これは、古い真空管のテスターに似せた Bluetoothスピーカーである。
直流安定化電源や電子計測器の老舗メーカー「菊水電子工業」が、2021年に発売した ネタ的な製品だ。
モノラルスピーカーを背面にある。音の大きさをアナログメーターで表示するVUメーターが付いている。
結論から言うと
BSP-30は、モノラルだが音はまぁまぁ。内蔵バッテリーとVUメータにランプがないのが 本当に残念。
- 購入品:菊水電子工業 Bluetoothスピーカー BSP-30
- 購入時期:2022年8月
- 購入価格:6,380円
- 購入店:菊水電子工業 Amazon店
菊水電子工業の 古い真空管電圧計風 Bluetoothスピーカー BSP-30 の使用レポート
菊水電子工業って何? BSPシリーズって何?
菊水電子工業(横浜)は、電子計測機器の老舗メーカー。
キクスイの直流安定化電源は、電子工作をする個人でも 1台は持っている。私も使っている。
BSPシリーズって何?
公式サイトがよくできているので、詳しく知りたい人は 見て欲しい。
https://kikusui.co.jp/bsp2021/
2021年4月からの発売だった。
ネタ商品で、数量限定の売り切りごめんの商品だ。
BSPシリーズには 3モデルがあって、それぞれ 6,600円。日本製造。
- BSP-10:丸型ブラウン管のオシロスコープ 539型
- BSP-20:キクスイの電源 といえば PAD-Lシリーズ
- BSP-30:真空管電圧計 バルボル ← この記事
BSP-30は、キクスイの古い真空管電圧計をミニチュア化した Bluetoothスピーカーである。
菊水電子工業 Bluetoothスピーカー BSP-30を写真で紹介
BSP-30のパッケージ内容は、
- BSP-30 本体
- ACアダプター(DCケーブル 1.5m)
- 取扱説明書
- しおり「安全のために」
取扱説明書は、3モデル共通だ。詳しく丁寧に書かれている。
BSP-30の主な仕様
- タイプ:真空管電圧計 バルボル PV-107型
- 最大出力:1.8W モノラル
- アンプ部:D級PWM(デジタルアンプ)
- 通信:Bluetooth Ver 4.2
- 対応コーデック / プロファイル:SBC / A2DP
- 対応コンテンツ保護:SCMS-T方式
- 電圧計(VUメーター):35×60 mm
- 電源:microB ACアダプター(定格電源 AC100V-120V、5V/3A)
- 大きさ:9.5× 12.5 × 7.0 cm(突起物を含まず)
- 重さ:394g 実測
- 保証期間:1年
- 製造国:日本
BSP-30の正面観
- 60×35mm の電圧計(VUメーター)
- LEDランプ 橙
- POWERスイッチ
- TONEつまみ
- VOLUMEつまみ
樹脂製のケースは、シボ加工にメタル塗装! こりまくった作り込みだ。
UVメーター
VUメータは、スピーカーの出力信号を整流して電圧計の針が振れるようにしたもの。音の大きさを測る電圧計だ。
BSP-30のデザイン元が電圧計テスターなので中央にアナログの針のメーターがついている。これがVUメーターになっている。
6 × 3.5cmの(今となっては)大型のアナログメータが、カッコイイ!
アナログのテスターが絶滅したので、このメーター部品がない。
5年ほど前、VUメーターの自作キットが注目を浴びていたが、肝心のメーターがないため販売終了になった。
BSP-30のUVメーターには、ランプがない。ランプがつくと雰囲気がでて楽しくなる。
令和の最新w PCオーディオ(卓上オーディオ)環境で VUメータを再現する方法は、↓で紹介している。
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VUメーター Douk Audio VU3 を買って使っているのでレビュー / PCオーディオにアナログ レベルメータが おしゃれ。
リモートワークの影響で、パソコン机でオーディオを楽しむ「PCオーディオ」ブームが再燃している。 「パソコン机自慢」、「PCオーディオ自慢」で、見た目に花を添えるオーディオ アクセサリーの1つ、 VUメ ...
LEDランプ 橙
電源ランプとBluetoothのペアリング状況を表示する機能を兼用している。
- ペアリング中:0.5秒間隔で点滅
- ペアリング完了と接続中:ペアリング完了のメロディの後、短い2回点滅を1.5秒間隔で
Bluetooth接続は、自動式。電源を入れる度にペアリング開始になる。
POWERスイッチ
レトロ感たっぷりの トグルスイッチ。
静電タッチ式のスイッチしか知らない世代が増えていくにつれて、この機械的にパチパチとやるのに戸惑う子も今後は増えるだろう。
TONE つまみ
低音強調ボリューム。
右(時計回り)に回すと低音が大きくなる。
BSP-30は、箱鳴りが良いみたいで、見た目よりも低音が鳴る。
TONEつまみで、低音の強弱を自分の好みに調整しよう。
VOLUME つまみ
ボリュームつまみは、黒。
他のモデルとは違うものが付けられていて、個々にこだわってデザインされていることが分かる。
ソース側(Bluetoothでつなぐプレーヤー側)のボリュームは最大にして、BSP-30のVOLUMEつまみを真中以上回さないと、メーターの針が大きく振れない。
VUメーターの針を大きく振らすには、大きな音量にしなくてはならない。
大音量にしても、音割れやケースのビリつきはない。
よくできている。
皮のハンドル
飾りとはいえ、ちゃんとした 取っ手が付いている。
400g弱の軽い本体を支えるくらいの強度はある。
BSP-30の背面観
背面には、電源のmicroB ポートとスピーカーがある。
microBポートなので、USB充電器からの給電でも動作する。
そこそこの音量にしていても、5V/0.5A(0.25W)の電流ですむ。
専用のACアダプターが付く。
BSP-30のACアダプター
BSP-20用のACアダプターと全く同じものがついてくる。
DCケーブル1.5mのmicroB USBプラグのACアダプター。中国製。
定格は、入力 交流 100-200V/5A 50/60Hz、出力 直流 5V/3A。
BSP-30の消費電力は、0.2〜0.4Wなので、ACアダプターでなくても、モバイルバッテリーやUSB充電器にmicroB USBケーブルをつないでも使える。
BSP-30の底面
底面のゴム足は、BSP-20と同じで、ネジ頭を隠してある。
細部まで、ちゃんとこだわって作り込んであるのが良い。
金属ケースっぽく見せる塗装が良い。
BSP-30 を実際に使ってわかった 良い点 悪い点
電源をいれる度に自動でペアリング状態になる。既にペアリングしたスマホがあれば、すぐにつながる。
一日中付けっぱなしにしていても、音が途切れる、おかしくなるなど問題は起きない。
MacやiPhone、タブレットなどとのBluetooth接続は良い。Bluetooth トランスミッターともよくつながる。
起動音のメロディも良い。
取扱説明書も丁寧に書かれているので、とまどうこともないだろう。
BSP-30 のメリット Pros
- 電子工作、ガジェット系ブログ的に ネタにできる Bluetoothスピーカー
- モノラルのVUメーターは大きくて、針が振れるのが見やすい
- 日本製のオモチャなのに、6600円と良心的価格
- スマホで、radikoやサブスクの音楽サービス(Amazon Music、Apple Musicなど)をBGMで再生するのに良い
- Bluetoothの接続は安定している
BSP-30 のデメリット Cons
- モノラルの背面スピーカーなので壁につけて反射させたいが… microBケーブルが飛び出る分、壁に寄せられない
- VUメーターにランプがないのが残念
- デザイン的に、どこに置くのか? さっぱりイメージがわかない
- 外部入力端子がない
BSP-30 を工作机の アクセサリーとして活用する
ラジオ(ICF-SW7600GR)で聞いている地元AM局を、スマホのradikoとBSP-30にしてみた。
実際のラジオよりも、5秒くらい遅れて再生されるが、音はFM局並みに良い。
まとめ
BSP-30は、3モデルの中で、一番私の好みの音をしている。
菊水電子工業のBluetoothスピーカー BSPシリーズは、電子工作になじみのある人にしか評価されない。
部屋のインテリア的に、このレトロな電圧計の形をしたBluetoothスピーカは、面白いはず…?? だ。
ここ数年で急増している ゲーム&ガジェット系のアフィカスブロガー連中が、見た目も用途的にも何の意味もない、フルカラーで光るLEDリボンやLEDランタンやスポットライトを中国メーカーの言いなりで ステマをやっている。
それらと同等レベルの、意味のないBluetoothスピーカーだ。なので、オレンジ色のLEDランタンとの相性も良いはず。
千台限定販売 売り切れごめん みたいな売り方で、Amazonタイムセールに合わせて 在庫が復活するので、欲しい人はどうぞw