家でパソコンを使う人が増えている。
パソコンもネットワークにつないで使う方が便利だ。
パソコン同士、インターネットへつながるWi-Fiルーターには、イーサネットケーブル(有線LANケーブル)でつなぐ方が安定して速い。
ファイル共有のデータ転送のスピードがでない、調子が悪いなど LANのトラブルに悩んで 検索している人のために、LAN(家の中のネットワーク、ローカルエリアネットワーク)でよく起きる問題と解決方法をまとめた。
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ネットが遅い、LANの速度が遅い時の対策、対処方法
どこが遅いのか? 原因を見極める。大きく分けて、3つ。
- インターネットが遅い → Wi-Fiルーター、ネット回線、プロバイダを変更
- 家の中のネットワーク(LAN、ローカルエリアネットワーク)が遅い → このページ
- パソコンやスマホのWi-Fiが遅い → Wi-Fi接続の見直し、買い替え
がある。
10Gbps、2.5Gbpsのスイッチングハブは コスパ悪すぎ
2020年以降、10Gbps、2.5Gbpsといった従来の 1Gbpsの転送速度を持つ有線LAN(イーサネット)より何倍も速いスイッチングハブが売られるようになった。
しかし、家の1階と2階間といった10mを超える長いイーサネットケーブルを引いた場合、安定した速度がでなかったり、途中で通信が止まったり、スイッチングハブ本体が故障しやすく扱いにくい ことが分かってきた。
スイッチングハブ自体の値段が、1Gbpsと比べて 10倍高く、費用対効果(コスパ)が悪すぎる。
私は、安価で手に入りやすい 今まで通りの 1Gbpsのスイッチングハブを推奨している。
TB単位の動画ファイルのやり取りは、HDDをドックにさして使い、HDDごと直に移動するスタイルがベストだ。
10万円も金がかかっているのに、たったの +20MB/秒では割が合いません。
LANの速度が どれくらいスピードがでているのか?調べる
パソコン間でネットワークのスピードが どれくらい出ているか?を知らない人が多い。
自称”ガジェットブロガー”達は パソコンの知識がない素人で、インターネットとLANの区別ができていない。
インターネット上の速度測定サービスを使って Wi-Fiとインターネット回線が速い遅いを語っている時点で、ネットワークの知識がゼロであることが分かる。
なのに、「外国メーカーのWi-Fiルータは最速!」って ステマ記事を書いている… ひどい状況です。
LANケーブルの速度を知る方法
NASやパソコン同士のファイル共有(有線LAN)で、GB単位の巨大ファイル(動画データ)をコピーしてみよう。
- Windows 10のファイル共有については、こちらで解説
- Macについては、こちらで解説
Macは、アプリケーション→ ユーティリティ→アクティビティモニターを開いて、”ネットワーク”のタブを観察する。
有線LANでは 129MB/秒が最高速度なので、80MB/秒以上出ているのならOKだ。
Windows なら、タスクマネージャー(画面下のツールバーを右クリックで開くプルアップメニューの下から3番目)のパーフォマンスのタグを開いて、イーサネットを観察する。
Windows のタスクマネージャーは、それぞれの状態が同時にグラフ表示されていて、分かりやすい。
LANの速度が遅い、途切れる症状と原因
次の3つの症状で悩んでいる人も多いはず…
- LANの速度が極端におそくなる
- LAN内の速度が、いつもなら80〜129MB/秒でるのに、〜10MB/秒しかでない
- コピー中にエラーがでて勝手に止まっている
PC録画機(Windows)のHDDからTSファイルを移動させるとき、時間がかかって気が付く。
NASのデータのコピーや移動に時間がかかりすぎたり、エラーがでてコピーが中断していて焦る。
対処方法を5つほど、あげてみた。
- 同じデータが行き来する2本のLANケーブルが束ねられていないか?チェック。見つけたら離しておく
- スイッチングハブにさしているLANケーブルを空いている他のポートに差しなおしてみる
- Wi-Fiルーターとスイッチングハブの電源を切って、1分ほど放置してから再起動してみる
- 両端のスイッチングハブを新しいものに交換する
- LANケーブルを新しいケーブルで引き直す
LANケーブルをたばねないように! 特に カテゴリー5のケーブルは、束ねるのに弱い。
行きと帰りのLANケーブルを束ねたり、USB3やモニターケーブル(USB4)と束ねると漏れ出る電磁波の相互干渉で、1000BaseT→10Baseにリンク速度がおちることがある。
LANケーブルを たばねてはいけない
同じデータ通信をするLANケーブルをたばねてはいけない。
ケーブルには、1Gbps、高周波の信号が通っている。ケーブルから漏れ出る高周波が、隣り合ったケーブルの信号と混信してしまう。
たとえば…、
Wi-FiルーターのLAN側のLANケーブルと、Wi-FiアクセスポイントへのLANケーブルをたばねた場合、Wi-FiアクセスポイントにアクセスするスマホやノートPCのインターネット回線が遅くなる。
スマートボックス内で、余ったイーサネットケーブルを一緒に束ねているのが原因だ。
たばねていない他のPCやNASの通信速度は遅くならないから、気づきにくい。
「Wi-Fiアクセスポイントが悪い!故障している」とサポートにクレームをいれても解決できるはずもない。
スマートボックス
インターネット回線終端末(IP電話、ホームゲートウエイ HGW)、テレビアンテナ線とブースターを収めてある箱のこと。
1時間5千円のパソコンサポートの自称パソコンのプロの業者は、この問題に気づかず直せませんでした。
2階にスマートボックスがある家で、1階へLANケーブルを同じ CD管(PD管PF管)に2本通しているアホな業者がいて、その配線が、行きと帰りの同じデータを通す時だけ通信できないケースもあった。
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LANケーブルの作り方。Ethernetケーブルを自作する方法(カテゴリ6)
最近、Wi-Fi(無線LAN)やBluetoothでつながるガジェット(IoT機器)が増えすぎて、無線がつながりにくくなりました。 Bluetooth機器はUSBの有線ケーブルタイプに変更し、インター ...
LANケーブル(イーサネットケーブル)を他の空いているLANポートに差し替えてみる
スイッチングハブの LANポートが故障していることがある。
中途半端に壊れていて、リンク速度が1Gbpsの1000Baseでなく、100Mbpsまでの 100Baseにしかならないとかもある。
24ポートのスイッチングハブなら、最初から、1〜2個は不良のポートがあると疑って良い。半分くらいポートが使えなくなったら買い替えだ。
ちなみに、私の24ポートのスイッチングハブ「LSW4-GT-24NSR」は、3台目。
昔買った時の記事は…
-
BUFFALO Giga スイッチングHub 24ポート LSW3-GT-24NSR を追加。 : Sunday Gamerのブログ
一昔前までは、右のルータとハブを使ってた。100BASE-Tで。当時としては、Bフレッツを十二分に生かせると思ってたんだけど。その後、ルータのFANがあまりにも耳障りで、家庭用のファンレスのブロードバ ...
sg.blog.jp
Wi-Fiルーターとスイッチングハブの電源コードをコンセントから抜いて、しばらく放置してから電源を入れ直す”コールドスタート”でLANの速度が回復することもある。
パソコンのLANポート(RJ-45)が故障していることも良くある。
自作機なら、LANボードを追加したり、USB接続のLANアダプタをつないでみたりして、つながるかどうかを確かめる。
半年に1度は、LANケーブルを抜き差しする
2023年夏の高温多湿の影響か? 寒くなった 11月に、各種ケーブル端子が接続不良になるケースが続発した。
LANケーブルも例外なく、データの通信が止まったり、リンク速度が 1Gbpsから 100Mbpsに落ちてしまったりすることがあった。
イーサネットケーブルのプラグ RJ-45も、コンタクトスプレーをかけて 抜き差さししておこう。
USBやHDMIケーブルの安物は、プラグ部分が金メッキではないため 酸化皮膜がでてしまう。
コンタクトスプレーについては、↓の記事で解説している。
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クレ エレクトロニッククリーナーとコンタクトスプレーの紹介(接点復活剤)
電子機器にかけるスプレー「接点復活剤」には、2種類 エレクトロニッククリーナー コンタクトスプレー があります。 オーディオやガジェットなど電子機器を好んで使うガジェットブロガー必携アイテムの一つです ...
まとめ
有線LANの速度低下とその対策については、スイッチングハブの記事に書いていた。しかし、内容が増えすぎたので別ページに分けた。
アフィカスブロガー連中が、自分のパソコン机の自慢をSNSで披露している。
ケーブルを見せないように、机の下の棚に束ねている写真も目にする。
データ通信をするケーブルのノイズが原因のトラブルは、長くパソコンをいじっているワシらジジイは何度も経験している。
アフィカスブロガーの多くが、ここ数年内でパソコンを新規に買って使い始めたばかり。元々iPhoneやiPadなどスマホ端末しかもっておらず パソコンは1台しか持っていない。
1台では、パソコン同士でファイル共有をしながら使うこともできないか。
元々遅いWi-Fiでの接続に慣れて、”こんなもんだ”と思っているから、有線LANでつなぐことを思いつかない。
半導体不足で、2.5Gbps、10Gbpsのスイッチングハブやイーサネット増設カードなどの価格が高騰しているので、本格的に導入できない状態が続いている。
半導体不足が解消し、10Gbpsのネットワーク機器が買える値段になり次第、買って順次試していく。