ゲームのプレイ画面を録画する Elgato HD60 Xを買った。
HD60Xを買った理由は、今使っている「Blackmagic Design BlackMagic Design UltraStudio Recorder 3G」が 壊れた時に 代替品になるのか? を評価するためだ。
結論から言うと…
HD60 Xは 1080p60fpsの録画が安定して使えるので、UltraStudio Recorder 3Gと切り替えられる。
発熱も UltraStudio Recorder 3Gより少なめなので 故障しにくいはず…。
- 購入品:Elgato Game Capture HD60 X
- 購入時期:2023年 8月
- 購入価格:26,360円
- 購入店:ヨドバシドットコム
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Elgato Game Capture HD60 X って何がちがうの?
Elgato Game Capture HD60 X の主な特長をかじょうがきにすると
- パソコン(Windows 、Mac)にUSB3.0でつないで使う
- フルHD 1080p/60fps のゲームキャプチャーができる
- パススルー(スプリッター)機能:2160p/60Hz HDR、YUV422
- キャプチャー(録画)は、フルHD 1080p/60Hzになる
- Windows (4K Capture)に限って 1080p/60Hz HDRが録画可能
パススルーも 2160p/60fps RGB HDRではなく、YUV422です!
2160p/60fps/HDR のPS5やPS4 Proに直につなぐと、リフレッシュレートが落ちて しまいます。
Elgato(エルガト) って何?
Elgato(エルガト)は、ドイツのゲームの配信用機材のブランドだ。
古くは…、「MacのUSB端子にさして使う 動画をmp4ファイルに圧縮するハードウエア アクセラレータ」のメーカーとして知られていた。
Elgatoの正規代理店やサポートは、パソコンの周辺機器ブランド コルセア(Corsair)から、サポート先が変更になっているので注意されたし。
「https://gp.supportweb.jp」から、Elgatoのブランドロゴを選んで メールフォームで送る。
HDMIキャプチャー、ゲームキャプチャー って何?
ゲームの画面をパソコンに録画する「ゲームプレイ画面 キャプチャー」についての総論的な記事は こちらに書いているので 興味のある人はどうぞ。
-
ゲームを録画するキャプチャーボード(キャプボ) やり方と選び方 … テレビゲーム 録画装置の作り方
「テレビゲームのプレイ画面を全部録画したいので何を買ったらいいの? まとめ記事が欲しい」というリクエストがあったので、 テレビゲーム画面を録画するゲーム キャプチャゲーム機録画システムの選び方と作り方 ...
Elgato HD60 X の スペック
Elgato HD60 Xのスペック/性能をかじょうがきにすると…
- 製品名/型番:Game Capture HD60 X / 10GBE9901-JP
- HDMI入力:2160p 60fps、1440p120fps、VRR、HDR
- HDMI出力:ラグのないパススルー、2160p 60fps、1440p120fps、VRR、HDR
- キャプチャ解像度
- 入力: 2160p30fps、1440p60fps、1080p60fps、1080p30fps、1080i、720p60fps、576p、480p
HDR 10ビットパススルー (最高4K60) - キャプチャ:1080p/60fps(1080p/60fps HDRは、Windowsの4K Capture ソフトだけ対応)
- 入力: 2160p30fps、1440p60fps、1080p60fps、1080p30fps、1080i、720p60fps、576p、480p
- キャプチャをするPCのシステム要件
- Windows 10 (64ビット)
- 第6世代Intel Core i5 CPU (i5-6xxx) / AMD Ryzen 7 (またはそれ以降)
- NVIDIA GeForce GTX 10xx (またはそれ以上)
- 4 GB RAM、内蔵USB 3.0ポート
- macOS 10.13またはそれ以降
- インターネット接続
- Windows 10 (64ビット)
- 大きさ:約72 ×112 × 18mm
- 重量:約91 g(実測 94g)
- 台湾製造
- 保証期間 2年
パススルー(HDMIスプリッター機能)は、4K60Hz HDR(2160p60Hz HDR)までで、録画する時は、スケールダウンして 1080p/60でパソコンに録画する仕組みだ。
4K60S+ と HD60 X の違い
Elgato Game Capture 4K60S+ は 気に入って2台購入し 使っている。HD60 Xと比べて何が違うのか?
- 4K60 S+は、本体単独で録画をSDカードに記録できる。HD60 Xは、パソコンがないと使えない
- HD60 Xは、MacとWindowsで使える。4K60 S+は、Macで使えない
- 4K60 S+は、2160p59.94fps YUV420 の録画まではできる。HD60 Xは、1080p60fpsまで
- パススルー
- 4K60 S+:2160p/60fps HDR YUV420まで
- HD60 Xは、2160p/30fps HDR 、1440p/120fps
- どちらも、1080p/120fpsはだめ
4K60 S+は不安定でクセが強く、使いこなすのが難しい。
4K60 S+は、4K録画のキャプチャデバイスで安価なものが他にないので、発売当時から人気があったものの…、2023年11月時点で どこも在庫切れで買えない。
日頃のゲームは、PS5に合わせて 2120p/120fps HDR VRR でパススルーしたいところだが、録画する時は、2160p60fpsにして、1080p/60fpsにダウンコンバートして録画するものしかない。
HD60 Xは、2160p/30fpsのパラパラ画像までしか対応していないので、Nintendo Switch用と割切った方が良いだろう。
Elgato Game Capture HD60 X の 良い点と悪い点
Elgato Game Capture HD60 X のメリット Pros
- Macでも ドライバーなしで使え、OBSなどサードパーティの配信ソフトも使える
- 不安定な HDMIキャプチャーデバイスが多い中、安定している
Elgato Game Capture HD60 X の デメリット Cons
- パススルーが中途半端
- 公式の説明書が 英語
- ユーザも情報も少ない
Elgato Game Capture HD60 X を写真で紹介
HD60 Xの同梱物は…
- HD60 X 本体
- HDMI 2.0 ケーブル:1.9m 1本
- USB-Cケーブル:1.9m、USB-A→USB-C
- 「安全にお使いにいただくために」 とステッカー
説明書は、付いていない。日本語パッケージの扱いはない。
関連ソフト、つなぎ方や説明書は、Elgatoのヘルプページを参照する。
https://help.elgato.com/hc/en-us/sections/5293071048973-Elgato-Game-Capture-HD60-X
一部、動画がついているものの、手取足取りの説明書はない。
MacやWindows パソコンで使うアプリケーションのURLは、
https://www.elgato.com/ja/gaming/downloads
Elgato HD60 X の大きさやスペックなど
Elgato HD60 Xのサイズは、
- 大きさ:11.2×7.2×1.8 cm
- 重さ:94g
小さく軽い。
HDMIケーブルのクセが強いものをつなぐと、本体が軽いので固定しにくい。
Elgato HD60 X の前面観
Elgato HD60 Xの正面には…
左から、ステータスランプ、アナログ音声入力端子がある。
ステータスランプの意味は、
- 青点灯:HDMI接続中
- 赤点滅:HDMI信号なし
- ピンク点滅:HDMIケーブルなし
- 赤ゆっくり点滅:録画中(Windows の Elgato 4K Capture Utility software使用時)
アナログ音声入力は、4K Capture Utility softwareで調整する。
Elgato HD60 X の背面観 ポート類
背面には、
左から、HDMI出力端子、USB-C端子、HDMI入力端子がある。
USB-C端子は、パソコン(Mac、Windows)のUSB3.0以上につなぐ。
付属のUSBケーブルは、USB-A→USB-Cだ。
パソコン側が USB3.0以上のUSB-C端子であれば、両端がUSB-CのUSB3.1 10Gpbsケーブルを使っても良い。
Elgato HD60 X の設定と使い方
HDMIキャプチャーデバイスは、実際に つないでみないと わからないことだらけだ。
あれこれ試せる環境を持っている人は 少ない。
Windows パソコン と Elgato HD60 Xの接続と設定
システム要件を満たしているWindows パソコンにつなぐ。
- Windows 10/11 (64ビット)
- 第6世代Intel Core i5 CPU (i5-6xxx) / AMD Ryzen 7 (またはそれ以降)
- NVIDIA GeForce GTX 10xx (またはそれ以上)
- 4 GB RAM
- 内蔵USB 3.0ポート
- インターネット接続
Elgato のダウンロードページで、「Elgato 4K Capture Utility software」の最新版をダウンロードしてインストールする。
Nintendo Switchを例に基本の接続図を以下に示す。
モニター ディスプレイ テレビにNintendo Switchの画面が出ていれば、Elgato 4K Capture Utility softwareのウインドウに映像がでる。
HDMIの映像情報は、ウインドウの上の右、黒いバーのところに出るので確認しよう。
Nintendo Switchなら、ソース 1080p/60、キャプチャ 1080p60、●●Mbps… と出る。
設定は、右上の歯車のアイコンから開くウインドウでやる。
設定のタブで、デバイスは、
キャプチャデバイスは、Elgato HD60 X に自動選択されているはず。
オーディオ入力は、本体正面のアナログ端子からか、HDMIに含まれる音声にするか をきめる。
EDIDは、HDMIの映像解像度を こちらの都合で決めるときに使うみたいだ。よく分からないので「デフォルト」にしておく。
ピクチャは、色味を変更する時に使う。HD60 Xは 色味はHDMIそのものなので 触らない。
録画は、設定が必要だ。
ライブラリ、スクリーンショットの保存場所は、内蔵のHDDにしておく。
ビデオエンコーダは、NVIDIA GeForceグラフィックカードを指定。AMDのRadeonはサポートしていないので使えない。
録画は、フルHD 1080p60fps。HDRもWindowsなら できる。
ビットレートを大きくすれば、滑らかに録画できるが ファイルが大きくなる。
「録画中のフレームレートを下げる」は、グラフィックカードが非力なために起こる「録画にブロックノイズがのる」「画面がカクカクする」時に使う。
Flashback録画は、過去2時間分の常時録画をするドライブレコーダ的な機能。「今から、過去30分間の録画ファイルを保存する」といった使い方をする。
マイクについては、アナログ入力ポートからの調整ができるようだ。減衰しかできない。
ゲームの音や自分の声をミキサーにいれて、混ぜたものを HDMI録画ファイルの音声ファイルに戻す。
Mac と Elgato HD60 X の 設定 HD60 XをOBSの設定
Mac用の4K Capture Utilityもあるが、OBSを使う人が多いだろう。
Mac mini 2020 につないでテストしている。
HD60 Xは「USB接続のカメラあつかい」なので、専用ドライバーをインストールすることなく MacのThunderbolt 4/3(USB3.1)に Thunderbolt 3ケーブルでつなぐだけで良い。
OBSへキャプチャデバイスを登録するのは、他のデバイスと同じで、「ソース」の「+」で追加する。
デバイスに Elgato HD60 X が出るので、選ぶ。
Blackmagicのデバイスとちがって、音声も 別にソースの+ から、
音声キャプチャデバイスで、デバイスの「Elgato HD60 X」を選ぶ。
PS5 と Elgato HD60 X の接続と 設定のコツ
PS5は、HDMI2.1 32Gbpsに対応し、2160p/120fps HDR YUV422 VRRの出力ができる。
しかし、HD60 Xのパススルーは、HDMI2.0の 2160p/60fps HDRが精一杯だ。
実際につないで、設定をしてみると…。RGB 出力ではなく、YUV422の圧縮でしか表示できないことが分かった。
もちろん、HDCPは オフにしないと、パススルーですら映像がでない。
PS5で、接続されているHDMI機器の情報 をみると…
2160p/60Hz YUV422 HDR 表示でも、録画は 1080pになる。
USB3.0でのデータ転送の限界から 仕方がないことでもある。
PS5の録画や配信を このHD60 Xでって考えているのなら、この辺の問題をどう割切るか? ってことになる。
画面内の表示は遅延があるので、パススルー側のモニターやテレビを見てゲームをしよう。
まとめ
HD60 Xは、フルHDの録画デバイスだ。
Nintendo Switchを遊ぶマカーには、このHD60 Xは 入手性もよく 安定して Macにもつなげられるので おすすめだ。
PS4やPS5で使う時は、フルHDの昔ながらの解像度で遊ぶのを録画するのなら使える。
HDMIスプリッターで、2160p/60fpsと ダウンコンバートして 1080p/60fpsにできるものと併用すれば、PS4 Proや PS5に常時つないで遊べる。
Elgatoのサポートに多少の不安はあるものの、入手性も良く 安定している、安価である の3点で評価できる。