ゲーム機のHDMI出力から ゲームの音を取り出す【HDMIオーディオスプリッター:RS-HD2HDA-8K】を買った。
そもそも、PS5やNintendo Switchには、光デジタル音声出力端子がない。
スピーカーやゲーミングヘッドホンアンプ(ミックスアンプ)で良い音を出したい人向けに、HDMI音声スプリッターが売られている。
HDMI音声分離(抽出)器は、中国メーカーの独擅場だ。
不具合やスペック詐欺なものが多く玉石混淆で、導入は ハードルが高い。
結論から先に言うと…
RS-HD2HDA-8Kは、PS5 完全対応 HDMI音声スプリッターの決定版かも?
- 購入品:HDMI Audio Extractor RS-HD2HDA-8K
- 購入時期:2024年 8月29日
- 購入価格:7,980円
- 購入店:ラトックプレミア(Amazon マーケットプレイス)
こんな方におすすめ
- PS5やXBox Series XのHDMIから ゲームの音を取り出したい
- 4K/144Hz HDR VRR対応のゲーミングモニターは持っている
- 4K/120Hz HDR、8K60Hz HDR 対応のAVアンプを持っていない
私は、この製品を自分で選んで、自腹で買って試している。
製品やサービスをタダでもらって、宣伝・提灯記事や動画をネットにばらまく”アフィカス”のステマ犯罪にうんざりしている。
私のブログには 広告案件記事はない。外国スポンサーの影響を受けないので 本当の事が書け、情報工作(プロパガンダ)もない。
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4K 120Hz HDR対応 HDMI音声スプリッター RS-HD2HDA-8Kの使用レポート、つなぎ方の解説
HDMI AUDIO EXTRACTOR(HDMI オーディオ分離器) って何?
HDMIオーディオエクストラクタは、HDMI音声抽出器の意味で、HDMIオーディオスプリッター(HDMI音声分離器)とも呼ばれる。
HDMI音声抽出器は、その名の通り HDMIから音声と映像信号を取り出す装置である。
「HDMI音声スプリッターの選び方とおすすめ」については、下記記事に まとめているので 興味のある人はどうぞ。
-
PS5・PS4 にオーディオ光デジタル接続をするための4K/60Hz HDMI 音声分離 スプリッター 選び方 まとめ
PS5は、光デジタル出力端子がなくなった。 PS5に光デジタル端子をつける方法は、HDMIから音声を分けて取り出す「HDMI音声(分離)スプリッター」を使うこと。 HDMI音声分離機能は、HDMIセレ ...
ラトックシステムについて
ラトックシステムは、大阪のファブレスメーカーの老舗。企業向けだけでなく 一般向けの通信、IoT機器をあつかうブランドメーカーだ。
中国製品のロゴを換えるだけで販売する サンワサプライ(岡山)とは違い、エレコム(大阪)よりのイメージ。
4K 60Hz HDR対応 HDMI音声スプリッター、HDMIマトリックス型スプリッター、バッテリー内蔵Wi-Fiストレージ、スマート赤外線リモコン、Wi-Fi 消費電力測定ACタップなど、昔から色々買っている。
HDMI音声抽出器 RS-HD2HDA-8Kの良い点、悪い点
8K 60Hz / 4K 120Hz対応HDMIオーディオ分離器 RS-HD2HDA-8K のメリット
- HDMIの音声を、アナログ、光デジタル で取り出せる
- PS5の4K 120Hz HDR VRR出力(32Gbps)に対応
- 1440p 120Hz HDR出力に対応
- テレビのHDMI ARC端子からの出力を光デジタルやアナログステレオ2chで出力できる
- HDMI入出力が4Kに対応していない、ARC入力に対応していない 古いアンプにつなげられる
- 保証期間が1年、ラトック(大阪)がサポート。
8K 60Hz / 4K 120Hz対応HDMIオーディオ分離器 のデメリット
- 光デジタル出力は、ビットストリームの固定など 設定が難しい
- 価格が4K 60Hz HDRタイプ 4,980円 より3千円高い
8K 60Hz / 4K 120Hz対応HDMIオーディオ分離器 RS-HD2HDA-8K を写真で紹介
RS-HD2HDA-8Kのパッケージ内容は、
- 8K 60Hz / 4K 120Hz対応HDMIオーディオ分離器 RS-HD2HDA-8K 本体
- USB-Cケーブル 0.9m 1本、USB2.0タイプ
- USB充電器 5V/1A
- 取扱説明書/保証書 保証期間1年
入力、出力面の黒い樹脂パネルには、傷つき防止 透明フィルムが貼ってあるので、はがすのを忘れずに。
RS-HD2HDA-8K の主な仕様 / スペック
ラトックシステムの製品なので、中華パチモンのHDMI音声スプリッターと違って スペック詐欺はないと思われる。
ざっくりと かじょう書きにすると、
- 出力解像度
- 7680×4320 60Hz 4:2:0/24bit
- 4096×2160 120Hz 4:4:4/24bit
- 2560×1440 120Hz(2560×1440 60Hzは接続するディスプレイに依存)
- 1920×1080p 240Hz
- 対応オーディオフォーマット:
- PASSモード:Dolby Atmos、Dolby TrueHD、Dolby Digital EX、Dolby Digital Surround EX、Dolby Digital、DTS:X、DTS-HD Master Audio、DTS-ES、DTS Digital Surround、MPEG2/4 AAC5.1ch、LPCM7.1ch
- 光デジタル出力:Dolby Digital、DTS、DTS-ES、MPEG2/4 AAC5.1ch、LPCM2ch
- アナログ出力:LPCM2ch
- 端子
- 入力:HDMI Type A
- 出力:HDMI Type A、光デジタル 角形、RCA左右
- HDMI対応規格: HDR10、Dolby Vision、HLG、HDCP2.3/1.4準拠
- ビデオ帯域幅:40Gbps、ピクセルクロック 2,376MHz
- HDMIケーブル長:8K60Hz/4K120Hzは2m以内、4K60Hz/1080p240Hz以下は5m
- HDMI機器制御:CEC対応、ARC対応
- 電源:DC 5V、付属のUSB ACアダプター
- 製造国:中国
Dolbyの5.1chサラウンドは、ソース(PS5やFire TV stick 4K)側の設定が難しいです。
RS-HD2HDA-8Kの外観、大きさサイズ
大きさは、手の平にのる 小さめ。
- 大きさ:約 9.3×5.2×1.9cm
- 重さ:70g 実測
ケースはアルミで 放熱性は良い。室温28度で表面温度は、40度弱。
熱くなりすぎるようであれば、ヒートシンクを伝熱ゲルシートでくっつけよう。
70gと小さく軽いので、固い ウルトラハイスピードHDMIケーブルのクセで動いてしまう。
RS-HD2HDA-8K の入力側面観(正面)
入力端子側 おそらく正面は、向かって左から
- 電源LEDランプ 緑点灯
- USB給電ポート USB-C
- オーディオモード切替スイッチ
- ARCランプ ARCモードオンで青点灯
- OUT LEDランプ HDMI接続時に青点灯
- HDMI入力ポート Type A(PS5などをつなぐ)
電源ランプは、緑で おとなしめに光るので めざわりではない。
電源ポートが USB-Cになったのは助かる。
旧モデル RS-HD2HDA2-4Kでは電源ポートが DCプラグ 3.5mm径と特殊なもので、USB-A→ DCプラグケーブルを別にAmazonで買うはめになって 高く付いた。
オーディオモード切り替えスイッチは、以下の3つが選べる
- PASS:パススルー、音声抽出をせず そのままHDMI出力へ
- R/L:アナログ出力、ステレオ2ch
- OPT:光デジタル出力
ARCランプは、ARCボタンを押して切り替えると 青く光る。
HDMI接続ランプは、HDMIケーブルの入出力すべてが正しくつながっていれば青く点灯。
RS-HD2HDA-8K の出力側面観
出力側(おそらく 背面)は、左から
- HDMI出力(モニターへつなぐ)
- アナログ音声出力端子:RCA 左右
- 光デジタル出力端子:角形
- ARCボタン
HDMI音声スプリッターのアナログ出力といえば、3.5mm径のステレオミニプラグジャックなことが多い。ちゃんとRCA端子なのが うれしい。
光デジタル端子は、SPDIFの角形タイプ。光デジタルケーブルについては、こちらで詳しく解説している。
ARCボタンについては、テレビのARC HDMI端子に接続して 音声を抽出する時の切り替えボタンだ。
ACアダプター USB充電器、と USB-Cケーブル
ACアダプターは、AC-USB充電器である。定格の出力は、5V/1A。
付属のケーブルは、0.9mのUSB-Cケーブル。
データ通信もできる ちゃんとしたUSB2.0のUSB-Cケーブルだ。
RS-HD2HDA-8Kの消費電力は、1.45W(5.15V/0.28A)だ。
RS-HD2HDA-8Kの配線と接続方法、つないで分かった問題点など
書斎のゲーム用AVシステムに組み込んで、接続テストをしている。
- 4K(Ultra HD)60Hz HDRのモニターは、LG UK650、DELL G3223Q、
- WQHDゲーミングモニタは、LG 32GP83B-B
- AVアンプは、RX-A1080、RX-A4A
- ソースは、Fire TV stick 4K Max、PS5など
パソコン机でゲームをする(パソコンとゲーム機のモニターが兼用)の人が多いはず。
RS-HD2HDA-8K の配線 つなぎ方
RS-HD2HDA-8KとPS5をつなぐ
PS5とディスプレイ DELL G3223Qの間に、RS-HD2HDA-8Kを入れてテストをする。
実際の配線は、こんなかんじ。
音声モード切替スイッチは、「OPT」で光デジタル出力にする。
Astro ミックスアンプにつなぐか、AVアンプの光デジタル入力端子につなぐと音が出る。
あっさりとつながり、映像や音声に なんの問題も 起きていない。
PS5の設定は、サウンド→音声出力:出力を「HDMI機器(テレビ)」
PS5の設定、映像出力情報で、
G3223QのHDMIは帯域が狭いので、周波数が 120Hz(YUV420)になっている。
次に、1440p(WQHD)の表示を試してみた。
1440pをテストで 表示されると「はい」を選ぶ…
4つ、60と120Hz、HDR すべての解像度で表示できる。
RS-HD2HDA-8KとAVアンプ をつなぐ
8K/60Hz HDR、4K/120Hz HDRに対応していない 古いAVアンプとつなぐ基本配線図を以下にしめす。
Dolby Digitalでの接続になるので、5.1chサラウンドも、ソースによっては再生可能だ。
Fire TV stick 4K Max をつないで、オーディオ/ビデオの診断を見てみた。
Dolby Digitalが認識されている。
といっても、PCMオーディオ(リニアPCM2chステレオ)で使う人が ほとんどだろう。
PS5に テストDVDをいれて Dolby Digital のサラウンドをテストする。
PS5のディスクプレーヤアプリの設定で、出力をビットストリームに固定する
5.1chで再生されるのを確認。
光デジタルの帯域の限界から、48kHzのDVD並の音質。
RS-HD2HDA-8Kをアナログオーディオミキサーにつなぐ
AG03MK2は、アナログのミキサーである。
RS-HD2HDA-8Kの音声は、アナログのステレオ2ch出力でつなぐ。
このつなぎ方は、AG03とRS-HD2HDA-8KのUSB電源が同じになるので、ノイズが入ってしまう。
マイク側にもノイズが わずかにのる。
ノイズが気になるようなら、USB電源を別々にするか、AG03をモバイルバッテリーにつないで グランドループノイズを遮断すると良い。
RS-HD2HDA-8KのARCモード
旧モデルのRS-HD2HDA2-4Kは、ブラビアXRのeARCとの相性が悪く 動作しなかった。
元々、ブラビアXRのHDMI3端子(eARC端子)は、AVアンプへの出力が切り替わらず、うまく動作しないことが良くある。
取説には「ARCに対応してないポートやテレビでは機能しません」としか書かれておらず、eARCへの対応の記載がない。
ためしに、シャープの古いテレビのARC端子につなぐと 音がでているので、ブラビアXRのeARCでは うまく動作しないとの結論に至った。
RS-HD2HDA-8K の問題 解決
音声や映像がでない
映像や音声が出ない問題は、HDMIの最も多いトラブルだ。
HDMIケーブルの抜き差しやHDMI機器の電源の入れ直しで解決するのが ほとんどだ。
たまに、HDMIケーブルが不良なこともあるので、良いケーブルを使おう。おすすめのHDMIケーブルはこちらで紹介。
PS5での映像が音声がでない場合の解決方法は、こちらで解説している。
勝手に電源がはいる
HDMIのコントロール機能、CECが悪さをしている。
HDMIにつながる機器を自動で全部電源が入ったり、電源を切ったりする機能は、誤動作しやすく トラブルの原因になっている。
○○リンク、CEC機能は、HDMI機器の設定で、それぞれでオフ、無効化しておこう。
個々に電源をいれる手間がかかるが、CECに起因するトラブルは解決する。
PS5で、4K 120Hz HDRにならない
設定 → スクリーンとビデオ → 映像出力 の「映像出力情報」で、「現在出力している映像信号」を見よう。
4Kテレビ/ディスプレイなら、4K表示になっているはずだ。
- 解像度:3840×2160 - 60Hz
- カラーフォーマット:RGB(HDR)
- HDCP:2.3
設定→ スクリーンとビデオ→ 映像出力 の「接続されているHDMI機器の情報」を開くと、「2160p」(4K)のタブで、
「周波数(HDR使用時)」で、120Hz(YUV422/YUV420)が出ているか?を確かめよう。
HDMIケーブルの良質なものを選び、相性の良い 4K 120Hz表示に対応したテレビやモニターをつなごう。
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PS5 テレビに映像が出ない、音が出ない、4K 120Hz HDRにならない トラブルの解決策 まとめ
PlayStation 5(以下 PS5と略す)は、ゲームの映像と音声をHDMIケーブル1本をテレビにつなぐだけで使える。 HDMI接続は、画面・映像や音がでない問題をよく起こす。 PS5 のHDMI ...
PS5で、WQHD(1440p)/120Hz HDRにならない
PS5の 設定→ スクリーンとビデオ→ 映像出力 の 解像度と周波数、解像度は自動になっているか?を確認。
1440pを出力をテスト で、それぞれのリフレッシュレートとHDRの有無が表示できるか? を調べよう。
サラウンドが出ない、音がでない
これも原因が様々で、すぐに解決できないことが多い。
光デジタルケーブルでつないでいるかぎり、Dolby DigitalとDTSの5.1chのサラウンドが限界である。
リニアPCMのサラウンド5.1chは、光デジタルの転送速度が遅いために 再生できない。→ Nintendo Switchの5.1chサラウンドは再生できない
PS5の場合、ソース(ゲームやDVD、Blu-ray)が 元々サラウンドでなかったり、ディスクプレーヤの設定ができていなかったり… いろいろと原因がある。
1つ1つ考えられる原因をつぶしていくしかない。
他、順次追加する。
まとめ
4K 120Hz HDR対応のHDMI音声スプリッターも、1万円前後で買えるようになってきた。
HDMI機器は、映像が出ない、音声がでない、4Kにならないなどの問題が 常に起きる不安定なものである。
サポートが必要な初心者は、ラトックシステムのHDMI機器を買えば、日本語でのサポートが受けられる。
価格も、中華のパチモンと比べても 高くない。
①PS5ユーザで ②4K/144Hzのゲーミングモニターを持っていて ③ゲーム用のミックスアンプを使いたい人は、このHDMI音声スプリッターが第一選択になるだろう。