記事が他にない
- Nintendo SwitchやPS4を安価にいい音で楽しみたいという人にも使えるのか?
- 自腹で買った人のホンネとコスパの正直な感想を知りたい
という疑問や不満を持っている人向けに書いています。
サウンドバー(Soundbar)って何?
テレビの音やディスプレイ内蔵のスピーカーの音で満足できない人が、別に買って取り付ける外付けスピーカーのことです。
主な特徴を箇条書きにすると
- 形状が、細長い棒状のカタチなので、サウンドバーと呼ばる
- オーディオという音響のシステムから分類すれば、
- ホームシアターのサラウンド スピーカーシステムの中の、フロントサラウンドシステムという位置づけ
- スピーカー本体にアンプの回路を内蔵しているアクティブ スピーカー
Soundcore Infini Mini って何が違うの?
Amazonで8千円前後で売られている他のサウンドバーと性能面、スペックの差はないようです。主な仕様は、
- オーディオ出力:20 W x 2
- サイズ:約550 x 63 x 94mm
- 重さ:約1190g (実測 1.18Kg ケーブルなし)
- Bluetooth規格:V2.1
- Bluetooth動作範囲:10m
- 赤外線リモコン付き
です。
- 内蔵スピーカーは、フルレンジスピーカーが、左右に一個ずつでステレオに
- ベースポート 共鳴穴があるだけで、低音用の大口径のスピーカー(ウーファー)はない
- DSP(デジタルサウンドプロセッサ)/ イコライザーで、ムービーモードとミュージックモードの2種類の音質にできる
- 入力形式は、
- AUX(3.5mm径ミニステレオジャック)
- 光デジタル入力端子(角形)
- Bluetooth
- 18ヶ月(1年半)の保証付き
Soundcore Infini Mini を写真で紹介
- Soundcore Infini Mini 本体 (Model : A3370)
- リモコン、単4電池二本
- ACアダプター:18V/1A 5.5mm径内径2.1mm
- 光デジタルオーディオケーブル
- 3.5mm径ミニステレオプラグーRCAケーブル
- 取扱説明書
- 壁に取り付けるためのネジとコンクリ用プラグ
がついています。
このうち、光デジタルケーブルとRCAーミニステレオオーディオケーブルが付いていますが、品質がすごく悪いので別に用意しましょう。
Infini Mini 正面観
テレビの下に置くことを前提にしているので、横に細長い形状をしています。幅は55cmあります。
前面は金属の網になっているので見えにくいのですが、「soundcore」のロゴの向かって右側に、動作表示ランプ(ステータス表示LED)があります。
その右側に赤外線受光部があります。そこにリモコンの赤外線送信部を向けないと反応しません。
左右のスピーカーはフルレンジのようで、二個以外にスピーカーはついていません。
正面中央に、丸い穴があいています。バスレフ(低音共鳴筒)の穴でしょう。
真中にバスレフの穴を開けるというのは、タモリ倶楽部で塩ビ管スピーカーの作製でやっていたのとおなじ原理です。
ステータス表示ランプ
動作の意味は、取扱説明書にも記載がありますが、分かりにくいのでまとめ直しました。
状態(ステータス) | ステータス表示ランプ |
スタンバイ | 赤色点灯 |
Bluetoothペアリング待機中 | 青色 点滅 |
Bluetooth接続中 | 青色 10秒点灯後消灯 |
AUX接続 | 青緑色 10秒点灯後消灯 |
ミュート・消音 | 黄色 点灯 |
光デジタル Optical接続 | 緑色 10秒点灯後消灯 |
音量の増減 | 白色 ステップごと点滅 |
音量の最大 と 最小 | 白色 3秒点灯後消灯 |
ミュージックモード | 白色 1回点滅 |
ムービーモード | 白色 3回点滅 |
このステータス表示ランプは、ほどよい明るさで点灯します。最大でも10秒間点灯したあとは消灯します。
テレビの前に置いていても、LEDが目に突き刺さるように点灯し続けることはありません。
注意ポイント
Infini Mini 上面観
ピアノフィニッシュ(ピアノ塗装風)仕上げです。ピカピカですので、指紋や傷が付いたり、ホコリが積もれば白く目立ちます。
サイズは、横幅が55cm、奥行きが壁の取り付け用の突起部を含めて、9.5cm、高さは、6cmチョイあります。重さも、1.18Kgと、そこそこ重いです。
Infini Mini 背面
裏側に壁掛け用の穴が2箇所ついています。間隔は、400mmです。壁掛けのテレビにしているところは、フロントサラウンドシステムのもっと良い物を既に付けていると思うので、この穴を使う人はすくないでしょう。1.2Kg弱とソコソコ重いので、壁の構造に気を付けてください。
石膏ボードだと、付属のネジ釘は役に立ちません。壁掛けテレビに対応する壁として厚めのコンパネが貼ってあれば使えます。
賃貸に住んでいる人は、ディアウオールで対応していると思うので、省略します。
背面 端子
端子は、4つあります。
- USB端子:これは使えない。ファームウエアアップデートなどのためのメインテナンス用
- AUX IN :3.5mm径ステレオミニプラグのアナログ音声入力端子
- OPTICAL:光デジタル入力端子 角形
- POWER:DC入力端子、ACアダプターをつなぐ
です。
左側面の4つのスイッチ
Infini Miniのスイッチは、左側面(向かって右側側面)にあります。
- 電源 オンオフ
- 音量 + 大
- 音量 ー 小
- ソース切替
の4つです。
ソース切替ボタンは、ボタンを押すごとに
- Bluetooth(青)
- AUX(青緑)
- 光デジタルOPTICAL(緑)
の順に切り換わるループになっています。
リモコン(赤外線)
Fire TV stickのリモコンと良く似ています。
Fire TV やFire TV stickのリモコンは、Bluetoothです。このInfini Miniのリモコンは、赤外線です。
だから、リモコンの赤外線LEDをInfini Mini本体の正面に向けて操作しなくてはなりません。
リモコン ボタン操作
お決まりの十字リングボタンがついています。
Bluetooth入力切替ボタンは、長押し3秒でペアリング開始になります。
ミュージックモードとムービーモードは、イコライザによる音響特性を変えることができます。(どちらも、今ひとつですけど)
Bluetoothでつないだデバイスからの曲の再生や早送りなどの操作ができるようになっています。
わかりやすい配列になっていますね。
音量の増減は、45ステップです。
テレビのリモコンでSoundcore Infini Miniを操作するための学習
テレビのリモコンで、Infini Miniを操作できます。言いかえると、Infini Miniのリモコンとテレビのリモコン2つを操作するのが面倒なので、テレビのリモコンだけで操作することができます。
- Soundbarの電源のオンオフ
- ソース入力切替
- 音量の増減
を操作できます。
学習の設定方法は、取扱説明書の68〜69ページを参照してください。
- Infini Mini左側面のボタン、音量小ボタンとソース入力切替ボタンの同時押し3秒以上でリモコン学習モードに入る
- テレビのリモコンの赤外線LED部をInfini Miniの赤外線受光部にかざして、
- テレビのリモコンの電源ボタンとInfini Miniの電源ボタンを同時押しで、電源の学習
- テレビのリモコンのソース切替ボタンとInfini Miniのソース切替ボタン同時押しで、ソース切替の学習
- テレビのリモコンの音量大のボタンとInfini Miniの音量大のボタンを同時押しで、音量大の学習
- テレビのリモコンの音量小のボタンとInfini Miniの音量小のボタンを同時押しで、音量小の学習
ステータスランプの挙動については、取説の表を参照してください。
ACアダプター
ACアダプターは、100〜240V対応で、定格出力は、18V / 2.2Aです。型番は、DYS40-18022W-6です。
DCプラグは、外径5.5mm、内径2.1mmの汎用タイプです。DCケーブル長は、133cmです。
Soundcore Infini Miniの接続
- AUX
- Bluetooth
- 光デジタル
3つがあります。
AUX
アナログ接続です。ステレオイヤホン端子につなぎます。付属の3.5mm径ミニステレオプラグーRCAプラグの品質が悪いので、別にアナログ音声ケーブルを買ってつなぎましょう。
プラグは金メッキでなければなりません。そうでなければ、ケーブルに振動が伝わると”ガリ音”が入ります。オーディオ機器としての最低限の水準を満たしていません。
テレビやディスプレイからのアナログ音声出力は、3.5mm径ステレオミニジャックで、ヘッドホン端子としてついています。そのため、付属のRCA→ ステレオミニプラグケーブルは使えません。
私は、自前の両端がミニステレオプラグのアナログ音声ケーブルを使ってテストしています。
Bluetooth
入力モードを切り替えると
スマホやパソコンのBluetoothで、Infini Miniを検出したら、接続設定ですぐにつながります。Macでつないだ例で示します。
この辺は、Bluetoothの音声デバイスを日頃から扱っていれば、とくに難しくはないでしょう。
Infini Miniは、Bluetoothでつながった相手を一つだけ覚えています。
Infini MiniをBluetoothで他の機器をつないだあとで、前の前の機器で再度繋ごうとしてもつながらないので、一度、過去に登録した「Soundcore Infini Mini」のデバイスの履歴を削除してから、再接続しましょう。
Bluetoothのバージョン(V2.1)からしてSBC接続なので、遅延はあるし、音は悪いです。
光デジタルオーディオ
付属の光デジタルケーブルのコネクタ形状が精度が悪く、テレビの裏の光デジタルポートに入りませんでした。
オーディオ、ビデオ(AV)に強い私ですから、光デジタルケーブルは、Amazonブランドのやつを何本ももっているので、新たに買う必要は無いんですけど…。
ちなみに、Macのイヤホン端子は、光デジタル出力(丸型コネクタ)と兼用なんですよ。今の最新のモデルは、省かれたものがあるので、その場合は、音の悪い、混信すると音が途切れるBluetoothでつないでください。
自作機なら、高いマザーボードを買えば、もれなく光デジタル端子がついています。今は、HDMI端子からの音声出力を使う事がほとんどになりましたが、光デジタル端子も、Bluetoothでつなぐよりはマシですから、必要であれば使いましょう。
光デジタルのケーブルは、ケーブルが太く柔らかい Amazon ベーシックスのヤツが安くて入手性が良いので、おすすめです。
Amazonで 光デジタルケーブル を選ぶSoundcore Infini Miniの音響テスト
音を聴くと、無難な音という第一印象です。低音もそれなりに鳴っているし、高音もそこそこ鳴っています。
「ブーミィではない、無難な音の味つけにしてあるな」というのが第一印象です。
ブーミィ
boomy。低音がやたら強調された不自然な音響のこと
日頃、MacBook Proなどのノートパソコンの貧弱なスピーカーや、iPhoneのワイヤレスイヤホンの音を聴いてれば、こういうスピーカーから再生される日頃聞いている曲が、良い音として感じるでしょう。
- 一言でいえばショボい
- おとなしめの疲れない音味にしようとして失敗した感
があります。
AUX入力でテスト
スマホアプリのSignalScope Proと高性能マイクのi437Lで測定します。
シグナルジェネレータは、ピンクノイズを発生させます。Octave Analyzer で音響をグラフで視覚化することで、音響の特性を目で見て確認できます。
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Amazon PrimeMUSICで日頃聞いているフュージョンを聞いた印象が、「低音が足りないフラットっぽい残念な音」とかんじました。
実際に、ピンクノイズをOctave analyzerのグラフをみても、ミュージックモードで聞いたら、低音が抜け落ちたやや平らな棒グラフが並ぶものなのが分かります。
サウンドモードの違い
動画でテスト風景を撮ってみました。ちなみに、YouTubeの動画は、15KHz以上の音はカットされてしまいます。聞こえない音域は、画面のグラフでみれば分かります。
縦軸は、音の強さですが目盛りの数字は無視してください。横軸が、音の高さで、左から右へ高くなります。棒グラフ3本が、1オクターブの音です。
ミュージックモードのカタチは、スピーカーシステムの中でも、おとなしい音に聞こえる「フラットな音」として表現されます。
ムービーモードは、サウンドバーが低音専用のウーファースピーカーがなく、共鳴させて低音をだせるほどのスピーカーの筐体(エンクロージャー)をもっていないので、このスピーカーが鳴らせる低音を強く再生するように、高音域もさらに強くだすようになっています。
いわゆる、「ドンシャリ」の音になっているということです。
これでは、ある程度の大きな音圧、つまり、音量を大きくしないと響かないので、音が良いと人はかんじないのです。70〜80デシベル以上が欲しいです。となると、アパートとかの人は隣の部屋に聞こえるような大音量の域になってきます。
Soundcore Infini Miniは、テレビゲームに使えるスピーカーなのか?
こういったサウンドバーのスピーカーは、ディスプレイにゲーム機をつないで、遊ぶ人向けとして注目されたことがあります。
しかし、1万円弱の価格帯では、もっと良い音で鳴るコンパクトで良いスピーカーがありますので、このAnker Soundcore Infini Miniは、第一選択に入りません。
AUX端子
AUX端子には、3.5mm径ミニステレオケーブルで、金メッキの品質の良いケーブルなものを別に買いましょう。
- Nintendo Switchの本体のイヤホンジャックから、
- Nintendo SwitchやPS4をHDMIでディスプレイにつなぎ、ディスプレイのヘッドホン端子から
このInfini MiniのAUX端子につないで使います。
しかし、アナログ端子って、AUX端子の宿命なのでケーブルが揺れるとガリ音が入ります。これは、他のアクティブスピーカーと同じなのであきらめましょう。
Nintendo Switch本体のイヤホン端子は音が小さいので、かなりボリュームを上げてしまいます。他のソース(Bluetoothや光デジタル)に切り替えた時の、音の大きさの違いに注意してください。PS4 Proの音がドカーンと大音量で鳴ってビックリということになります。
光デジタル入力
付属の光デジタルケーブル角形は、加工精度が悪くて使い物になりませんので注意してください。
PS4 Proからの光デジタルは、どうか?
光デジタル入力は、AUX入力に比べると良いです。
しかし、日頃から、HDMI接続でAVアンプの5.1chサラウンドで遊んでいる私にとっては、ひどく貧弱な音に聞こえます。
タダでもらって書く提灯記事は、こんなショボイ音しかでないサウンドバーを、「素晴らしい音だ!」と嘘をでっち上げなきゃいけないってことですよね?
光デジタル入力できるアクティブスピーカーって、1万円もだせば、他にも良いのがあります。
まとめ
こんな方におすすめ
- アパート住まいなら、壁が厚くて、大きめの音もだせる部屋に住んでいる人
- 32インチ以下のテレビやディスプレイの前、1m程度の生活空間の人
- オーディオには興味のない、耳がわるいので聞こえれば良いと割切っている人
- Anker のブランドを使う自分が好きな人
サウンドバーについて、今回、Ankerのものを買いました。これと良く似た製品は、
- TaoTronics TT-SK019
- MEGACRA
- innaーstyle
- MindKoo
などの中華のブランド名で、いろいろ出ていました。中身はほとんど同じと考えて良いでしょう。
特に、TaoTronics(中国企業 Sunvalley グループ)オーディオブランドは、Bluetoothオーディオ機器の製品でも評判が良いようで、私もBluetoothオーディオアダプターやヘッドホン、イヤホンを買っています。なので、TT-SK019を買う予定でした。
2021年、Amazonで、TaoTronics(RAVPower)の取り扱いは無くなりました。ステマ行為のペナルティです。
今回は、Ankerの製品をタダでもらって提灯記事を書いているアフィカスのステマ記事が、余りにもひどすぎるので、話のネタ/検証用として買ってみました。
ガジェットやオーディオに強いと自慢しつつ、「買って損はさせません」と自信満々で紹介する典型例です。ASPの社員です。
st-kaiwa1]商材を借りたり、もらって記事を書くコンテンツは、サムネイル、H1、H2タグに「宣伝」、「広告」、「PR」を入れなければなりません。
ASPの社員景表法違反に明文化する商法改正のロビー活動に協力を![/st-kaiwa1]
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