2019年3月のトランジスタ技術誌の特集は、
- 2眼カメラ&ミリ波レーダの製作
- DVD:3次元ステレオ・カメラ実験用FPGAソースコード
- 別冊:超高効率スイッチング電源 トランス解析術
です。
車の衝突安全装置の仕組みの特集です。
車のセンサーには、
- カメラ
- LiDAR(レーザー光線センサー)
- ミリ波レーダ
の3つがあります。
それぞれのセンサーには、長所と短所があって、それらを組み合わせて総合的に判断するAI演算ボードで処理をします。
それらの仕組みがどうなっているのか?という特集です。
先月号のGPSの超精密位置情報と今回の障害物の検知という自動運転に絶対に必要な技術の解説の続きです。
グラフィックチップメーカーは、画像処理、演算に特化したチップを作れるので、AIボードも作っています。先日もテレビでNVIDIAの仮想空間での自動運転技術とかもやっていましたね。
こういったセンサー関連は、軍事技術と直結しています。だから、イスラエルなどの軍事国家のメーカーが得意とする分野でもあります。
日本で、車の衝突安全装置を独自に作ることのできる自動車メーカーは、トヨタくらいです。日本の車の多くが、海外のメーカーのシステムをそのまま組み込んでいます。
車の前方の詳しい状況は、ステレオカメラで画像解析しつつ処理。天井につけた全方向のレーザー式レーダーで周辺の状況を把握、濃霧、雪や土砂降りの雨など天候の変化に強いミリ波レーダで周辺の状況を高速に検知して… という仕組みが興味深いですね。
何事も、広く浅くでいいから、他分野の状況を知っておくことは重要です。
開発キットなども売られているし、FPGAのプログラミングについての講習もあるので、エンジニアの人は、スキルアップとして自分で勉強するのにおもしろいと思います。
私の本業の分野では、この手のセンサーは役に立ちませんのでw。
といっても、レーザで透過して診断する装置は、ドイツメーカーが作って30万円くらいしますね。当時としては画期的な商品でした。昔から、ドイツやスイスとか、リヒテンシュタインとか、軍事メーカーがある国ってのは、こういうのが得意です。
アナログウエア No8
スイッチング電源の解説です。
電圧を自由自在に変換するために、直流を交流に変換して、それからまた直流に戻すということをやります。
必要な直流の電流と電圧を取り出すのに、その効率良くして無駄を無くそうという技術開発は、終わりのない研究開発になるわけで、その要になるのが「電磁」の「磁」の方です。
トランス、コイル、磁性体…
今月号は、興味深い話が多かったので、元がとれそうです。