HDMIケーブルから ゲームの音を取り出したい時に「HDMI音声スプリッター」を使う。
HDMI関連機器は、中国製パチモンの独擅場。玉石混交である。
HDMI音声スプリッター(分離器)で、4K 120Hz HDR / 8K 60Hz HDR対応の高級タイプが出たので買って試している。
結論から言うと…
HDMI音声スプリッターも 4K 120Hz HDR対応が1万円以下で買える時代になったのか…
- 購入品:1-Port 1×1 HDMI Converter 8K60Hz 7.1ch ATMOS
- 購入時期:2023年 7月30日
- 購入価格:8,099円
- 購入店:CTECO-JP(Amazon マーケットプレイス)
こんな方におすすめ
- PS5やXBox Series XのHDMIから ゲームの音を取り出したい
- 4K/120Hz HDR、8K60Hz HDR 対応のAVアンプを持っていない
- 4K/144Hz HDR VRR対応のゲーミングモニターは持っている
私は、この製品を自分で選んで、自腹で買って試している。
製品やサービスをタダでもらって、宣伝・提灯記事や動画をネットにばらまく”アフィカス”のステマ犯罪にうんざりしている。
私のブログには 広告案件記事はない。外国スポンサーの影響を受けないので 本当の事が書け、情報工作(プロパガンダ)もない。
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4K 120Hz HDR対応 HDMI音声スプリッターの 使用レポートとつなぎ方の解説
HDMI音声スプリッター って何?
HDMI音声スプリッターは、映像と音声を送るHDMI信号の中から、音声信号だけを取り出す装置のことだ。
「HDMI音声スプリッターの選び方とおすすめ」については、下記記事に まとめているので 興味のある人はどうぞ。
-
PS5・PS4 にオーディオ光デジタル接続をするための4K/60Hz HDMI 音声分離 スプリッター 選び方 まとめ
PS5は、光デジタル出力端子がなくなった。 PS5に光デジタル端子をつける方法は、HDMIから音声を分けて取り出す「HDMI音声(分離)スプリッター」を使うこと。 HDMI音声分離機能は、HDMIセレ ...
HDMI2.1 Converter with 7.1ch Audio の良い点、悪い点
HDMI2.1 Converter with 7.1ch Audioのメリット Pros
- HDMIから音声をアナログ、光デジタル、コアキシャル、HDMI出力で取り出せる
- PS5の 4K 120Hz HDR VRR 出力(32Gbps)に対応している
- EDIDスイッチで、TV(スルー)、2.0ch、5.1ch、7.1chが切替られる ( 環境や設定に左右される)
EDID(Extended Display Indentification Data):HDMI機器同士がやりとりする 映像や音声の規格情報
HDMI2.1 Converter with 7.1ch Audioのデメリット Cons
- 光デジタル、コアキシャルは、ビットストリームに固定する設定など設定が複雑
- 耐久性が未知数、半年保証
- 価格が 4K 60Hz HDRタイプの2倍
- 赤のLEDランプが明るすぎる
HDMI2.1 Audio Converter with 7.1ch Audio を写真で紹介
HDMI2.1 Audio Converter with 7.1ch Audioのパッケージ内容は…
- 1-Port 1×1 HDMI Converter 80K60Hz 7.1ch ATMOS 本体
- USB-C電源ケーブル 90cm
- USB充電器:5V /0.5A
- 赤外線リモコン
- 取扱説明書 英語
- 保証期間? 保証書がついていない
プレミアムハイスピードHDMIケーブル、角形 光デジタルケーブル、COAXIAL同軸ケーブル、3.5mmミニステレオケーブル は 同梱されていない。→ 各自用意すること!
HDMI2.1(48Gbps)HDMI Audio Extractor の主な性能/仕様/スペック
ざっくりとまとめると…
- 名称、型番:48Gbps HDMI Extractor ?
- 出力解像度:4320p 60Hz/30Hz、2160p 120Hz/60Hz、1440p 120Hz、1080p 120Hz
- 対応オーディオフォーマット
- TVモード:全てのフォーマットをパススルー
- 2chモード:リニアPCM 2chステレオ
- 5.1chモード:Dolby Digital、DTS、DTS-ES、AAC5.1ch(HDMI確認中)
- 7.1chモード:Dolby Atmos、DTS:X、DTS-HD、Dolby-TrueHD、LPCM 、DTS 、Dolby-AC3 、DSD(HDMI出力で確認中)
- 接続コネクタ
- 入力:HDMI Type A
- 出力:HDMI Type A、光デジタル角形、HDMI TypeA Soundonly、3.5mm径ステレオミニ
- HDMI対応規格:HDR 10+、VRR、HLG、HDCP 1.4/2.3など
- 伝達帯域・速度:最大 48Gbps? おそらく 32Gbps
- HDMIケーブル長:4320p 2m以内、2160p 5m、1080p 10m
- 機器制御(CEC)、ARC:非対応
- 電源:DC 5V 、ACアダプター
- 製造国:中国
中国製パチモンのHDMI音声スプリッターは、スペック通りなものは存在しない。
実際につないでテストしなければ わからないことだらけだ。
サラウンド 5.1ch、7.1chは、設定とAVアンプ側のEDIDが合えば再生できるはず、たぶん。
映像のパススルー機能は、PS5には「4K 120Hz HDR YUV4.2.0 VRR」で認識される
音声抽出機能だけで、HDMIの入出力先を切り替えるセレクター機能はない。
48Gbps HDMI Audio Extractor を写真で紹介
大きさ、サイズ
大きさは、いままでの HDMI音声スプリッターと比べて、出力のコアキシャルとHDMI端子がついているだけ、ケースが大きい。
- 大きさ:約 130 × 61 × 30 mm
- 重さ:160g(実測 157g)
大きめのアルミケースのおかげで放熱も良く、室温 27度でも ケースの表面は 40度を超えることがない。
HDMI音声スプリッタにありがちな熱暴走や故障が少ないかもしれない。
48Gbps HDMI Audio Extractor 背面観 入出力端子
48Gbps HDMI Audio Extractor の入出力端子は、背面の向かって左から
- HDMI入力:ゲーム機から
- HDMI出力:モニターにつなぐ
- COAXIAL コアキシャル出力端子:デジタル音声出力
- SPDIF 光デジタル出力端子:角形端子
- HDMI Audio Only 出力端子:HDMIからのデジタル音声出力
- 電源ポート:USB-C端子
HDMI入力端子
PS5からできるだけ短い ウルトラハイスピード HDMIケーブルをつなごう。
HDMI出力端子
モニター/プロジェクター/テレビにつなぐ。
TVモード(パススルー)にしたとき、音声も一緒に出力される。
COAXIAL出力端子
コアキシャル同軸ケーブル(RCAプラグ)をつないで使う。
-
コアキシャル(COAXIAL)ケーブルのつなぎ方。
コアキシャルケーブル。両端が、RCAプラグの同軸ケーブルである。 オーディオで、よく使う 身近なケーブルの1つ。 コアキシャル接続(デジタル)とモノラルアナログ音声接続のどちらでも使うケーブルなので、 ...
光デジタル出力端子
SPDIF 光デジタルケーブルのプラグは、角形。
コアキシャルとは排他的?
スペック的には、Dolby 5.1chサラウンドが出力できるのだが… 実際には出力できず 2chステレオだけ。
コメントにて設定をしなおして、DTS、Dolbyともに 5.1chサラウンドの再生を確認。
-
光デジタル(OPTICAL)ケーブル・オーディオ用のつなぎ方。
光デジタルケーブルの話。 オーディオで使う 光デジタルは、30年前、CDプレーヤのデジタル出力として使われていた。 この30年間、光デジタルは、テレビの音声出力についているくらいで 身近なものではない ...
HDMI出力端子
サウンドバーやAVアンプのHDMI入力端子につなぐのに便利だ。
カタログスペック的には、5.1、7.1ch、Dolby ATMOSなどのオーディオフォーマットが出力できるはずなのだが… 実際にはできない?。→ AVアンプへの接続を何度も繰り返して認識できた。
48Gbps HDMI Audio Extractor 正面観 出力端子とランプ
48Gbps HDMI Audio Extractor の入出力端子は、正面の向かって左から
- ランプ:赤く点灯
- 電源
- 入力
- 出力
- 3.5mm径 アナログ ミニステレオジャック
- 赤外線リモコン受光部
- 4モード切替スイッチ:TV、2.0ch、5.1ch、7.1ch
電源スイッチはない。
赤外線リモコンで、電源のオンオフができる。
電源ランプが赤くまぶしく点灯する。
HDMI入出力端子に 生きたHDMIケーブルがつながれると 赤くまぶしく点灯する。
3.5mm径 ミニステレオジャックは、アナログ2chの出力がでている。
音量は、LINE出力(爆音)なので、音量調整ができず、ミキサーが必要だ。
4モード切替スイッチは、4つ。
TVモードは、HDMIの映像と音声をそのままつなぐ「パススルー」だ。
2.0ch、5.1ch、7.1chは、音声のEDIDを変更して サラウンド出力を変更することができる…。
EDID(Extended Display Indentification Data):HDMI機器同士がやりとりする 映像や音声の規格情報
しかし、デジタル出力は、PCMにならないように ビットストリームに固定する設定が必要。
48Gbps HDMI Audio Extractor リモコン
リモコンは、電源のオンオフとモードの切替ができる。
モードの切替は 実際には機能しないので、電源のオンオフだけに使うリモコンだ。
ACアダプター DC 5V と USB-C電源ケーブル
ACアダプターとUSBケーブルが付属している。
AC-USBアダプターは、定格が 100V/0.3A、出力 5V/1Aの 100均に売っていそうなヤツ。
付属のUSB-Cケーブルは、信号線のない 電源ケーブルなので、他のUSB-Cケーブルと混在しないようにタグをつけるか捨てよう。
48Gbps HDMI Audio Extractorの消費電力は、5V/0.2-3Aなので、他のUSB充電器を使っても構わない。
48Gbps HDMI Audio Extractor の配線と 使ってみた感想、問題点
書斎のゲーム用AVシステムに組み込んで、接続テスト。
- 4K(Ultra HD)60Hz HDRのモニターは、LG UK650、DELL G3223Q、
- WQHDゲーミングモニタは、LG 32GP83B-B
- AVアンプは、RX-A1080、RX-A4A
- ソースは、Fire TV Cube、PS5など
48Gbps HDMI Audio Extractor の配線 つなぎ方
配線は、ディスプレイモニターをつなぐHDMIケーブルの間にいれる。
この 4K 120Hz HDR対応 HDMI音声スプリッターを買う人は、ミックスアンプに光デジタルでゲームの音を入れたいだろうから、↓ 配線の模式図をあげておく。
2本のHDMIケーブルにして間に入れるのだが…
ウルトラハイスピードHDMIケーブルは短くするのがコツだ。できれば、2m以内にしたい。
HDMIケーブルをケチると 4K出力のフルスペックが出ない。
おすすめのHDMIケーブルは、こちら↓の記事で紹介しているので 参考にしてほしい。
-
PS5用(4K120Hz HDR)HDMIケーブル 買って使っているHDMIケーブルの紹介 と選び方 まとめ
この記事では、高性能なHDMIケーブルで 値段もそこそこ安い物を紹介している。 2020年、PlayStation 5が4K120Hz HDRの映像出力に対応し、高速な映像信号を伝える ウルトラハイス ...
DELL G3223QにPS5をつないでテストをしていた。
HDMI 2.1のケーブルは太く固いものが多いので、軽いHDMI音声スプリッターは 宙に浮いてしまう。
このHDMI音声抽出器からのデジタル音声は、AVアンプにつないで音を出す。
5.1chサラウンドを確認するために、AVアンプは必須なのだが…
RX-A4、RX-A1080 どちらにもつないで、どう試してもサラウンドになることは無かった。
PS5で、「設定→スクリーン」の 映像出力情報の画面は こんなかんじ↓
周波数(HDR使用時)で、120Hz(YUV420)が表示されているので、4K 120Hz HDRが使える。
G3223Qの仕様で YUV420になっているが、ブラビアXRなら YUV422になる。
VRRも「対応(48-120Hz)」となっているので、ヨシ!
PS5の 設定の サウンドで
AVアンプのチャンネル数で 確認できる。
モード切替スイッチで、2.0、5.1、7.1と切り替えると ブラックアウト後に表示される画面で、チャンネル数は 5.1ch、7.1chにもなることは確認できた。
48Gbps HDMI Audio Extractor の 5.1ch、7.1chサラウンドの再生はできない?
実際に 5.1chサラウンドが出ているのか? 光デジタル出力、コアキシャル、HDMI出力それぞれで テストをしてみた。
PS5にテスト用のDVDを入れて サラウンドを再生してみる。
Dolby 5.1chは、帯域の狭い 光デジタルやコアキシャル でもサラウンド再生ができる。
しかし、AVアンプから再生される音声は、2chと同じ。
サラウンドのテストは、音響テストDVDを再生してみるのが、1番確実だ。
PS5がダメなので、Nintendo Switchをつないでサラウンドを試したが、ダメ。
中国製パチモンの期待を裏切らない スペック詐欺は、ブログネタ的に美味しいw
画面が復帰しないことも それなりにあります。
HDMIセレクターで切り離してブラビアXRにつなぎ直したりする手間がかかりますが、PS5を再起動するほどの致命的なブラックアウトは 経験していません。
2024年1月時点で、分かっていることをいくつかリストにしておく。
- PS5のディスクプレーヤアプリで、テストDVDを再生する時、HDMIスプリッターからの音声は PCM48kHz(2ch)になる
- ディスクプレーヤアプリの設定で、出力をビットストリームに固定する
- PS5とAVアンプ RX-A4Aを直列でつないでいれば、テストDVDは、Dolby Digital、DTS 共に 5.1chサラウンドが出る
- このHDMIスプリッターの音声出力は、HDMI、光デジタル、コアキシャル共に PS5の設定/サウンドで、優先する音声フォーマットをDolbyDigital、DTSにすれば 変更できる → サラウンドで再生されていないことがあるので注意
デフォルトでは、2chでの再生でPCM48kHzで再生されます。
48Gbps HDMI Audio Extractor の アナログ ミニステレオ端子
ミニステレオ端子出力は爆音である。
音の強弱は設定できないので、3.5mm径ステレオミニプラグ→標準プラグ赤白 ケーブルを使ってミキサーAG03にいれる。
中華のパチモンらしくジャックの接点が不良で左右の音のバランスが悪いので、イヤホンプラグ側に接点復活グリースを塗っておこう。
アナログ接続のため わずかに グランドループノイズが入る。
ゲームの音をミックスアンプにいれるのなら、光デジタルケーブル接続をおすすめしたい。
EDID切替スイッチは、2.0にするのを忘れないように!
ゲーム機側で、ステレオ2chが設定できるのであれば、設定で指定する。
ゲーム中のムービーとの画面切替で音がでなくなったり、画面がブラックアウトしたりするのを防ぐことができる。
4K 60Hz HDRで動作中にブラックアウトする?
4K HDRのゲームは、リフレッシュレートがシーンごとに変わる。
ムービー部分は、4K 60Hz HDR、サラウンド。ゲーム本編は、4K 24〜120Hzに可変、サラウンドはなしのステレオと 変化する場合、ブラックアウトしやすい。
確実に 4K 120Hz HDRが出せる PS5のゲームって あるのかな?
今、AC6っていうロボゲーを買って 試しているけど… うーん。
Nintendo Switchで使う時は「サラウンド」ではなく「ステレオ」にすること!
Nintendo Switchは、PCMしか対応していない。光デジタルやコアキシャルは、ステレオ2chしか再生できない。
必ず、「設定」→「テレビ出力」→「テレビのサウンド」で、「ステレオ」になっているか確認しよう。
「サラウンド」のままになっていると、たとえば スプラトゥーン3では、自分のブキの発射音や動作の効果音が異常に小さくなるか 音がしなくなる。
AVアンプにHDMI OUTで接続する場合、PCM 48kHz 接続になり、EDIDがうまく合えば、5.1chサラウンドが出るのを確認した。
まとめ
HDMI機器は、ちゃんとテストするのに手間と時間がかかる。一通りのテストができて、記事が公開できてホッとしている。
しかも、中国製パチモンならではの 必要最小限のスペックは満たしているけど、盛り盛りの性能が嘘っていうw
私のような 本物のレビュー系ガジェットブロガーの大好物だ。
いままで、HDMI2.1 の 2160p/120Hz HDR VRRに対応した HDMI音声抽出器は2万円以上した。
PS5に対応したAVアンプの中級機が 6-7万円で買える。AVアンプが置ける人は、PS5に対応したAVアンプを検討した方が良い。
モニターをパソコンとゲームと兼用しているユーザで、PS5の高速描画をスポイルする(そこねる)ことなく、ゲームの音をノイズのないデジタル出力で欲しい人には、このHDMIスプリッターが 良いだろう。
中国製パチモンなので、自己責任で。
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大阪ラトックシステムが OEMで販売を始めた。RS-HD2HDA2-4Kの後継。
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