Mac歴30年のS爺(えすじぃ)です。
私は、Macintosh 512Kから代々、Macを使っています。1番のお気に入りは、SE/30(漢字Talk 7.1)です。
WWDC 2020(アップルの開発者会議2020年)で発表された 新しいmacOS「Big Sur(ビッグサー)は、Apple独自のCPU「Apple Mチップ(Apple Silicon)」に対応になります。
結論から先に言うと、
- Windowsでも起動して使う Macが必要な人は、Intel Mac
- 初めてMacを買う人は、Mチップ Mac(2022年〜)
- ブログネタとしてMacを買っている人は、M chip Mac →購入済
- iOSのアプリ開発をしている人は、M chip Mac
- パソコンに関する手間やコストをできるだけ抑えたい人は、Windowsパソコン
を買う。
新しいApple Silicon Macが優秀すぎて、Intel Macの中古価格が安めです。
以下、MacのCPUやOSの変更で起きた数々の問題をすべて経験してきているジジイが、ウンチクを語ります。(1万字を超えるので読まないでください)
Intel プロセッサから 独自のApple M Chip(SoC)に移行
ざっくりと1行で言うと「iPad ProがMacになる」です。
IntelプロセッサからApple Silicon(Apple M Chip・SoC)に変わることでの1番のメリットは、ソフトを開発する人が、iPhone、iPad、Mac、同じコードで書いて動くので手間が省ける点です。
SoC
system on a chip。CPUプロセッサ、グラフィック、データ転送、メモリ管理、など重要な機能を1つにまとめた統合部品のこと。
Apple Silicon って何?
iPadやiPhoneの中に使われているプロセッサ・SoC(CPUとその周辺主要ICチップ)のことです。
- ARM系アーキテクチャ(情報処理・プログラムの構造、ルール、仕組み)
- ARM社は、イギリスの会社(主要株主 SBC→NVIDIA)
- ARM系のプロセッサ・SoCは、スマホやタブレット、携帯ゲーム機に使われている
- 「PDA」の言葉を作った”Newton”のCPUを開発した頃(スカリーCEO)から、Apple Computerと縁がある
- iPhoneやiPadの中のA● プロセッサの設計は、Apple自身がやる
- 製造はTSMCなどのICチップ製造メーカー(半導体製造ファウンドリ)に委託
- iPhone、iPadは、Aチップ、Macは、Mチップ ← New
などの特長があります。
ここがポイント!
Appleの創始者 故ジョブズは、Macintoshで
- 相棒のウオズニアックが主張する拡張性は排除
- 独自のハードウエアとオペレーティングシステム(OS)が一体の
- ユーザが配線や中身を気にせず使えるブラックボックス的な
コンピュータ(パーソナルコンピュータという言葉の元)を目指していました。
しかし、Macintoshの劣化コピーのWindows をMicrosoftが作ります。
- ソフトウエア
- オペレーティングシステム(OS)は、Microsoft
- Macintoshの表計算ソフト Excel は、Windows優先に!
- ハードウエア
- 拡張性が高くパーツを自分で買って作れる
- 各社が激しく競争して価格が安く高性能に
の攻勢で、ウインテル陣営(Windows + Intel)にシェア争いでコテンパンに負けます。
Apple Computerは倒産寸前で、ジョブズが復帰します。新しいMac(Mac OS X)を開発するための資金をMicrosoftから調達するほど落ちぶれていました。
20年経った今、再びジョブズの理想としたコンピュータ環境を奪還したことになります。
Apple Silicon のMacってどんなの?
Apple のWWDC2020での発表は、
-
Explore the new system architecture of Apple silicon Macs - WWDC20 - Videos - Apple Developer
Discover how Macs with Apple silicon will deliver modern advantages using Apple's System-on-Chip (So ...
developer.apple.com
iPhoneの大ヒットがどれだけAppleに利益をもたらしたことか!
Apple Silicon対応のmacOSは、Big Sur
新しいmacOS は、Big Sur、カルフォニアの地名です。
バージョンが、Mac OS Xの10.●●から、11になりました。
このmacOS Big Sur から、
- IntelのCPU
- Apple Silicon(Apple M Chip)
の2つのCPUに対応します。
いままでの Intel のMac は…
- マルチコアのCPU
- 強力なグラフィック(GPU)
- T2(Appleのセキュアチップ)
- セキュリティ
- ストレージコントロール(SSD)
- モーションコプロセッサ(加速度、ジャイロなどの動作処理)
- 映像信号処理
などの特長がありました。
Windows 11 パソコンに必須の Discreet TPM2.0(セキュリティ基盤)と役割は同じ
M○ chip(SoC)上のシステムは、
Intelのチップセットと違う点として、
- ユニファイドメモリアーキテクチャ
- ビデオエンコーダ・デコーダ
- ニューラルエンジン(AIエンジン)
- マシンラーニングアクセラレータ(機械学習専用処理)
- アシンメトリック マルチ処理(CPU処理の割り振りを非対称に)
など、スマホやタブレットで進化してきただけあって、少ない消費電力でも処理能力を落とさない仕組みや工夫がついています。
そもそも、macOSの肝であるMachカーネルは、シンメトリカルマルチプロセッシング(対称式複数処理)の代表的なものでした。 非対称で動作させるのが新しい。
Mac mini M1 2020のアクティビティモニタです。「CPUの使用率」の青のバーグラフを見てください。
バーグラフが同じ長さになっていません。CPUは、高性能4コア(Firestorm)に高効率4コア(Icestorm)が補助的に使われる仕組みなので、アイドリングでは、5〜8番目の高効率コアは動作がとまります。
さらに、
- Pointer Authentication(ポインター認証)
- Rosetta 2
の2点が特長になります。
ポインタ認証
プログラムが参照する先の(メモリーへのアクセスを指定するとか)ポインタを厳密に管理します。
例えバグがあっても、そのバグを利用してシステムに侵入するための糸口を見つけさせない仕組みです。
ハッキング(クラッキング)ツールが動作しないように強固な守りのはずでした。
2022年6月、アメリカ MIT(マサチューセッツ工科大学)の人工知能研究所(CSAIL)が、M1チップのARMv8.3にバグがあることを発見。修正不能のため、M2、M3チップでの対応が期待されることになりました。
Rosetta2
Intel Mac用のプログラムをApple Silicon Macで動かすための仕組みです。
ダウンロードしてインストールすることで使えるようになります。
Rosettaは、IntelのMacで、昔のPowerPCのMac用のアプリケーションを動かすための仕組みでした。今回は、「2」になって、Intel Mac用のアプリケーションソフトをApple Silicon Macで動かします。
Rosettaが動作するのは、
- macOS applications
- Catalyst applications(同じソースコードでiPhone、Macのアプリになる仕組み)
- Games
- Web browsers
- JIT compilers
- Metal directly on the Apple GPU
- Core ML with Neural Engine
など、ある程度の互換性は保てるようになっているようです。
- X86_64bit システムエミュレータ
- ページング、メモリー、NaN(浮動小数点)
は使えて、
- AVXはサポートしない
など制限もあるようです。AVXは第2世代/SundayBridge(今は、第10世代)のCPU拡張命令で、エンコーダ(動画圧縮)等に使われていたものです。
起動システムの充実
- iOS、iPad OSと同じで、セキュアブート
- バージョンの違う複数のmacOSをインストール、起動しわける
ソフトの開発をする人に便利な機能です。代々のmacOSをインストールして、簡単に切替(Startup Manager)できる仕組みは、一般ユーザにはあまり関係がないかもしれません。
セキュリティがさらに強固になる点、OSをバージョンアップして不具合が起きても元のOSに切り替えて起動できる点が便利でしょう。
MacBook Pro 13インチは、iPad Proになるのか?
iPad Proで、macOSが動くわけですから、MacBook Proの13インチとiPad Proの区別がなくなります。
しかし、タッチパネル、フタ兼用のキーボードを外せば、iPad Proになる、2 in 1のMacBook は、すぐに発売にはならないでしょう。
Windows ノートでは、2 in 1タイプが大量に売られていますからね。そんな格好悪いことを今のAppleがやるかな?
MacBook とiPadは、「似て非なるもの」として、あつかってもらいたいです。
Boot Camp(Windows で起動)はどうなる?
Intel Macには、Windows で起動できて、Windows パソコンとしても使える「Boot Camp」機能があります。
私も、MacBook Pro 13インチ(2012年)をBoot CampのWindows 10で起動して、Windows ノートとして使っています。
AppleSiliconのMacでは、Intelのチップセットで動作するWindows 10は起動しません。
MacのAプロセッサ対応のWindows 10をMicrosoftが作ってくれれば起動できるようになります。
ARM版のWindows 10があるので、Windows 10 Pro for Mac ってのが出るかも知れません。となると、ParallelsやVM Wareで、いままで通りWindows 10を併用できるようになります。
Macintosh(Mac)のCPU変更やOSの移行の経験 まとめ
Apple ComputerのMacintoshから、現在のMacにいたるまで、ハードウエアは、3回変わっています。
- モトローラのMC680X0 1984〜1990年
- IBM/モトローラ のPowerPC 1991〜2005年
- Intel 2006年〜2020年
- M Chip(Apple Silicon)2020年11月〜
で、Mチップ(Aプロセッサー)は4番目のハードウエアになります。
過去2回とも、
- 「新しいCPUのMacは先進的!爆速!」と買いあおるデタラメ提灯記事がMac専門誌やパソコン雑誌にあふれていた
- お布施(高額なMacintoshを買う)、互換問題、不具合にどれだけ向き合えるか?
- パソコン通信で、不具合や解決、回避方法などの情報交換で、祭り騒ぎが楽しかった
- オフミ、MUG(マッキントッシュユーザーズクラブ)で買った自慢をした
- 安定した古い動作環境を維持するため「状態の良い中古のMacintosh」を欲しがる人がいた
- 中古買い取り価格が上昇するのに合わせて、売って新しいMacを買うのがコツだった
傾向があります。
68K 時代:〜1990年
- モトローラのCPU、MC68000 シリーズ
- 68020、68030、68040 とアップしていった
- メモリーのあつかいが、IntelのCPUより良かったのでグラフィックなどが得意だった
- UNIXワークステーション(SONYのNEWS、SUNのWSなど)に採用
- インターネットの原型、UNIXネットワークシステムで使われていた
- 日本では、シャープがパソコン「X68000」シリーズに採用
MacintoshのCPUに採用
- コンパクトマック(一体型):128K、512K、Plus、SE
- IIシリーズ(モジュラー型):fx、cx、ci、si、
- ピザボックス型:LC、
- Quadra:68040 → PowerPCへ
ビデオカードを差して使うMacintosh II cxを買って、15インチの縦型CRTモノクロモニタと13インチモニタのデュアルディスプレイで使い始めました。当時、NEC PC-9801や、PC/AT互換機のWindows では、デュアルモニタはできませんでしたからw
PowerPC 時代:〜2005年
- Apple、IBM、Motorolaの三社で開発したCPU
- IntelのCISCプロセッサに対抗して RISC型 → Pentiumから内部はRISC型
- PowerPCの形式:
- 初代:601
- PowerBook、エントリー機:603、603e
- PowerMac用:604、604e
- チップの集積度(配線の線の間隔・プロセス)は、0.6〜0.25μm(今は、100分の1の7nm)
68K Mac からPowerPC の Macへの移行
「高価なアプリケーションソフト(Adobeのソフト、PageMakerやQuarkExpress)の互換性を保ちながら、新しいアーキテクチャのハードウエアに移行できるのか?」不安に思うユーザも多かったと記憶しています。
- System 7:32ビット、MultiFinderの疑似マルチタスク、QuickTime
- System 7.1(漢字トーク 7):2バイトコード言語対応、ことえり
- System 7.1.2:PowerPC対応
- System 7.5、7.6、:バグだらけの黒歴史w
パソコン通信のPC-VANやNIFTY-ServeのMac関連掲示版でも、その互換性や不具合の情報交換でにぎわいました。
68040系CPUの抱える問題がソフトの互換性の悪さの原因でした。
CHRP互換機路線 1994〜1997年
マイクロソフトのWindows のように、Mac OSを互換機に供給することを試みた時期があります。
昔からのマカー仲間が、Macintoshの将来性に失望し、Windows へ乗りかえていきました。
Power Computing社の通販サイトは、ネットでBTO(パーツ構成をユーザが選べる)ができるので注目を浴びます。
日本でも、
- パイオニア:音響にこだわったMacの互換機「MPCシリーズ」
- バンダイ:家庭用Mac&ゲーム機「ピピン@アットマーク」
を販売していました。まさに黒歴史です。日本企業も、Appleに振り回され煮え湯を飲まされてしまいます。
ウィンテル陣営の圧勝で、急速にシェアを失っていくAppleの迷走ぶりを象徴する出来事でした。
Apple(アメリオCEO)は、新Mac OSの開発ができないまま、資金繰りが悪くなり、会社の身売り先を探す倒産の危機に直面していました。
ジョブズがNeXT社をAppleに買収させ、顧問としてAppleに戻ったのが1997年です。
ジョブズはNeXTStepをベースに新Mac OSの開発に着手し、Macの互換機戦略を中止します。
Appleは、Power Computing社の通販サイトを買収しました。今のアップル オンラインストアの始まりです。
Rhapsody計画
ジョブズが WWDC 97で、Mac OS Xへの移行段階を発表します。
- Mac OS 8:頓挫した新Mac OSのCoplandの機能を追加しつつ、遅れていたインターネット接続の利便性を向上
- Mac OS 9:Mac OS Xへの移行のため、Carbonライブラリ、アプリケーションパッケージなど、
PowerPC G3、G4
ヒット商品を連発し経営を立て直したAppleは、自社独自のCPUの開発研究にシフトします。
残されたIBMとモトローラがPowerPCを作り続けます。
- PowerPC G3(第3世代):PowerPC 750
- PowerPC G4(第4世代):MPC7400
- PowerPC G5(第5世代):PowerPC 970 - 2002年
が出ました。
これらのCPUを使って、
- トランスルーセント(透けた)のカラフルなCRT一体型のiMac
- 貝殻(clamshell)みたいなトランスルーセントボディのiBook G3
- 黒い丸いボディのPowerBook G3
- 青白ポリタンクと呼ばれたPower Macintosh G3
- 銀色ポリタンクのPowerMac G4
- サイコロ型のファンレスだったPowerMac G4 Cube
- 大福と呼ばれたiMac G4
などなど、数々のMacがでてきます。
IntelのCPUより発熱が少ないことから、ポリカーボネイトなど樹脂のボディを持つ製品が可能でした。→ 熱で故障してたけどw
しかし、処理能力の高いG4、G5あたりからは発熱がひどくなったため、放熱性に優れたアルミ筐体のPowerBook、PowerMacになっていきます。
このPowerPC系のCPUは、
- Wii、Wii U
- PlayStation 3
- Xbox 360
の家庭用ゲーム機に採用されます。
PowerPCのチップセット担当チームは、Apple SiliconのApple A4(iPadのCPU)開発につきます。
Mac OS から、Mac OS Xへの移行 2000〜
Mac OS Xへの移行は、Macユーザならではの貴重な体験ができて、良かったです。
Mac OS X Public Beta -2000年9月
デベロッパー(ADC、開発者登録・会費400ドル?)に配布されました。ネットカフェに、PowerBook G3を持ち込んで、ダウンロードしました。何日もかかりました。
Finderのボタンが、水滴のようなデザインのAquaインターフェイスが綺麗で、興奮しました。PowerBook G3にインストールして、いじっていました。
Mac OS X 10.0 Cheetah -2001年3月
コードネームがネコ科の名前になります。
私は、デベロッパーの有料会員だったのでゴールデンマスターの.dmgファイルをダウンロードしていました。
買えば14800円。白いパッケージでしたか。
パブリックベータとあまり変わらず、対応ソフトもほとんどなくて、実用性は乏しいものでした。
Mac OS 9の完成度が高く安定してきたのですが、Windows 98SEの方ができることが多くて便利になっていきます。
iMac DVを二台買い、1台をMac OS X用、もう一台をMac OS 9で使っていました。
2001年5月、ATOK 14 for Mac OS X が発売になったので、AppleWorks(クラリスワークス)で作っていた書類の読み書きができるようになり実用レベルになりました。
Mac OS X上で、昔のMac OSのソフトは、エミュレータの「classic」で起動します。CPUパワーが足りない、メモリが足りないので安定しません。
それでも我慢して使っていました。
Mac OS XはUNIX互換OSで、本物のマルチタスクのため、classic自体が落ちてもMac OS X自体はfreezeしにくいのが救いでいた。
「固まったらリセットボタンを押す」ことが少なくなって助かりました。
Mac OS X 10.1 Puma -2001年9月
チーターが、もっさりで使い勝手が悪かったので、プーマに無償アップデートです。
Mac OS で使われていたAdobeのソフトが、Mac OS X対応のソフト(Carbon)になりました。
2001年暮れに発売されたiPodが5万円と高価格にもかかわらず、iTunesと共に注目され、徐々に人気がでてきます。
iPod は、FireWireと専用コネクタでつないで使います。
パソコンの中にCDから音楽を取りこみ(リッピングして)、iPod のHDDに転送してイヤホンで聞く。
カセットテープのSONY ウォークマンを凌駕する音楽プレーヤに成長します。
PowerMac G4(Digital Audio)につけるApple Pro Speakersが発売されたのが、この頃で、パソコンを音源とするPCオーディオブームが始まります。
Mac OS X 10.2 Jaguar -2002年8月
大福Macと呼ばれた iMac G4(Flat Panel)の頃です。
大福Macも、Mac OS 9.1で起動できましたが、Mac OS Xで使う人も増えていきます。
私は、PowerMac G4(Quiksilver)に入れて使っていました。ファンの音がうるさすぎて、診療室に置けないので、1万円もする静音ファンキットを付けかえて使っていました。
ジャグアになってから、メールの読み書きをはじめとする、日頃の事務処理とホームページの更新やブログの読み書きが安定してできるようになりました。
ブラウザは、NetscapeやIEでした。Windows 98のIEに比べてパラパラと表示されるくらい遅くて、よく落ちました。
2002年8月、.Macの支払い(年会費99.95ドルをプロモーションサービスの半額)のメールが、今使っているMac mini 2018のMailの1番最初のメールです。
今まで使ってきていた LAN(AppleTalk)のファイル共有「AppleShare」は、Rendezvous、(後のBonjour)になります。
Mac OS X 10.3 Panther -2003年10月
パンサーから、Mac OS 9ではなく、Mac OS Xだけで、使えるようになったのを記憶しています。
Mac OS X専用のブラウザ Safariに、IEから乗り換えます。
銀色のアルミ筐体でおなじみのPowerMac G5を買って使い始めました。デベロッパーの2割引きで買っても42万円です。Macは本当に金食い虫です。
Xserve(Mac OS X Sever)のシンクライアントで起動できるNetBootが注目を浴びます。
我が家のLANにある、Postscript レーザプリンター(LW II NTX-J、CLW 12/600 PS)への出力は、AppleTalkでした。まともに使えるのは、このパンサーが最後になります。
Mac OS X 10.4 Tiger -2005年4月
タイガーから、Intel(x86)版があります。
iLifeとiWorkのパッケージを買いました。
PowerPCとx86のどちらでも動作するように、アプリケーション側で両方用意するUniversal Binaryが威力を発揮します。
このTigerから、Pentium 4の自作PCにMac OS Xをインストールできます。その方法「Hacintosh(OSx86)」が、マカーの間で注目されます。私も、自作機に入れてみました。
しかし、Windows XPを入れて使った方が、Macよりも安定して便利に使える現実に失望しました。
Macをあきらめて、Windowsに完全移行するマカー仲間が増えていき、残ったのは私くらいでした。
このTigerの頃から、メールソフトのEudoraが、Mac OS Xでnativeに起動できるようになったので、インターネット環境はMacに完全移行しました。
iMacも、iMac G5の白い分厚い筐体のまま、中身がIntelに置きかわります。
Mac OS X 10.5 Leopard -2007年10月
一般ユーザには、1.5万円、5ユーザのファミリーパックで2.5万円で売られていました。デベロッパーの500ドルの会費を払って使っていました。
IntelのCPUになってから性能が大幅にアップし、コスパの恩恵が少しでてきたのか?Macのコミュニティで、Mac OS Xへの不満を言う人が減ってきた頃です。
旧Mac OSからMac OS Xへの移行は、みんなできたと思います。バブリックβから、実に7年が経過していました。
iPhone 初代が、2008 2007年6月に発売され、アメリカでスマートホンの文化が始まります。
AppleTalkは、PSプリンターへの出力だけにしか使えず、AppleTalkは、Leopardで終わりました。
Mac OS X 10.6 Snow Leopard -2009年8月
5人ライセンスのファミリーパックで5600円と安くなったのを機会に、デベロッパーの年貢を払うのを止めました。
Intel Mac専用になり、PowerPCのMacにはインストールできません。
Finder がCocoa(Objective-C++で完全に書き直された)化で、全体的に軽快に安定しました。複数のファイルのコピーや移動でfreezeすることもなくなり、Mac OS Xは完成したと感じるユーザも多かったと思います。
2008年6月、iPhone 3Gが日本でも発売になります。iPhoneの大ブームが日本でも起きます。Windowsパソコンしか知らないユーザが、Macに興味を持ち始めたのが、このLeopardの頃からです。
Rosetta(PowerPCのコードを実行する)は、このバージョンまでです。
ネット環境は、ほぼ完成されていて、スノレパのMacは使い勝手が良かった頃です。
Mac OS X 10.7 Lion -2010年7月
Mission Control がこのバージョンからつきます。
iPhoneがバカ売れで、Appleの業績、株価が大幅に上昇を始めました。
iPadが発売され、ガジェットの新ジャンル「タブレット」が世に出た記念すべき年です。
2011年10月5日、ジョブズが亡くなりました。
OS X 10.8 Mountain Lion -2012年7月
64bit カーネルでの起動だけになり、Intel に対応したMac OS Xの完成です。
iOSライクなApp Store、リマインダー、メモなどが搭載され、iPhoneとの連携がさらに強化されてきました。
OS X 10.9 Mavericks -2013年10月
このバージョンから、コードネームが地名になります。無償提供で、対応するMacを持っている人が無料でダウンロードできるようになりました。
どんだけ、iPhoneで儲かったかってことですよね。
OS X 10.10 Yosemite -2014年10月
iOS に近いデザインに変更になったけど、昔のMac OS X 10.4みたいで、私は好きなバージョンです。
OS X 10.11 El Capitan -2015年9月
32ビットのアプリケーションが動作する最後のバージョンです。
このバージョンが最も安定していて、Adobeの買った古いバージョンが安定して動くので、今でも使っている人が多いはずです。
macOS 10.12 Sierra -2016年9月
64bitに固定され、インターフェイスや便利そうな機能が追加されていきます。
根本的なOS部分は、もはや完成の域で、見た目だけを変え、iPhoneやiPadなどモバイル機器との連携色が強くなります。
私にとっては、どうでも良い機能とデザインがiOSライクなだけで、あまり興味がないまま、アップデートしています。
新規のMacユーザが、iPhoneからの人なので、iOSライクなインターフェイスがウケるからなんでしょうけどねぇ…
以下、最近のMac OS Xです。
- macOS 10.13 High Sierra -2017年9月
- macOS 10.14 Mojave -2018年9月
- macOS 10.15 Catalina -2019年10月
- Catalinaにしないと、リマインダーが同期しないなど、モバイルとの連携のために強引にバージョンアップをさせる仕組みを強めています。
過去のバージョンを振り返ってみて
旧Mac OSから、Mac OS Xにユーザが移行できたのは、10.8 Lionの頃です。
Appleは、オペレーティングシステム(OS)をまったく別ものに置き換え、ハードウエアも別ものに置き換える2つの大事業をやり遂げました。かかった年月は、実に10年近くが必要でした。
この経験を踏まえて、macOSの構造(モダンOS全般にいえることだけど)は、CPUのアーキテクチャやグラフィックなどのハードウエアを変更しても簡単に修正できる開発環境になっています。
Appleは、CPUの独自開発を続けていて、iPhoneやiPadに採用しています。MacもAプロセッサーを使うのは時間の問題でした。
iPad Proをみていると、キーボードのないタッチパネルのMacBookProです。
IntelのCPUからApple Siliconに変わったとしても、Windows パソコンとして使ったり、プログラムを書くユーザ以外のMacユーザは、Finderのデザインが変わったくらいしか差を感じないと思います。
2020年11月11日、M1プロセッサ(SoC)を搭載したMac(MacBook Pro、MacBook Air、Mac mini)が発表されました。
PS5が買えないのでヤケになっていたんですが、おかげで、M1(A14)のMac miniのテスト記事に集中できるので、不幸中の幸いかな。
検証とレビューは、記事にします。ご期待くださいw
-
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まとめ
私のMac歴のまとめるページの一つになります。
長くなるので、別ページにして飛ばすような形にしたいです。