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ラトック RS-HD2HDA-8K レビュー。PS5用 4K 120Hz HDR、8K 60Hz対応、5.1chサラウンド、2chアナログ出力。

2024年9月2日

ゲーム機のHDMI出力から ゲームの音を取り出す【HDMIオーディオスプリッター:RS-HD2HDA-8K】を買った。

RS-HD2HDA-8K 接続

そもそも、PS5やNintendo Switchには、光デジタル音声出力端子がない。

スピーカーやゲーミングヘッドホンアンプ(ミックスアンプ)で良い音を出したい人向けに、HDMI音声スプリッターが売られている。

PS5には デジタル音声出力がない

HDMI音声分離(抽出)器は、中国メーカーの独擅場だ。

不具合やスペック詐欺なものが多く玉石混淆で、導入は ハードルが高い。

結論から先に言うと…

RS-HD2HDA-8Kは、PS5 完全対応 HDMI音声スプリッターの決定版かも?

  • 購入品:HDMI Audio Extractor RS-HD2HDA-8K
  • 購入時期:2024年 8月29日
  • 購入価格:7,980円
  • 購入店:ラトックプレミア(Amazon マーケットプレイス)

こんな方におすすめ

  • PS5やXBox Series XのHDMIから ゲームの音を取り出したい
  • 4K/144Hz HDR VRR対応のゲーミングモニターは持っている
  • 4K/120Hz HDR、8K60Hz HDR 対応のAVアンプを持っていない

私は、この製品を自分で選んで、自腹で買って試している。
製品やサービスをタダでもらって、宣伝・提灯記事や動画をネットにばらまく”アフィカス”のステマ犯罪にうんざりしている。
私のブログには 広告案件記事はない。外国スポンサーの影響を受けないので 本当の事が書け、情報工作(プロパガンダ)もない。

S爺
S爺
文中のリンクは、用語解説で参照するリンクです。
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 4K 120Hz HDR対応 HDMI音声スプリッター RS-HD2HDA-8Kの使用レポート、つなぎ方の解説

 HDMI AUDIO EXTRACTOR(HDMI オーディオ分離器) って何?

HDMIオーディオエクストラクタは、HDMI音声抽出器の意味で、HDMIオーディオスプリッター(HDMI音声分離器)とも呼ばれる。

HDMI音声抽出器は、その名の通り HDMIから音声と映像信号を取り出す装置である。

HDMIスプリッターの働き

「HDMI音声スプリッターの選び方とおすすめ」については、下記記事に まとめているので 興味のある人はどうぞ。

PS5・PS4 にオーディオ光デジタル接続をするための4K/60Hz HDMI 音声分離 スプリッター 選び方 まとめ

PS5は、光デジタル出力端子がなくなった。 PS5に光デジタル端子をつける方法は、HDMIから音声を分けて取り出す「HDMI音声(分離)スプリッター」を使うこと。 HDMI音声分離機能は、HDMIセレ ...

 ラトックシステムについて

ラトックシステムは、大阪のファブレスメーカーの老舗。企業向けだけでなく 一般向けの通信、IoT機器をあつかうブランドメーカーだ。

中国製品のロゴを換えるだけで販売する サンワサプライ(岡山)とは違い、エレコム(大阪)よりのイメージ。

4K 60Hz HDR対応 HDMI音声スプリッターHDMIマトリックス型スプリッターバッテリー内蔵Wi-Fiストレージスマート赤外線リモコンWi-Fi 消費電力測定ACタップなど、昔から色々買っている。 

 HDMI音声抽出器 RS-HD2HDA-8Kの良い点、悪い点

8K 60Hz / 4K 120Hz対応HDMIオーディオ分離器 RS-HD2HDA-8K のメリット

  • HDMIの音声を、アナログ、光デジタル で取り出せる
  • PS5の4K 120Hz HDR VRR出力(32Gbps)に対応
    • 1440p 120Hz HDR出力に対応
  • テレビのHDMI ARC端子からの出力を光デジタルやアナログステレオ2chで出力できる
  • HDMI入出力が4Kに対応していない、ARC入力に対応していない 古いアンプにつなげられる
  • 保証期間が1年、ラトック(大阪)がサポート。

8K 60Hz / 4K 120Hz対応HDMIオーディオ分離器 のデメリット

  • 光デジタル出力は、ビットストリームの固定など 設定が難しい
  • 価格が4K 60Hz HDRタイプ 4,980円 より3千円高い

テレビのHDMI ARC端子から 光デジタルかアナログステレオ2chの音声出力を抽出するための機能もついているが、ARC端子があるテレビには 光デジタル出力端子も付いているので、あまり意味がない。

8K 60Hz / 4K 120Hz対応HDMIオーディオ分離器 RS-HD2HDA-8K を写真で紹介 

 RS-HD2HDA-8Kのパッケージ内容は、

ラトック RS-HD2HDA-8K 同梱物
  • 8K 60Hz / 4K 120Hz対応HDMIオーディオ分離器 RS-HD2HDA-8K 本体
  • USB-Cケーブル 0.9m 1本、USB2.0タイプ
  • USB充電器 5V/1A
  • 取扱説明書/保証書 保証期間1年

ウルトラハイスピードHDMIケーブル角形 光デジタルケーブルRCAケーブル は 同梱されていない。→ 各自用意すること!

入力、出力面の黒い樹脂パネルには、傷つき防止 透明フィルムが貼ってあるので、はがすのを忘れずに。

RS-HD2HDA-8K

 RS-HD2HDA-8K の主な仕様 / スペック

 ラトックシステムの製品なので、中華パチモンのHDMI音声スプリッターと違って スペック詐欺はないと思われる。

ざっくりと かじょう書きにすると、

  •  出力解像度
    • 7680×4320 60Hz 4:2:0/24bit
    • 4096×2160 120Hz 4:4:4/24bit
    • 2560×1440 120Hz(2560×1440 60Hzは接続するディスプレイに依存)
    • 1920×1080p 240Hz
  • 対応オーディオフォーマット:
    • PASSモード:Dolby Atmos、Dolby TrueHD、Dolby Digital EX、Dolby Digital Surround EX、Dolby Digital、DTS:X、DTS-HD Master Audio、DTS-ES、DTS Digital Surround、MPEG2/4 AAC5.1ch、LPCM7.1ch
    • 光デジタル出力:Dolby Digital、DTS、DTS-ES、MPEG2/4 AAC5.1ch、LPCM2ch
    • アナログ出力:LPCM2ch
  • 端子
    • 入力:HDMI Type A
    • 出力:HDMI Type A、光デジタル 角形、RCA左右
  • HDMI対応規格: HDR10、Dolby Vision、HLG、HDCP2.3/1.4準拠
  • ビデオ帯域幅:40Gbps、ピクセルクロック 2,376MHz
  • HDMIケーブル長:8K60Hz/4K120Hzは2m以内、4K60Hz/1080p240Hz以下は5m
  • HDMI機器制御:CEC対応、ARC対応
  • 電源:DC 5V、付属のUSB ACアダプター
  • 製造国:中国
S爺
S爺
ステレオ2ch(リニアPCM)なら、アナログのRCA、光デジタル共に安定して出力できます。
Dolbyの5.1chサラウンドは、ソース(PS5やFire TV stick 4K)側の設定が難しいです。

 RS-HD2HDA-8Kの外観、大きさサイズ

 大きさは、手の平にのる 小さめ。

ラトックシステム HDMIスプリッター RS-HD2HDA-8K
  • 大きさ:約 9.3×5.2×1.9cm
  • 重さ:70g 実測

 ケースはアルミで 放熱性は良い。室温28度で表面温度は、40度弱。

 熱くなりすぎるようであれば、ヒートシンクを伝熱ゲルシートでくっつけよう。

70gと小さく軽いので、固い ウルトラハイスピードHDMIケーブルのクセで動いてしまう。

 RS-HD2HDA-8K の入力側面観(正面)

入力端子側 おそらく正面は、向かって左から

ラトックシステム HDMIスプリッター RS-HD2HDA-8K
  •  電源LEDランプ 緑点灯
  • USB給電ポート USB-C
  • オーディオモード切替スイッチ
  • ARCランプ ARCモードオンで青点灯
  • OUT LEDランプ HDMI接続時に青点灯
  • HDMI入力ポート Type A(PS5などをつなぐ)

電源ランプは、緑で おとなしめに光るので めざわりではない。

電源ポートが USB-Cになったのは助かる。

旧モデル RS-HD2HDA2-4Kでは電源ポートが DCプラグ 3.5mm径と特殊なもので、USB-A→ DCプラグケーブルを別にAmazonで買うはめになって 高く付いた。

オーディオモード切り替えスイッチは、以下の3つが選べる

  • PASS:パススルー、音声抽出をせず そのままHDMI出力へ
  • R/L:アナログ出力、ステレオ2ch
  • OPT:光デジタル出力

ARCランプは、ARCボタンを押して切り替えると 青く光る。

HDMI接続ランプは、HDMIケーブルの入出力すべてが正しくつながっていれば青く点灯。

 RS-HD2HDA-8K の出力側面観

 出力側(おそらく 背面)は、左から

ラトックシステム HDMIスプリッター RS-HD2HDA-8K
  •  HDMI出力(モニターへつなぐ)
  • アナログ音声出力端子:RCA 左右
  • 光デジタル出力端子:角形
  • ARCボタン

 HDMI音声スプリッターのアナログ出力といえば、3.5mm径のステレオミニプラグジャックなことが多い。ちゃんとRCA端子なのが うれしい。

光デジタル端子は、SPDIFの角形タイプ。光デジタルケーブルについては、こちらで詳しく解説している。

ARCボタンについては、テレビのARC HDMI端子に接続して 音声を抽出する時の切り替えボタンだ。

 ACアダプター USB充電器、と USB-Cケーブル

ACアダプターは、AC-USB充電器である。定格の出力は、5V/1A。

RS-HD2HDA-8Kに付属している USB充電器 ACアダプター

付属のケーブルは、0.9mのUSB-Cケーブル。

RS-HD2HDA-8Kに付属している USB-Cケーブル

データ通信もできる ちゃんとしたUSB2.0のUSB-Cケーブルだ。

RS-HD2HDA-8Kの消費電力は、1.45W(5.15V/0.28A)だ。

RS-HD2HDA-8Kの消費電力

 RS-HD2HDA-8Kの配線と接続方法、つないで分かった問題点など

 書斎のゲーム用AVシステムに組み込んで、接続テストをしている。

書斎のゲーム環境 2022年10月Ver
書斎 AVアンプ RX-A1080、RX-A4A HDMIキャプチャシステムなど

パソコン机でゲームをする(パソコンとゲーム機のモニターが兼用)の人が多いはず。

RS-HD2HDA-8K の配線 つなぎ方

RS-HD2HDA-8KとPS5をつなぐ

 PS5とディスプレイ DELL G3223Qの間に、RS-HD2HDA-8Kを入れてテストをする。

ラトックシステム HDMIスプリッター RS-HD2HDA-8K

 実際の配線は、こんなかんじ。

RS-HD2HDA-8K 接続

 音声モード切替スイッチは、「OPT」で光デジタル出力にする。

Astro ミックスアンプにつなぐか、AVアンプの光デジタル入力端子につなぐと音が出る。

RS-HD2HDA-8K と Astro MixAmp pro

あっさりとつながり、映像や音声に なんの問題も 起きていない。

PS5の設定は、サウンド→音声出力:出力を「HDMI機器(テレビ)」

PS5の設定、映像出力情報で、

RS-HD2HDA-8K で、G3223Qにつなぐ

 G3223QのHDMIは帯域が狭いので、周波数が 120Hz(YUV420)になっている。

次に、1440p(WQHD)の表示を試してみた。

1440pをテストで 表示されると「はい」を選ぶ…

LG 32GP83B-B とPS5をつないで、1440p出力を確認

4つ、60と120Hz、HDR すべての解像度で表示できる。

RS-HD2HDA-8KとAVアンプ をつなぐ

 8K/60Hz HDR、4K/120Hz HDRに対応していない 古いAVアンプとつなぐ基本配線図を以下にしめす。

ラトックシステム HDMIスプリッター RS-HD2HDA-8K

 Dolby Digitalでの接続になるので、5.1chサラウンドも、ソースによっては再生可能だ。

 Fire TV stick 4K Max をつないで、オーディオ/ビデオの診断を見てみた。

Fire TV stick 4K Max とRS-HD2HDA-8K オーディオ/ビデオの診断 Fire TV stick 4K

 Dolby Digitalが認識されている。

といっても、PCMオーディオ(リニアPCM2chステレオ)で使う人が ほとんどだろう。

 PS5に テストDVDをいれて Dolby Digital のサラウンドをテストする。

PS5のディスクプレーヤアプリの設定で、出力をビットストリームに固定する

PS5で 音響テストDVDを再生する

 5.1chで再生されるのを確認。

光デジタルの帯域の限界から、48kHzのDVD並の音質。

RS-HD2HDA-8Kをアナログオーディオミキサーにつなぐ

AG03MK2は、アナログのミキサーである。

RS-HD2HDA-8K と AG03MK2

RS-HD2HDA-8Kの音声は、アナログのステレオ2ch出力でつなぐ。

RS-HD2HDA-8K と AG03MK2

このつなぎ方は、AG03とRS-HD2HDA-8KのUSB電源が同じになるので、ノイズが入ってしまう。

マイク側にもノイズが わずかにのる。

ノイズが気になるようなら、USB電源を別々にするか、AG03をモバイルバッテリーにつないで グランドループノイズを遮断すると良い。

 RS-HD2HDA-8KのARCモード

旧モデルのRS-HD2HDA2-4Kは、ブラビアXRのeARCとの相性が悪く 動作しなかった。

元々、ブラビアXRのHDMI3端子(eARC端子)は、AVアンプへの出力が切り替わらず、うまく動作しないことが良くある。

RS-HD2HDA-8K ARC配線図

取説には「ARCに対応してないポートやテレビでは機能しません」としか書かれておらず、eARCへの対応の記載がない。

 ためしに、シャープの古いテレビのARC端子につなぐと 音がでているので、ブラビアXRのeARCでは うまく動作しないとの結論に至った。

S爺
S爺
ブラビアXRのeARCは、下位互換のARCが使えないみたい。

RS-HD2HDA-8K の問題 解決

音声や映像がでない

映像や音声が出ない問題は、HDMIの最も多いトラブルだ。

HDMIケーブルの抜き差しやHDMI機器の電源の入れ直しで解決するのが ほとんどだ。

たまに、HDMIケーブルが不良なこともあるので、良いケーブルを使おう。おすすめのHDMIケーブルはこちらで紹介。

PS5での映像が音声がでない場合の解決方法は、こちらで解説している

勝手に電源がはいる

HDMIのコントロール機能、CECが悪さをしている。

HDMIにつながる機器を自動で全部電源が入ったり、電源を切ったりする機能は、誤動作しやすく トラブルの原因になっている。

○○リンク、CEC機能は、HDMI機器の設定で、それぞれでオフ、無効化しておこう。

個々に電源をいれる手間がかかるが、CECに起因するトラブルは解決する。

PS5で、4K 120Hz HDRにならない

設定 → スクリーンとビデオ → 映像出力 の「映像出力情報」で、「現在出力している映像信号」を見よう。

4Kテレビ/ディスプレイなら、4K表示になっているはずだ。

  • 解像度:3840×2160 - 60Hz
  • カラーフォーマット:RGB(HDR)
  • HDCP:2.3

設定→ スクリーンとビデオ→ 映像出力 の「接続されているHDMI機器の情報」を開くと、「2160p」(4K)のタブで、

PS5 設定 スクリーンとビデオ 映像出力 接続されているHDMI機器の情報

「周波数(HDR使用時)」で、120Hz(YUV422/YUV420)が出ているか?を確かめよう。

HDMIケーブルの良質なものを選び、相性の良い 4K 120Hz表示に対応したテレビやモニターをつなごう。

PS5 テレビに映像が出ない、音が出ない、4K 120Hz HDRにならない トラブルの解決策 まとめ

PlayStation 5(以下 PS5と略す)は、ゲームの映像と音声をHDMIケーブル1本をテレビにつなぐだけで使える。 HDMI接続は、画面・映像や音がでない問題をよく起こす。 PS5 のHDMI ...

PS5で、WQHD(1440p)/120Hz HDRにならない

 PS5の 設定→ スクリーンとビデオ→ 映像出力 の 解像度と周波数、解像度は自動になっているか?を確認。

 1440pを出力をテスト で、それぞれのリフレッシュレートとHDRの有無が表示できるか? を調べよう。

 サラウンドが出ない、音がでない

 これも原因が様々で、すぐに解決できないことが多い。

光デジタルケーブルでつないでいるかぎり、Dolby DigitalとDTSの5.1chのサラウンドが限界である。

リニアPCMのサラウンド5.1chは、光デジタルの転送速度が遅いために 再生できない。→ Nintendo Switchの5.1chサラウンドは再生できない

PS5の場合、ソース(ゲームやDVD、Blu-ray)が 元々サラウンドでなかったり、ディスクプレーヤの設定ができていなかったり… いろいろと原因がある。

 1つ1つ考えられる原因をつぶしていくしかない。

 他、順次追加する。

まとめ

4K 120Hz HDR対応のHDMI音声スプリッターも、1万円前後で買えるようになってきた。

HDMI機器は、映像が出ない、音声がでない、4Kにならないなどの問題が 常に起きる不安定なものである。

サポートが必要な初心者は、ラトックシステムのHDMI機器を買えば、日本語でのサポートが受けられる。

価格も、中華のパチモンと比べても 高くない。

①PS5ユーザで ②4K/144Hzのゲーミングモニターを持っていて ③ゲーム用のミックスアンプを使いたい人は、このHDMI音声スプリッターが第一選択になるだろう。

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  • この記事を書いた人

SG(S爺)

週末にゲームに興じるジジイです。 提灯(ステマ)記事ではない”本物の”口コミ レビュー記事を書いています。

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