ゼンハイザーのヘッドホン HD 4.50 BTNCのレビューと活用方法を紹介
します。
まずは、結論から、
- HD 4.50 BTNCは、頭をはさむ(側圧)がキツめなので、長時間の装着ができない
- ノイズキャンセル機能は、思った以上に効く
- クラッシックからジャズまでアーコスティックな曲も気持ちよく聴けて、コスパ的に、まぁまぁ満足
SENNHEISER(ゼンハイザー)について
SENNHEISERは、そのスペルと発音通り、ドイツの音響機器メーカーです。マイクやイヤホンのブランドとして日本でも人気があります。昔のSONYみたいな会社です。
AppleのiPod (iPhone)の大ヒットによる携帯音楽プレーヤの普及にともなう、爆発的なイヤホン需要の中で頭角を現したメーカーの一つです。
SENNHEISER(以下、ゼンハイザーで統一)も音響プロ用の高価な機材だけでなく、一般(コンシューマー)向けの安い製品も数多く出しています。
ゼンハイザー HD 4.50 BTNCの基本スペックや主な特長
ざっくりと箇条書きにすると…
- Amazonで購入。2.2万円。
- 形式::密閉型・ダイナミック
- 無線接続:Bluetooth 4.0、NFCペアリング対応
- 対応コーデック:SBC、apt-X
- 有線接続:φ3.5mmステレオミニプラグ変換専用ケーブル、4極→3極
- インピーダンス:18Ω
- 周波数特性:18〜22000Hz
- 音圧感度:113dB
- 重量:238g
- バッテリー:2時間充電で、19時間使用可能(Bluetooth + ノイズキャンセリング)
- ノイズキャンセル機能付き
です。価格とカタログのスペックが見合ったものです。
ゼンハイザー HD 4.50 BTNCを選んだ理由
実売価格2万円で、ノイズキャンセル機能がついた、オーバーヘッド型、密閉型ダイナミック、ワイヤレスヘッドホンは、このゼンハイザーのHD 4.50 BTNCの他に、DENONのAH-GC20くらいしかありません。となれば、ドイツのゼンハイザーのブランドの方がカッコイイと思ったからです。
ちなみに、3万円までのノイズキャンセル機能がついたワイヤレスのオーバーヘッド型ヘッドホンは、2017年6月時点で
- DENON AH-GC20 2万円
- JBL EVEREST ELITE 300 2.7万円
- SONY MDR-XB950N1 1.9万円
- SONY MDR-100 ABN 2.8万円
- JBL EVEREST ELITE 700 3万円
- AKG N60NC 3万円
等があります。
細かくスペックを比較しても、この価格帯で音響的に差はないんですよ。用途を優先して、音よりも装着感や見た目の方が重要だと思います。
ワイヤレスヘッドホンを語る上での分類、形式、用語の解説と選び方については
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ヘッドホンの基礎知識をまとめて、ヘッドホンの選び方を解説します。
ヘッドホンやイヤホンは、耳に直接音を送り込む音響機器です。このページでは、 どんなヘッドホンが良いのか?と悩んでいる人への選び方についてまとめ ました。 ヘッドホンをヘッドフォンと表記することもありま ...
↑で解説しています。参考にしてください。
HD 4.50 BTNC を写真で紹介
ヘッドホン HD 4.50 BTNC本体と、充電用のmicro-B USBケーブル、専用のアナログ音声ケーブル、収納ポーチが付きます。
保証書は、箱に貼り付けてあります。
中に説明書はなく、箱に日本語の保証書が付いています。取扱説明書は、箱に記載されています。英語表記です。
ヘッドホンに付属するケーブルは、1.4mです。ヘッドホン側に差し込むプラグは、φ2.5mmの4極ミニプラグになっています。ケーブルは、通常のφ3.5mmの3極プラグなので、有線のオーディオケーブルを接続する場合、マイクは使えません。
長さの調整は、左右でアームを伸ばせます。アームの伸張は、クリック感のある心地よい滑らかな動きをします。クリックの間隔は2mm幅です。その位置でしっかりと固定されます。調整幅は、左右、それぞれ4cm弱です。キツさを別にして頭の大きい人も被ることができます。
イヤーパットは、やわらかめの触感です。ヘッドホンを頭に被ると、耳や頬に固めにあたります。耳を抑える力とフィットする柔らかさは、キツく固めだと思います。
HD 4.50 BTNCは、ネガネのツルに当たりませんか?
メガネのツルの太さにもよりますが、チタンフレームなどの一般的な細めのツルなら、ヘッドホンを被っても干渉しません。耳を挟む力が強いので、メガネのツルが抑えられて、顔の横のコメカミあたりに、跡がはっきりと残ります。
HD 4.50 BTNCの側圧(頭を締め付ける強さ)は、強い方
ヘッドホンの装着感の評価をできるだけ客観的に評価します。
いつも通り、ヘッドホンの頭をしめ付ける力(側方圧)を測ってみました。
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ヘッドホンの側圧(ヘッドホンの頭を左右からしめつける力)を調べる方法
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私の耳と顔の幅は、17〜18(17.5)cmです。HD 4.50 BTNCのしめる力は、370gでした。
側圧(g) | 重さ(g) | |
SONY WIRELESS STEREO HEADSET | 440 | 300 |
PREMIUM WIRELESS STEREO HEADSET | 300 | 332 |
SONY MDR-1R | 210 | 233 |
HD 4.50 BTNC | 370 | 238 |
SONYのMDR-1は、かつて価格も手ごろで人気のヘッドホンでした。みんなが持っていたので、2万円前後の価格帯のヘッドホンの標準機です。このMDR-1(R)を基準にヘッドホンの善し悪しを語ることができるので重宝しています。
さて、PS4用のワイヤレスヘッドホンと比べても、ゼンハイザーのHD 4.50 BTNCは、しめつめるキツさが強い方であることが分かります。
MDR-1Rのイヤーパットと比べると固さは、固い方になります。締め付けの強さ、軽さについても、このHD4.50BTNCは、キツくて、蒸れます。
重さは、238gですから、オーバーヘッドのワイヤレスヘッドホンの中では軽い方になります。
HD 4.50 BTNCの操作方法
左右の刻印(LとR)は、左右のアームの付け根にあります。アームの伸張のできるところです。右に、マイクの穴がきます。
このワイヤレスヘッドホンは、右側に制御基板が入っています。そのため、操作パネルは右側のハウジングのふちにあります。
ヘッドホン右側の後縁に、上から電源ボタン、通話に出るボタン、音量調節ボタンと並んでいます。頭に装着した状態では、右手親指で操作ができるようになっています。
動作確認LED
青と赤と色が違う点灯ができます。
ペアリング中は、赤青と交互に点滅します。電源オンで、青色で点滅。電源オフは、赤色で点滅します。音声ケーブルをつなぐと、青く点灯したままになります。
電源ボタン
電源ボタンを押すと、「Power on」と英語でしゃべります。Bluetoothで接続すると、「Connected」と言います。Bluetoothの接続がきれれば、「Disconnected」、電源ボタンを押せば「power off」と言って電源が切れます。装着したままで、右手親指でボタンを探りながら操作ができます。
call & track Controlボタン(機能ボタン)
電源ボタンの下側に、「call & track Control」ボタンがついています。ボタンは、押せるし上下にも動かせるスティック 型です。
call & track Controlボタンの使い方は、
- 音楽を聴いているときには、曲の再生、停止
- 上下のスティック操作で、曲の戻しと送り
- 長押しで、SiriやOK Googleを起動し、音声操作で電話をかける
- 電話がかかってきたら、押して電話にでる
- 通話を切るのは、もう一度ボタンを押す
音量調整ボタン
音量調整のボタンがついています。これは、接続するスマホやタブレットのあらかじめ決められたステップ幅で音量が変えられます。
左右に、ノイズキャンセル用のマイクが付いています。周りの音を、このマイクで拾ってデジタル処理して騒音を打ち消すようにします。
HD 4.50 BTNCの右前には、マイクの穴があります。下側にmicroBの充電用のポートと、音声ケーブルを差し込むジャック(2.5mm径のミニプラグ)があります。
音声ケーブルモード
音声ケーブルをさせば勝手に電源が入り、音声ケーブルモードに切り替わります。
LEDは青く点灯したままになります。iPhone やAndroidスマホにつないで、そのままヘッドホンとして使えます。しかし、HD 4.50 BTNC側の曲の再生、停止、送りボタン、音量調整、マイクが使えません。
ノイズキャンセル機能だけは、音声ケーブルを使っていても使えます。
HD 4.50 BTNCをスマホに接続して聴く
iPhone 5sにつないでみました。電源ボタン長押しでLEDが青赤で点滅するするとペアリング開始で、接続を許可します。接続すると、右上のアイコンがヘッドホンとバッテリーの状態がアイコンで表示されます。
操作は、call & track Controlボタンでします。
フリーテルの8千円のAndroidスマホ MIYABIにつなぎます。Androidスマホでも、問題なくつながります。Amazon Musicアプリで、音楽を聴いてみました。
iPhone 5s、MIYABIのどちらとも、Bluetoothの低品質で評判の悪いコーデック「SBC」接続です。しかし、ぱっと聴いただけでは、音が悪いとは感じません。それなりに、いい音で鳴ります。
HD 4.50 BTNCをパソコンとつなぐ
まずは、Macとつないで見ましょう。古いMacだとBluetoothの規格が古すぎて、ペアリングのところに名前がでずにIDだけが表示されますが、つないで使えます。
新しいバージョンのBluetoothなら、HD 4.50BTNCと名前がでるので、ペアリングするとそのまま使えます。
マイクも「システム環境設定」の「サウンド」で設定できるので、MacBook Proのユーザが、スタバなどでドヤる時に使うとカッコイイと思います。
Windowsパソコンの古いモノは、Bluetoothがないものもあります。そこで、Bluetoothのアダプターが必要になります。↓ で紹介します。
HD 4.50 BTNCをPS4につなぐ
PS4で、HD4.50BTNCのような一般的なBluetoothのヘッドホンをPS4につないで使う事ができません。ワイヤレスヘッドホンをつかうためには、PS4専用のワイヤレスヘッドホンを使うようになっています。
しかし、
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Creative Bluetooth Audio bluetooth USB transceiver(BT-W2)を買った レビューとレポート
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をつかうことで、純正以外のBluetoothのワイヤレスヘッドホンが使えるようになります。
HD 4.50 BTNC と Nintendo Switchをつなぐ
PS4と同様にノイズキャンセル機能を効かせると、分かるくらいの遅延があります。
HD 4.50 BTNCの アクティブ ノイズキャンセル機能について
ヘッドホンのノイズキャンセル機能は、アメリカのBOSEが軍用のヘッドホンに採用した技術が有名です。だから、ヘッドホンのノイズキャンセルを最重要視するのならBOSEのヘッドホンが良いと思います。
新幹線や飛行機に乗っているときの音が、BOSEのノイズキャンセル ヘッドホンをかぶった瞬間、スッと消える感動を、このHD4.50BTNCに期待してはいけません。
ゼンハイザーのHD4.50BTNCのノイズキャンセル機能は、オマケ程度のものです。
エアコンや換気扇の音の「ガー」という音が、ダースベイダーのスーコースーコーという呼吸音っぽい、小さめの「コー」と聞こえます。まったく音が無い「静寂」にはなりません。
連続して鳴り続けるような騒音に関してはキャンセル機能がかなり効いていると思います。
バスや電車、汽車のディーゼル音とかの公共交通機関に乗客として乗る時に、ノイズキャンセルのヘッドホンを着用すれば、音楽の音量を抑えぎみにして聴けます。耳を痛めないようにできます。
ノイズキャンセル マイクと間違えないように!
中華の数千円のヘッドセットで「ノイズキャンセル」なのは、マイクにエコーノイズが入らないための回路が入っていることを意味します。
2万円以上のヘッドホンの「ノイズキャンセル」機能は、周辺の騒音をデジタル処理して打ち消す音(逆位相の騒音)をヘッドホンのスピーカーから出すことで、ヘッドホンをしたときに、騒音を打ち消して静かにする技術のことです。
この騒音を消すための回路、マイクが必要になるので、数千円のヘッドホンにはついていません。
ブログのレビュー記事をみていても、勘違いしている人が目に付きます。ちゃんと音を聴けば、ノイスキャンセルの意味が違うって気がつくんでしょうけどねぇ…。気がつかないのは、実際に自分で自腹を切って買って使っていないからです。
試供品を貸してもらったり、タダでもらって適当なアフィリ提灯記事を書いて、さっさと売り飛ばしているから、その間違いに気がつかないんですよ。
そんなデタラメな提灯記事を書いている、エア レビューヤーやアフィカスが急増しています。嘆いてばかりもいられないので、私もヘッドホン、イヤホンのジャンルの記事を書くことにしました。
HD 4.50 BTNCの音声遅延について
Bluetoothのヘッドホンには、タブレットやパソコンで動画をみる時、見ている映像とヘッドホンで聞こえてくる音にズレがおきる、「音ズレ」という現象があります。
これについても、タブレットでの動画で若干あるようです。違和感を感じるほどではないと思います。
ただし、PS4などで音ゲーをするような場合には、この程度の音ズレもダメだと感じる人もいるでしょう。ゲームソフト側で調整ができれば問題がないのですが、できないものについては、こういったBluetoothのヘッドホンは、純正のワイヤレススレレオヘッドホンかプレミアムの新型を買った方が良いでしょう。
まとめ
前前から、ノイズキャンセル付きのワイヤレスヘッドホンが欲しかったので、2万円のゼンハイザー HD4.50BTNCが出たので、さっそく買って使っています。
頭を布団バサミでつままれるようなキツさは、あるものの、PS4純正のワイヤレスステレオヘッドホンよりはマシです。
アメリカでは、若年者層のヘッドホンやイヤホンによる難聴が増加傾向にあるということで、60:60セオリーというキャンペーンをしています。大きな音で長時間聴くことは控えましょう。
発売まもないヘッドホンですが、Amazonで〜2000ポイントが付いて、実質17000円弱で買える時もあるので、コスパがさらに良くなっています。
2020年3月 aptX LLに対応した マイナーチェンジの HD450BTが発売されたので、さっそく買って試してます。
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