リモートワークの影響で、パソコン机でオーディオを楽しむ「PCオーディオ」ブームが再燃している。
「パソコン机自慢」、「PCオーディオ自慢」で、見た目に花を添えるオーディオ アクセサリーの1つ、
VUメータ付き スピーカー・アンプ切替器Douk Audio(ONE Little Bear)VU3 の長期使用レポート
パソコン机で正面 メイン モニターの下の目に付くところに置くのが おすすめ。
「PCオーディオ」にこだわるのなら、こんなギミックなスピーカースイッチャーがあると楽しい。
音の大きさに合わせて、針がピョコピョコとただ動くだけ。何の意味もない。
- 購入品:ONE Little Bear MODEL VU3 (Douk Audio VU3)
- 購入時期:2022年2月
- 購入価格:15,680円
- 購入店:Nobsound(JP)(Amazon マーケットプレイス)
スピーカー切替器、VUメータ って何?
スピーカーセレクタ/スピーカースイッチャー
複数のアンプとステレオスピーカー(アンプを内蔵しないパッシブ スピーカー)を相互に切り替える装置を、「スピーカースイッチャー」または「スピーカーセレクター」と呼ぶ。
アンプとスピーカーを切り替える切替器(スイッチャー)は、スピーカーの聞き比べに必要な機器だ。
スピーカーの切替器は、オーディオを趣味にしている人なら1台は持っている。
VUメーター / レベルメーター
VUメーター(ヴィーユーメーター)は、音の大きさに合わせてアナログメーターの針がピョコピョコと動く。
VUメーターは スピーカーの線の電圧を表示するもので、「VUメーター」や「レベルメーター」と呼ばれる。
整流回路、可変アッテネータと電圧計で構成されている。
正弦波 1kHzをインピーダンス600Ωの負荷にかけて 1mWを消費する電力を0dBmにして… 廃止されたため今は使われない。
メーターが振れるには、-30dB以上の音量をださないといけない。
昔のオーディオアンプについていた。表示する音声信号の違いで、
- パワーアンプについていたのが「VUメーター」
- プリアンプ、カセットデッキやラジカセについていたのが「レベルメーター」
と区別されていた。
今時のAVアンプにはVUメータは付いていない。
なので、音の大きさを針の動きに変換するアクセサリーで、見た目を楽しませるだけのものだ。
ちらちらと見てニヤリとほくそ笑むアイテムなので、メイン モニターの下に ぜひ置こう。
私の書斎のパソコン机のPCオーディオシステムに組み込んで使っている。
「これの何が良いのか?」と聞かれても説明に困る。
Douk Audio って何?
中国のオーディオメーカーのブランド。
中国ならではの怪しいオーディオ機器を開発、製造、OEM販売しているブランドだ。
「中華アンプ」と呼ばれる中国製パチモンのアンプの中でも、真空管を使ったものが人気だ。
中国パチモンメーカーは、個人が開発した組み立てキットを勝手にコピーして独自に改良を加えて、オリジナルキットよりも安く販売するのが得意だ。
このVUメーターも、日本で売られていたVUメーター自作キットに良く似ている。
ONE Little Bear (Douk Audio)VU3を写真で紹介
パッケージは、
- VU3 本体
- リモコン
- USB-A→USB-C 給電用ケーブル(信号線なし)60cm
- 英語の取扱説明書
AliExpressなどで、ONE Little Bear のブランド名で売られている。90ドル前後。
日本のAmazonのマーケットプレイス(中国パチモンオーディオショップ)「Nobsound」から、5割高で買った。春節の前後は中国からの輸入が安定しない。故障した時の保証交渉が面倒だから。
同梱物の中で気になるのは、電源とリモコンだろう。
電源に関しては、USB-Cのケーブルが付いている。
データ通信の配線がないので、他のUSB2.0のUSB-Cケーブルとまちがえないように、タグをつけるか、ニッパーで切って資源化ゴミに出す。
単4乾電池2本の HDMI音声スプリッターやセレクターで使われる赤外線リモコンに変更になったモデルもあるので注意されたし。
付属のリモコンの電池「CR2025」は入っていない。
100均のダイソーで買ってきた。
リモコンが付いているのは、スイッチャーとして使う人には便利だ。
- 電源のオンオフ
- ピークLEDのオンオフ
- アンプ切替
- スピーカー切替
- VUメーターのランプの明るさ(4段階)の調整とオフ
ONE Little Bear VU3(Douk Audio VU3)の主なスペック
- 音声入出力端子:バナナジャック、(バナナメス)× 2組ずつ
- 動作:アンプ2台とスピーカ 2ペアのどちらかを1対1でつなぐ。分岐はしない。
- 最大入力:100Wまで
- VUメータのサイズ:6×3.5cm
- バックライトの明るさの調整 4ステップと消灯
- アンプの無負荷保護:あり(スピーカーをつながなくても、アンプを壊さない)
- リモコン付き
- 電源オフでも、直前の接続状態を維持
- 大きさ:17.8 × 11.8 × 6.8 cm
- 重さ:943g
ONE Little Bear VU3(Douk Audio VU3)の正面観
正面には、
- アンプ切替ボタン
- スピーカー切りかえボタン
- メーターの針のふれを調整するツマミ
が付いている。
赤のLEDランプは、切り替えたアンプのAかB、スピーカーの1か2のつながった方を点灯で教えてくれる。
ピークレベルLEDランプが点灯するほどの入力は、爆音になるのでスピーカーはつなげられない。
メーターの針をふれを調整するツマミ(スイングレンジ)
VUメーターのメモリの表示は、-40〜+5dBだ。
パソコン机で使うPCオーディの音量では、VUメーターの針はピクリともしない(全く動かない)。
田舎の街外れの 一戸建ての自室では、AVアンプの音量が-32dB表示で 爆音に感じる。
雪の降る夜のエアコンの送風音が無い時は、さらに静かになるので、-46dBでも、不自由なくTV番組、映画やアニメが見られる。
VU3には、針の動きをよくする(感度を上げる)ためのツマミが付いている。
残念ながら、最大の感度にしても針は ほとんど動かなかった。
そこで、VUメーターを動かすだけのためにアンプから大音量の出力をしてやることにした。
ONE Little Bear VU3(Douk Audio VU3)の背面観
背面のパネルには、バナナジャックがズラリと並ぶ。
- アンプ側からのスピーカーケーブルをつなぐのがAとBの2系統
- スピーカー側へのスピーカーケーブルをつなぐのが、1と2の2系統
金メッキの立派な端子が付いている。
ピュアオーディオ用の高級スピーカーケーブルは、プラグがささらなかったり、Y字端子がぐらついたりする。
バナナプラグやY字端子は、中国製パチモンにしよう。
ONE Little Bear VU3(Douk Audio VU3)のつなぎ方
VU3はスピーカー切替器なので、アンプとパッシブスピーカー(アンプを内蔵していないスピーカー)の間に入れる。
ただし、肝心のVUメーターの針は動かない。耳をつんざくような大音量にすれば、少し針が動く。
それではつまらないので、AVアンプのゾーン機能を使う。
PCオーディオの基本構成は、モニターの左右に置くブックシェルフ型の小型スピーカーと机の下に置くサブウーファーの2.1chだ。
アンプは、AVアンプがベスト。マイクを使ってスピーカーの自動調整をするので、音響調整の手間がかからない。
AVアンプの中級機以上には、メインとサブの2つに音声や映像を出力するゾーン機能がついているので、それを利用する。
つまり、ゾーン2側から、最大音量にしたスピーカー出力をつなぐ。
VU3には、スピーカーをつながない状態でアンプからの入力があっても、アンプを壊さないように内部抵抗の負荷で電流を逃がす回路が付いているのだが…、
念のためというか、ブログネタ的にダミー抵抗を付けてみた。
Amazonで、車のLEDウインカー用に安い抵抗のセットが6個で、送料込みで千円弱で売られている。
6Ω 最大 50Wなので、中国製パチモンアンプのテストの時の負荷に使っている。
AVアンプ側で、ゾーン2のスピーカー出力を、使っていないサラウンド(サラウンドバック)出力端子に割り当てる。
ゾーン2の音声出力を割り当てた AVアンプ側のスピーカー端子からスピーカーケーブルで VU3につなぐ。
バナナプラグを使うと着脱がしやすいのでおすすめだ。
ゾーン2側のボリュームを最大にして、シーンに記憶させる。
だが… AVアンプの音声出力最大でも、-10dBm までしかメーターの針が振れない。
AVアンプ(RX-A1080)のZONE2の設定で音量の上限を最大にする
パワーアンプのパワー不足で針がふれないのなら、AVアンプからはアナログでプリアウトして中国パチモンの100wアンプをつないでテストしてみたくなった。
ちょっと待てよ?
AVアンプ RX-A1080のパワーアンプ部って、そんなに非力だったっけ?
ボリューム最大は+15dBなので、VUメーターは振り切れなければならないはず…。スペック通りの出力ですらでないのか? と思ったら、ZONE2の音量制限を解除してないことに気づいた。
設定の「マルチゾーン設定」から、ゾーン2の設定で、音量の上限をあげる。
-20dBの制限を解除して、最大出力 +16.5dBまであげる。
このVUメーターは、ツマミが上の中立にあるとき、パワーアンプ部の出力を正しく表示するようだ。
1kHzの正弦波のテスト信号を再生して、VUメータとAVアンプ側の文字表示とほぼ合っていることが分かった。
これで、ZONE2の最大ボリュームが、16dBまで出せるようになった。ピークLEDも点灯する。
で、-5dBまでボリュームをあげた。
ダミー抵抗だからいいものの、本物のスピーカーをつなげば、田舎の小学校の小さな校庭の隅々まで聞こえるほどの音量になる。
ちゃんとしてんじゃん、このVUメーター。
針をぴゅんぴゅん動かすだけのために、中国パチモンの100W級デジタルステレオアンプを買わなくて済んだ。
パソコン机でも、5.1.2ch Atmosをやりたいので、EXTRA1,2のスピーカー端子を使う事になる。
自動切り替えできるので、その時はゾーン2のプリアウト(RCA)からの中華のパワーアンプでやろうと考えている。
ためしに、手持ちの10W級中華アンプでは、メータがほとんど振れない。
安いグレードのAVアンプでは、ゾーン機能はあっても、音量が別個に設定できないことがあるので確認してください。
まとめ
さて、今回はオレンジ色に光るメータだけの何の意味もない装飾品を紹介してみた。
メーターが青く光ればマッキンブルーに憧れたジジイの食指が動くアイテムになる。
その辺は、自作か改造で対応するのも1つの楽しみになるだろう。
音の大きさを目に見える形にするレベルメータは昔から廃れることなく、中国パチモンメーカーが品を替え形を変えて出してきている。
LEDのバーグラフを表示する単純なものから、有機ELパネルをつかったスペクトラムを表示するものや、音をマイクで拾って表示できる線をつながなくても良いモノも売られている。
昔、色とりどりの豆電球で装飾をしたド派手なトラック「デコトラ」が流行ったことがある。
いつの時代も、意味もなく光らせて、ひとり悦には入るのは同じだ。すぐ飽きるけど。
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針の振れが 音の大きさに合わせて正確に動かなくても、見た目と飾りだけで良い人向けに、VU22(1.2万円)がある。
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