クラウドファンディングで 怪しい イヤホンが 次々と出ている。
このPEACE SS-1は、耳輪(じりん)をはさんでつけるイヤホンである。ごらんの通り、耳の穴をふさがない。
結論から言うと
PEACE SS-1 は、耳に付ける超小型スピーカー。本当の骨伝導ではなく、音もシャリシャリ。装着感は抜群に良いが …。
こんな方におすすめ
- 耳の中にいれるキャナル型(耳せん)イヤホンで 外耳道炎を起こした
- 周りの音や呼びかけが聞こえなきゃいけない
- ”気にしい”なので耳に付けた感「装着感」がないイヤホンが欲しい
- 動画やゲームの音が、遅れずに聞こえる骨伝導イヤホンを探している
- 購入品:boco earsopen PEACE SS-1
- 購入時期:2022年8月
- 購入価格:15,800円
- 購入店:GREEN FUNDING(boco)
私は、この完全ワイヤレスイヤホンを自分で選んで自腹で買って試している。
商品をタダでもらったアフィカスによる提灯・広告記事や動画に不満を持ち、自腹で買った人のホンネとコスパの正直な感想を知りたい人向けに、本当の事を書いている。
クラファン業者のステマ記事ではないので、値引きクーポンコードはない。
- 耳の穴をふさがないので、心臓のドキドキ音、血流の音がしない
- 耳につけているのを忘れるくらい着け心地が軽い
- カナル型イヤホンと違って 耳の穴が痛く(外耳道炎)にならない
安心してクリックしてください。戻るボタンか左から右への画面のスワイプで戻れます。
骨伝導? 耳の軟骨伝導 完全ワイヤレスイヤホンboco PEACE SS-1の使用レポート
boco の 骨伝導イヤホン って何が違うの?
中国人の開発者が日本で会社「BoCo株式会社」を作ってやっている。もちろん 製造は、中国だ。
”骨伝導イヤホン”とうたっているが、見ての通り 耳の軟骨に振動を与える軟骨伝導である。
bocoの耳輪をはさむタイプは、頭がい骨(側頭骨や頬骨、下顎骨)に音の振動を伝えるShokzなどの骨伝導と比べて効率が悪い。
第1世代のTW-1が、GREEN FUNDINGで出資金を集めているのをみて、「これ 本物?詐欺商品じゃね?」と疑っていたので飛びつかず様子を見ていた。
今回、第2世代のSS-1がでたので、買わずに 持たずに 使わないで批判するのは、私のポリシー的にダメなので買ってみた。
骨伝導ドライバーが、本物か偽物か?を調べるのは簡単。
上顎の犬歯に音の鳴っている骨伝導ドライバーを押し当ててみよう。
上顎犬歯にドライバーが触れると音が聞こえるので、SS-1は本物の骨伝導ドライバーを使っていることが分かった。
このPEACE SS-1は、音が小さいし低音は全く聞こえないので、音楽を聞くのに向いていません。
boco PEACE SS-1の特長と主なスペック仕様
PEACE SS-1の主な特長は、
- 耳輪(じりん)につける
- 耳の穴をふさがない
- ドライバーから空中に漏れる音も音色のうち
- 耳の軟骨に骨伝導をするので低音が聞こえない、音が小さい
- 連続再生時間は、4時間くらい(テスト中)
- ケースは、ワイヤレス充電Qiに対応していない
- 塗装がキラキラするやつ
左右それぞれBluetoothで接続する 完全ワイヤレスイヤホン”TWS”である。値段も、1.6万円と、イヤホンとしては普通だ。
SS-1の主な仕様は、
- 製品名:PEACE SS-1
- ドライバー:10mm径骨伝導デバイス
- 通信方式:Bluetooth
- バージョン:Ver 5.2
- プロファイル:HFP/HSP/A2DP/AVRCP
- 最大通信距離:10m
- オーディオコーデック:SBC、aptX、aptX Adaptive
- バッテリー:リチウムイオン充電池
- イヤホン充電時間:1時間弱
- クレードル(ケース)充電時間:約2時間弱
- 防塵防水:IPX7 / IPX5(ケース)
- 大きさ
- イヤホン:約27×30×30mm
- クレードルケース:約38×77×44mm
- 重さ
- イヤホン:片側 7.8g
- クレードルケース:56g
- 合計:72g
- 保証期間:1年
- 中国製造
TWS(完全ワイヤレスイヤホン)として見れば、ハイスペックではない。
SS-1の防水性能について
取扱説明書による 防塵防水性能は、IPX7 とのことだ。
防水に関しては どの機器もイマイチ信頼できないので、汗がついたからといって、洗面器に沈めたり強い流水で流したりしないようにジャブジャブ洗わないようにしよう。
boco PEACE SS-1 を写真で紹介
PEACE SS-1の同梱物は、
- PEACE SS-1本体
- クレードル(充電ケース)
- USB-C 充電ケーブル
- 取扱説明書 保証書
- 簡単操作ガイド(薄い紙)
豪華な化粧箱に入っている。
箱にコストをかけるくらいなら、百円でも二百円でもいいから 安くしてくれ。
付属のUSB-C充電ケーブルは、データ結線のない ただの電源ケーブルなので、他のUSBケーブルと混ぜないように!
boco PEACE SS-1 本体 について
PEACE SS-1のサイズは、
- 大きさ:3×3×2.7cm
- 重さ:7.9g 片方だけ
骨伝導は、振動するドライバーと強く振動させるために電気を食うのでバッテリーが大きめになるので、どうしても重くなりがちだ。
そのわりに、8g弱に抑えている。
右左の区別が付きやすいように、L(左)とR(右)のマークが大きめに付けられているのは親切だ。
U字型のアームで、骨伝導ドライバー部とバッテリーや基板が入ったベース部分がつながった形をしている。
バッテリーの充電端子がある。
耳につけているかどうかを赤外線で判定する装着センサー、加速度センサーなど余分な機能はない。
タッチ操作ボタンはなく、つまむことで、タッチ(タップ)したのと同じになる。ギミックとも呼べるスイッチ方法だ。
PEACE SS-1のマイクの音は?
マイクの穴は、耳輪の後側の大きい方の(装着時の)上下に付いている。周辺の音を拾うマイクと声を拾うマイクの2つ。
穴の向きが下になっているので、大きめの声を出さないと相手に聞こえない。
周辺の音をひろってノイズキャンセル機能あるので、反響の大きな部屋で使うと自分の声までキャンセルされてしまう。
通話をする場所の音の響きに注意するのは、他のイヤホンと同じ!
SS-1の操作ボタンは どこにあるの?
完全独立型イヤホンには、ボタンではなくタッチ式のスイッチが付いているのだが、このSS-1にはない。
耳をはさむアーム部分がスイッチになっていて、指でつまむ(カチッと音がする)操作がボタンと同じ役割をしている。
SS-1の基本操作
- 左側イヤホンを左手で
- 1回つまむ:音量小(17ステップ)
- 2回つまむ:曲再生/停止
- 3回つまむ:曲戻し
- 右側イヤホンを右手で
- 1回つまむ:音量大(17ステップ)
- 2回つまむ:曲再生/停止
- 3回つまむ:曲送り
通話操作
- 電話を受ける:呼び鈴中に (左右どちらか)2回つまむ
- 電話を切る:通話中に(左右どちらか)2回つまむ
- ペアリング先を削除:(左右どちらか)ばやく 5回つまんで 青ランプが点灯したら、すばやく3回つまむ
操作が、音量の大小が左右でしなければならないことから、片方だけで使うことは想定してないのだろうか。
それ以外は、左右どちらかで同じように使えるので、助かる。
PEACE SS-1 の クレードル 充電ケース
完全独立型イヤホンは、イヤホンだけで充電することができない。なので、ケースに充電する機能がついている。
ケース自体にバッテリーを内蔵していて、ケースにイヤホンをしまっている間に充電する仕組みになっている。
bocoのイヤホンケース(クレードル)には、ワイヤレス充電Qiの機能はない。
大きさは、7.7×3.8×4.4cm。
重さは、イヤホンをいれない空の状態で 56g。イヤホンを左右いれた状態で 72gだ。
ケースの背面には、USB-C充電用端子がある。
ペアリング開始ボタンはない。
ペアリングは、イヤホンをいれた状態でケース(クレードル)のフタを開けることで、常に自動でペアリング開始になる。
ケース(クレードル)のフタを開けると、イヤホンの状態をLEDランプが教えてくれる。
ケース(クレードル)内蔵のバッテリー残量も フタを開けてから6秒間 表示される。
と同時にペアリング開始になっているw
boco PEACE SS-1のLEDランプの意味
イヤホン本体
- 10秒間隔で赤2回点滅:バッテリー残量少 (音声で バッテリーロー)
- 赤と青で交互に点滅:ペアリングモード
ケース(クレードル)(ふたを開けて6秒間表示)
- 4つ点灯:75〜100%
- 3つ点灯:50〜74%
- 2つ点灯:25〜49%
- 1つ点灯:25%未満
- 4つ点滅:残量なし
いたってシンプルなケース(クレードル)である。
USB-Cケーブルで充電をする。5V/0.5Aでゆっくり充電をしている。充電状態は、LEDランプの数で分かる。
4つがつけば、75%以上だ。
ケースの表面の塗装は、キラキラと細かい緑が光ってきれいだ。
boco PEACE SS-1を使う 手順 ペアリングのコツ
ペアリング方法については、付属の取扱説明書に書かれているとおりにやれば良い。
iPhone、iPad、Fire HD 10など、Bluetoothでつながるデバイスで相性が悪いものは、いまのところ 見つかっていない。
それにしても、ふたを開ければ、いつもペアリング開始モードってのは、Amazonで 500円で買えた中国製パチモンTWSと同じw
新規にペアリングするスマホやBluetoothトランスミッター側をペアリングモードにしてから、ふたを開けよう。
boco PEACE SS-1の良かった点、悪かった点、 注意すること
boco PEACE SS-1の良い点は、公式やステマ加担のアフィカスが主張しているので省略。
気づいた問題点を言及する。
SS-1を耳に取り付けるのが難しい
この イヤホンの致命的な欠点は、耳への取りつけと操作に健全な両手(親指と人さし指か中指)が必要であることだ。
実際に使い込んでみると、どちらかの片手だけで取りつけや操作するのが、難しい。
耳にかける、耳の穴に押し込むのとは違う難しさがある。「耳にはさみこむ」取りつけ操作が、ユニバーサルデザイン的にダメだ。
私なら、試作の段階で、この形のイヤホンはボツにする。それか、洗濯ばさみのような構造にする。
耳にはさまれて 痛い、ずれる
耳輪の幅は、人それぞれで、幅広の人もいれば、幅狭の人もいる。
なので、キツくて痛くなる人もいるはずだ。
逆に、スカスカで耳輪をはさんで固定できない人もいるだろう。
耳輪をはさむ構造がかかえる根本的な問題なので、こればかりはどうしようもない。
耳の厚さが ぶ厚いところをはさむと、食いこんで痛くなる。
音が良くなるところ、耳のはさむ力が痛くないくらいのところ、メガネのツルと干渉しないところを自分なりに探っていくしかない。
Amazonで買えるようになったら、「耳に合わないから」の理由で返品すれば半額はギフト券で戻ってくる。
GREENFUNDINGで買った人は、返品のしようがないので、耳の合う人にプレゼントするのもありだろう。
音が悪すぎる。音が小さい。
耳の軟骨に音を伝えることは難しい。
側頭骨や外耳道の皮膚へ効率よく音の振動が伝わらない。
解剖学的に考えれば、耳輪にとりつけるのであれば、耳の後ろ側の乳様突起部に音を伝える振動子をつけることを1番に思いつくだろう。
しかし、乳様突起の皮膚が分厚くて、かなり押さえつけないと側頭骨に音が伝わらないのでネックバンド型にしなくてはならない。
完全独立型イヤホンではできないのだ。
他のメーカーの骨伝導の特許があるので、使えないのだろう。
音を大きくすると、シャカシャカと音もれがひどくて、何のための骨伝導なのか わからなくなる。
左右の音の大きさが違うので 音の定位が悪い
骨伝導は安定しない音声の伝達方式なので、耳へのとりつけ方で、音の大きさが変わる。
左右で音の大きさを調整できない(アンバランス型)のSS-1は、ステレオの定位(音を出している物が左右のどの位置にあるのか?)が安定しない。
仕組みから考えても、当たり前のことなのだが…
マイクの音も小さい
通話をしながら、スマホ側でマイクの音量調整ができるのなら、した方が良い。
iPhone SEで試しているが、SS-1で通話は、しずかな場所でしか使えない。
街の通りの雑音レベルでは、通話は、相手の声が聞こえない、こちらの声も聞こえないので使えない。
aptX Adaptive を使えるのが、SS-1の唯一のメリット
2019年に、Bluetoothの新しいコーデック「aptX Adaptive」が発表された。2021年頃から、Bluetooth V5.2で、aptX Adaptiveが使えるイヤホンやヘッドホン、スマホが増えている。
Bluetoothの音楽コーデックの規格は、Qualcomm っていうアメリカのスマホ用のSoCのメーカーが、ほとんど作っている。
Adaptiveは、aptX とほぼ同じ遅延だが、低遅延のaptX LowLatencyの後継と言われている。転送のデータ量がaptXよりも多くて音質が良い。処理も最新のSoCのおかげで、聞いてはっきりと分かるほどの遅延はおきない。
Nintendo Switchの携帯モードで、イヤホン端子に Bluetoothトランスミッター BT-B10をつけて、SS-1を耳に付けてゲームをしてみている。
Shokzは、対応するコーデックが SBCしかなくて、遅延が大きくシューティングゲームができない。
aptX Adaptiveでつながれば、スプラトゥーン2で遊んでいても、音が遅れてしまってチョーシが狂うってことはない。
ゲーミングヘッドホンやゲーミングイヤホンを使っている人ならわかると思うが、索敵の足音や着弾位置などの把握は、シャリシャリの音の方が良く聞こえる。
音楽鑑賞には使えない シャリシャリの音は、ゲーミング 骨伝導イヤホンとしてなら価値があると言える… かもしれないw。
BT-B10の再生ボタンを2回押しで、コーデックを変更させると… aptX、SBCでそれぞれつなぎ直されるのを確認した。
aptXとaptX Adaptiveでは、遅延をさほど感じないが、SBCは音が遅れるのが分かる。あつ森くらいなら遊べるが、石のオノで岩をたたく音が遅れるので調子が狂うw
ヘッドホンやイヤホンをして遊んでいて、呼ばれてても返事をしないからと後ろ頭を殴られることはありません。
5.1ch リアル サラウンドでゲームを遊ぶ時の通話用イヤホンとして使う
骨伝導、軟骨伝導イヤホンは、5.1chサラウンドでゲームを遊ぶ時に役立つ。
本物のスピーカーによるリアルサラウンドの音がするなかでは、スマホ(discord)のチャットが難しかった。
骨伝導、軟骨伝導のイヤホンのおかげでできるようになった。
だだし、SS-1のマイクのノイズキャンセル機能は、OpenRunに比べて劣るので、ゲームの音がどうしても通話の方へ漏れてしまうので期待してはいけない。
まとめ
bocoのPEACE SS-1は、耳の軟骨伝導の音とドライバーから漏れ出る高音を聞かせる超小型スピーカーである。
本物の骨伝導は、Shokzくらいしかなく、このSS-1も”まがい物”の部類に入る。
製品自体には、うさんくささがあるものの…。まったくデタラメな詐欺商品ではない。
代表者が、アトムテックのように日本人の名字に偽装していないだけ マシだと考えている。
これと良く似た Oladance Wearable Stereo B1は、耳の穴に小型スピーカを近づけて聞かせる 開放型超小型ヘッドホンだ。
B1も クラファンで資金を集めるためにネット上で派手に宣伝をしていた。無償提供をうけたアフィカス連中が、口コミを装った提灯ブログ記事や提灯動画をあげているので、目にすることもあるだろう。
さらに、彼らのステマに加担するアフィカスだらけな現状にあきれています。
Amazonや楽天で買えるのは、初期モデルのTW-1だった。
安定して量産できるようになったみたいで、やっとAmazonで買えるようになった。
aptX Adaptive 対応のAndroidスマホでゲームをしたり、スイッチにBluetoothトランスミッターをつけてゲームをするのに使えるのでヨシ!としよう。
Amazonで boco PEACE SS-1 を見る 楽天で boco 骨伝導イヤホンを見る