ICレコーダーの新しいのに買いかえた。
15年ほど前にも、オリンパスのICレコーダー ボイストレックを使っていたことがある。
日頃使っているパナソニックのICレコーダーは、録音ボタンを押しても 録音開始まで3秒ほど時間がかかる上に、不安定になってきた。
時代のせいか 会話録音が必要なシーンが増えていて、応答が速く 確実に録音できるICレコーダを買ってみた。
結論から言うと、
スライドスイッチで 即起動 & 録音できる!ICレコーダで満足。
- 購入品:ボイストレック VN-551PC
- 購入時期:2024年 3月
- 購入価格:5,675円
- 購入店:アマゾンジャパン合同会社
こんな方におすすめ
- 録音の失敗がないICレコーダーが欲しい
- 日本メーカーのICレコーダーで コスパが良いものを探している
私は、この製品を自分で選んで、自腹で買って試している。
製品やサービスをタダでもらって、宣伝・提灯記事や動画をネットにばらまく”アフィカス”のステマ犯罪にうんざりしている。
私のブログには 広告案件記事はない。外国スポンサーの影響を受けないので 本当の事が書け、情報工作(プロパガンダ)もない。
アフィリエイト広告ではないので安心してクリックしてください。
ICレコーダーって何? 何を買えば良いの?
ICレコーダーとは、小型録音再生装置のこと。
昔、カセットテープに録音する機械を「テープレコーダー」と言った。
20年前、音声をデジタル変換(AD変換)してメモリーICに録音する小型録音機が登場、ICレコーダーと呼ばれるようになる。
日本で ICレコーダーのメーカーは、3社。
- OMデジタルソリューションズ(オリンパス)
- ソニー
- パナソニック(松下電器)
マイクロカセットテープに録音する小型録音機をつくったオリンパスが最初で、SONYとパナソニックが真似て作ったのが始まり。
私が持っているのは、SONYとパナソニックのマイクロカセットテープレコーダー。
SONY M-88は、20年以上前 交渉ごとの場で活躍してくれた。電解コンデンサが膨れて、ゴムが切れて もう使えない…。
ICレコーダーは どこを見て選んだら良いの?
以下の5つの項目から自分に必要な性能をもったものを選ぼう。
- 録音の品質、音声圧縮コーデック
- ステレオかモノラル録音か
- 音声データは、内蔵メモリだけ?、microSDカードに保存できる?
- パソコンへの取りこみは? USB接続できるのか?
- 内蔵バッテリー式、乾電池か
OMシステム ボイストレック VN-551PC の長期使用レポート
ICレコーダ VN-551PC の良い点、悪い点
ICレコーダーの最古参だけあって、欠点らしい欠点がない。
ICレコーダ VN-551PC のメリット Pros
- 実売価格 6千円以下で 安い
- コーデックは WMAで ビットレートは3種類の中から選ぶ
- 内蔵メモリーだけに保存するので microSDカードはいらない
- 起動時間が速い
- 録音スイッチが スライド式で 物理的にオンオフを確認できる
- PCにUSBケーブルでつなぐと、内蔵メモリーの読み書きができる
- 単4乾電池2本なので、電池交換で すぐに使える
- 純正の別売マイクがあって、用途に応じて使える
- 図解入りのわかりやすい取扱説明書がつく
- 再生時に声を聞き取りやすくする ノイズキャンセル(音声抽出)機能がある
VN-551PCは 中国メーカーでも中国製造でもないので、PCのUSBにつないでもスパイウエアが勝手にインストールされる心配はありません。
ICレコーダ VN-551PC のデメリット Pros
- 内蔵メモリ4GBだけで、microSDカードは使えない
- コーデックは、WMAだけで MP3は使えない → MacのQuickTime Playerでは再生できない
- 液晶表示パネルや録音ランプは、消灯しない
- 単4電池2本で動作するが、1.2Vのニッケル水素充電池では乾電池より持ちが悪い
- 音声検知録音(VOR機能)がない
- 録音中に”一時停止(ポーズ)”は、できない
- 最大 199ファイルまでしか保存できない
オプションが豊富。純正のピンマイクもある。
ICレコーダ VN-551PCを写真で紹介
ICレコーダー OMシステム VN-551PCのパッケージ内容は、
- ボイストレック VN-551PC 本体
- microB USBケーブル:0.1m、USB2.0信号線あり
- 単4乾電池 2本 お試し用
- 取扱説明書兼保証書 日本語
- 保証期間 1年
取扱説明書は、イラスト入りで、わかりやすく図解されている。
丁寧に 記載されているので、一通り目を通そう。
無くしても、OMシステムのサポートで、PDFでダウンロードできる。
OMシステム ボイストレック VN-551PC の 主な仕様
- 記録メモリ(メディア):内蔵 NAND FLASHメモリ 4GB
- 記録/再生方式:WMA形式
- サンプリング周波数:
- 会話・音楽:WMA 32Kbps / 44.1kHz
- メモ:WMA 16Kbps / 22.05kHz
- LP:WMA 5Kbps / 8KHz
- サンプリング周波数:
- 録音時間
- 会話・音楽:WMA 32Kbps :約251時間
- メモ:WMA 16Kbps :約495時間
- LP:WMA 5Kbps:約1570時間
- ヘッドホン最大出力:3mW
- スピーカー:φ20mm ダイナミックスピーカー
- 電池:単4乾電池2本、ニッケル水素充電池2本でも動作可
- 製造国:ベトナム
- 保証期間:1年
録音について
録音シーン(録音モード)は4種類。
- 会話・音楽:高音質、マイクゲイン高めの感度↑
- メモ:口頭筆記 マイクゲイン低めの感度↓
- LP:低音質、長時間録音
録音シーン/フォルダボタンで、切替。TALK→MUSIC→LP→MEMO の順繰り。
録音ファイルは、RECORDフォルダに、それぞれ TALK、MUSIC、LP、MEMOのフォルダがあって、その中に保存される。
一つのフォルダに、最大199件の録音ファイルが保存できる。
ノイズキャンセル機能は、録音の時にオンオフの設定はできない
VOR(音声検知録音機能)は ない。
再生機能について
再生のスピードを 速くしたり 遅くしたりできる。
0.5倍速(遅聞き)、2倍速、3倍速が選べる。
再生時に、音声だけを強調して再生する イコライザ?、音声抽出機能がある。
ノイズキャンセル機能は期待してはいけない。音が悪い。 SSB(モガモガ声)みたい。
他、リピート機能などがある。
PCにつないで、音楽のWAVファイルをコピーすれば、再生することもできるので、簡易的に音楽プレーヤとしても使える。
OMシステム ボイストレック VN-551PC のサイズ
ICレコーダーは、ここ20年 大きさは変わっていない。
- 大きさ:約 10.8 × 3.8 ×2 cm
- 重さ:62.5g (付属のお試し単4乾電池2本込み)
軽い。
ポケットに入る大きさ。→ ポケットにいれる時は、ピンマイクを付けよう。
これ以上小さいものは、操作性がよくない。
中華パチモンのICレコーダーは 小さく、側面のボタンを使うので 操作性が悪い。
OMシステム ボイストレック VN-551PC の左側面観
操作ボタンは、側面にはない。
左側面には、microUSB端子がある。
パソコンに、付属のUSBケーブルをつなぐと、PCモードになり、内蔵メモリーの読み書きができるようになる。
単4電池2本をニッケル水素充電池2本にしても、このUSB端子から充電することはできない。
OMシステム ボイストレック VN-551PC の右上側面観
上部には、マイクやジャックがある。
- マイクジャック
- 内蔵マイク
- イヤホンジャック
ジャック(端子)は、3.5mm径の一般的なもの。
ジャックには、アイコンがあるので、さしまちがえることはないだろう。
マイクはモノラル。イヤホンはステレオをさしてもモノラルで録音されているので、意味がない。
別売のマイクがある。
- モノラルマイク ME52W
- 卓上マイク ME34
- ピンマイク ME15
- 電話用ピックアップマイク TP8
- 接続音声コードキット KA333
OMシステム ボイストレック VN-551PC の底面観
底には、ストラップの穴があるだけ。
ストラップは付いてない。
携帯電話用のストラップを100均で買ってきて付けよう。
OMシステム ボイストレック VN-551PC の正面観
操作、表示 諸々は、すべて正面でできる。
操作ボタンは、直感的に操作しやすいように 配列されていて、よくできている。
それぞれのボタンの使い方は、取扱説明書にイラスト入りで丁寧に書かれているので、熟読しておこう。
OMシステム ボイストレック VN-551PC の裏面観
裏には、電池を格納するカバーがある。
電池カバーの他に、凹みがある。
手に持って 録音スライドスイッチのオンオフ操作をしやすくするための形。
人さし指がはまりこむ。人間工学的(エルゴノミクス)デザイン。
電池カバーは、外しやすいが、勝手に外れるほど いい加減ではない。
電池は、単4乾電池 2本。向きは同じ方向にいれる。
最近のガジェットは、「電池の方向は同じ向き」ってのが普通だ。
ボイストレック VN-551PC を日々使ってわかった問題点や感想
取扱説明書が丁寧で、1番最初にやる 時計の設定も簡単だ。
OMシステム のICレコーダーのラインナップは、いくつかある
- VN-551PC:この記事
- WS-822:7千円、ステレオ録音、内蔵メモリ4GB、microSDカード
- WS-883:1.1万円、ステレオ録音、内蔵メモリ8GB、microSDカード
- DM-750:1.3万円、ステレオ録音、ノイズキャセル録音、他多機能
高いモデルは、高音質、狙った声や会話をはっきりと録音するなど多機能になっている。
ICレコーダーとしての 基本性能だけで、安価なのが、このVN-551PCである。
VN-551PCの使い勝手は、すこぶる良い。
録音したいとき、録音スライドスイッチをオンにするだけで すぐに録音が開始されるのは、良い すごく良い!。
録音のオンオフがスライドスイッチのため、録音中の一時停止ができない。
無駄な機能がないので設定や操作に迷うことがない。
あとから 録音したものを 聞き直す再生機能も、よくできていて、VN-551PC単体ですべてできる。
パソコンへの接続も、microB USBケーブルでつなぐだけ。
さすがに、ICレコーダーの老舗メーカーだけある。
録音データが WMA形式のため Macで再生できない問題
Windows では、WMA形式は OS付属のメディアプレーヤで再生できる。
Macの場合は、OSに付属する QuickTime PlayerがWMA形式の音声を再生できない。
そこで、無料(私は10ドル寄付した)のVLC(VideoLAN Client media player)を使うことで、Mac(iOS)、Windows、Linux(Android OS)で、いろんなコーデックの動画や音声データが再生できるようになる。
まとめ
現代社会は、IT(情報機器)のおかげで便利になったと言われる。
しかし、現実は、どうだろうか?
情報機器を買い、維持する金が、かかるようになった。
情報機器を使いこなすための設定の手間やルールを 新たに覚えなければならず、むしろ 複雑怪奇で 使いづらい、生きづらい場面に直面し とまどうことも増えた。
諸々のモノを使いこなし、各種サービスを受ける中で、契約上の取り決め、使い方、やり方などの説明を受けても、聞いて一瞬で理解し覚えることは、できない。
かといって、ノートにメモを書いていては、説明する相手(担当者)を待たせることになり、人不足、時間不足の このご時世、迷惑千万である。
今どきの爺婆は、スマホの動画撮影アプリで録画したり、ボイスメモアプリで録音したりして、何度も説明を聞くような迷惑をかけないように努力している。
スマホではなく、音声メモ専用機のICレコーダーも、爺婆には人気だ。
我々のような臨床家にとっても、ムンテラ(医者が患者に説明すること)に ICレコーダーは 必要である。
何度説明しても理解できない患者(の家族)に、ボイスメモを参考に文書にまとめて渡すのにも活用している。
若い人にも 音声録音専用機 ICレコーダーの存在と 活用できそうなシーンがあるかもしれない。
何かの参考になれば。